一昨日、妻の母親が亡くなった。享年92才。
72才の兄と義母の場合、いずれも何時亡くなるのかの時間的問題ではあったが、両者はえらく違っていました。
兄の場合、
昨年の春、お腹が痛くて大病院で診てもらったところ、盲腸がんのステージ4の状態、ドクターからは積極的な治療はせず、緩和に重点を置く、半年の寿命、本人の暮らしやすい場所で、自分らしい生活をするようにとのことでした。年内は難しいとは思ってましたが、今年の正月を自宅アパートで過ごし、3日目には予定していました
ホスピスに入り、亡くなる2日前までは意識がはっきりしてました。
東京首都圏に住む、末っ子の私はそう何度も新幹線に乗ってのお見舞いも叶いません。
実家の兄・姉からは、亡くなってから、お葬式に間に合うように来てくれれば十分と、云う言葉に甘えさせてもらいました。
葬儀は、完全なる家族葬です。
姉・兄・私の3兄弟と実家を継いでいる長男家族だけの身内のみです。
地方と云っても県庁所在市の繁華街が実家ですから、地縁・血縁も薄れていっており葬儀に関しては簡略化しました。
特別立派な祭壇も接待用のお斎料理も必要としないものの、両親以来の古い付き合いのあるお寺さんは省略できず、それなりの費用はかかりました。
義母の場合
80代後半に、心臓施術をうけるほど元気な老後を送っていました。
時々、電話から聞こえてくる声は昔と全く変わらぬ若々しい声でした。
90才に入る頃から、足腰が衰え、物忘れが頻繁になり、軽い認知症と診断されましたが、家族の手を煩わせるほどでもなく一体何歳まで生きるのか、と思うほど元気でしたが、隣に住む実姉が亡くなった頃から、確実に衰えが目立つようになり今年の夏に自宅の庭で転んで骨折し、入院してからは、急激に認知症が進み、衰えだしました。
9月初旬頃からは、いつ逝ってもおかしくない状態になりました。
実家を継いだ三女の妹は、定年を迎えてばかりなのに、完全看護なれど毎日、母親の付き添いの生活です。妹を残して、関東首都圏で暮らす次女の我が家カミサンは、多少のうしろめたさもあるのか、自宅から電車で3時間かけて妹の交代を申し出ていました。
私の兄の場合と違い、何時逝くかは、ドクターも分からないのです。
9月からの私たちのスケジュールは、この母親の様子をみながらとなりました。
遠出の旅行はキャンセル料数万を払って中止し、日帰りの旅行も、映画館も、いつ何時携帯をマナーモードにしていても気にする生活が続きました。
カミサンは、意識のない状態での臨終間際に行く必要はないけど、通夜と本葬には絶対に出てね、云います。
それは、勿論そうなのですが、気にかかるのは私が講師をしている週二の講座の生徒さんです。
勿論、生徒さんは「皆さんお互い様」と臨時休講は受け入れて下さいますが、短期講習での間の一回の休講を取り戻すには、私ではなく、参加している受講生徒さんの負担が重くなるので、極力避けねばなりません。
義母の死の知らせは、日曜日の夜にありました。
気になるのは葬儀の予定です。
田舎ですから、兄の葬儀のように簡略化は出来ませんし、私の口出しする余地はありません。
実家の妹三女は義母が入院中に家に帰りたい、と何度も云っていましたので、亡くなったその晩に遺体を自宅に運びました。
それから、葬儀の段取りです。
兄の場合は、ある程度想定された小さなお葬式でしたから、亡くなった翌日通夜・その翌日本葬・火葬まで一気に済ませお寺さんの都合の良い日に納骨と、私は都合二回、三日で全ての葬儀が終わりました。
しかし、義母の場合は、そう簡単に行きません。
日曜日に亡くなり、月曜日に斎場・火葬場・お寺さんの段取りをして決まったのが、通夜土曜日、本葬日曜日と連絡がありました。
詳しいことは電話では解りませんが、母親の遺体を実家で寝かせ、ご近所さんとのお別れを済ますのがこの地域の習わしらしいのと、高齢化・多死化が進み、地方でも斎場・火葬場が混んでいるようです。
私の講座の生徒さんへの迷惑は避けられたようです。
カミサンは、明日から先乗りします。
ちょうど今週、三女の娘さんが帝王切開で初孫が生まれるのです。
「おばあちゃんの生まれ代わり」を見守る三女夫婦の代わりに、自宅に置いた義母の遺体お世話です。元看護士ですから、慣れたものです。
団塊世代の同僚もこれから、私と同じ経験を何度もしていくでしよう。
そして最後は自分です。後に残された独りぼっちカミサンの為に、もっと私の死後のマニュアルを簡素化しなくては。
その前に、どうやってカミサンにパソコンを教えるのかが残っていますが
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