夕方6時過ぎからは一緒のリビングで早めの夕食をとり、二人でテレビをみる生活をしています。
テレビはリビングに一つ、各々の寝室に一つづつ、計3台ありますが、極力、夜の9時までは一緒にリビングで過ごします。
6時台のニュース番組の後は、
「今日は何曜日」「最近はクイズとお笑い番組ばかりで見るものがない」といつもの会話が続き、新聞の番組表をみると7時半からNHKで「所さん!大変ですよ」と云う番組のなかで「燃え尽きシニアが急増中」というタイトルを発見、NHKには珍しく7時台でお堅い情報番組かと、二人で見て見ました。
「シニアを襲う燃え尽き症候群 “仕事ロス”の恐怖」
女性ばかりの和太鼓教室に通う1人のシニア男性。理由は「ヒマだから」。
男性は長年大手企業に勤めるものの、68歳で退職。
現役時代の肩書きや名刺が捨てられず、新しいことを始める意欲もわかない燃え尽き症候群“仕事ロス”に陥ってしまった。
調べてみると、仕事ロスのシニアは増えていることが判明。
番組では引退を間近に控えたプロレスラー獣神サンダー・ライガー選手に密着し、仕事ロスにならずに現役を退く方法も模索する。
何だ、報道ドキュメントでなくバラエティ番組か
登場したのは、私と同じ干支のネズミですから今年72才、プラントエンジニアと云う点も似ています。
びっくりしたのは、現役時代の今やカビの生えた背広を何着も披露し、現役時代の仕事着だから捨てられない、と云います
これは解らないではないです。
私も、退職直後は現役時代のバブルの頃に造った手縫いのオーダースーツだけは残していました。
がいつの間にかカミサンが捨ててしまっていました。
カミサン曰く、そんな昔の背広は型も古く、体形に合わなくなってきている。
退職した男性の外出着を見ていると、野暮ったく今の時代合わない流行おくれのものばかり。
或いは、一年中、みるからにユニクロと解るものばかり。
歳をとっていくのだから、男性ももっとお洒落しないと、どんどんと爺臭くなっていく。
そう云われてみれば、廻りの同じ世代の男性、特に離婚した男性の着ているものは、何年経っても同じ洋服を着ているのに気づかされます。
退職してからというものの、私が身に着ける洋服は全て、カミサンが買ってきたものばかりなのです。
新しい、シャッを前にして私は「これ、幾らしたの」と聞くと、私が考える予算の数倍もするものばかりです。
「今時、そんな値段で買える訳がないでしょう」
「ユニクロや無印ばかりではなく、時々、横浜のデパートを覗いてみちほうが良いよ」と云われています。
次に番組のなかで驚かされ、信じられない思いで見たのは、この男性がとりだした、現役時代の会社の名刺でした。
課長時代からの昇進していった証の何枚もの名刺と、会社からの経年勤続の表彰状でした。
これはかなり重症です。
結局この方は、72才になる今年から、保育園の送迎バス運転者として働き続けることになった、番組では紹介していました。
続いて55才引退のプロレスラー獣神サンダー・ライガーの引退前からの様子を紹介してました。
一般サラリーマンと、スポーツ選手の引退・退職後を比較するのもどうかと思いますが。・・・
サンダー・ライガーは、引退後に”仕事ロス”に陥る心配は全くない、と云い切っています。
理由の一つは、やりたい趣味が沢山あるからだそうです。
自宅の庭には沢山の食虫植物の鉢があり、同じ趣味の仲間と一緒にの写真が沢山ありました。
仲間の間では、レスラーではなく、本名から「山ちゃん」と呼ばれているそうです。
もう一つ理由は、家庭です。
長年苦労を共にし、一年中、プロレス公演で全国を飛び回って留守にしていた家庭を守ってきた奥様と一緒の時間をこれから大切にしたい
と語っていました。
まあ、模範的な、NHK的な番組の締め方ですが・・・
確かに、前述の団塊サラリーマンの映像には、長年連れ添った奥様の姿はカメラ内にはありませんでしたが。
退職男性の地元コミュニティデビューは難しいです。
番組のコメンテーター・評論家は、現役時代に自分の趣味を持て、退職したら地元コミュニティに溶け込めと、サラリーマン時代の苦労や喜び、生き甲斐、社会的やりがいも知らないで、絵に描いたような提案ばかりです。
地元コミュニティって具体的に何なの?
町内会、自治会、老人会、PTA?
私のように、退職して移り住んだ場所が地縁・血縁で構成された東京首都圏の地方都市の住宅街では、新築マンションの住民は、自治会費を払ってくれる、よそ者・お客様なんです。
近所の町内会館、神社の詰め所には、いつもこの地に根を下ろした高齢者がいます。
私の家の前の公園には子供の登下校の時間になると、10名ほどの高齢者がお揃いのユニホームで集まり、ミーティングをして、エイエイオーと叫んで、散って行く風景が見られます。
みんな、私よりもかなり高齢の方々ばかりです。
町内会の役員のお一人は、私が詰めているボランティアセンターの会議室をご利用しているので、話す機会があり、町内会・老人会で何かお手伝いするようなことがありましたら、気軽にお声掛け下さい。と何年も前からお話してますが、いっさいありません。
理由の一つが、よそ者、新参者のマンションの住民である事、それ以上に、新しい知識・経験をもった若い人が入るのを嫌うからです。
私のような、パソコン・web・プログラミング・グラフック経験者が入ると、古くからのメンバーのやりがい・仕事を奪ってしまうかもしれないのです。
これは、自治会・町内会・老人会に限った話ではなく、退職者が多く期待を寄せ集まる、NPOボランティア組織、趣味のクラブでも同様なことが起きています。
建前は、世代交代が必要、若い会員との入れ替えと云いますが、70代はまだまだ現役、俺が居なくて誰がやる、と思っている高齢者が大半です。
結局結論は何なんだったのか
政府の考えは、退職男性の”仕事ロス”の対処方法は、生涯現役として働くこと・・・何でしょう。
私たち、団塊世代のおじさん達からの提言は・・・
誰も頼りにならない、自分の人生は自分で切り開く、そして最も頼りになるのは価値観を共にする伴侶と、少しばかり余裕のある資金なのです。
退職後の生き方を、地元コミュニティ・行政・ましてや政府をあてにしてはいけません。
NHKはこのことをちゃんと伝えるベキです。
私はその為に、受信料を払っているのですから。
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何事も「始め有るものは必ず終わりあり」を理解していないんでしょうか?
また「過去を追うな、未来を願うな。ただ今日なすべきことを熱心になせ」
と仰ったお釈迦さんに関心を持たれると良いですね。
それはさておき、背広については、リユース次第ではないでしょうか?
上着・ズボン・チョッキが基本の三つ揃いでしたが、これを別々にカジュアルな
ものにコーディネートすれば、粋なシニアになると思いますよ。
例えば上着でも、ちょっとお洒落なシャツを襟を出して合わせれば、粋ですよ。
ついでに帽子を被れば、なおいいですね。
ベスト(いわゆるチョッキ)もカジュアルに合わせれば、いけます。
パンツ(いわゆるズボン)は折り返しをなくせば、何にでも合うので使っています。
それに古くなったものは、作業着に回しています。
パンツは需要があって、破れていなければ海外でのリユースに回収しているので、
サイズが合わなくなったものを提供しています。
捨てるには躊躇うものの、どこかで使ってもらえるなら嬉しいじゃないですか。