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2018年10月21日

NHK番組ねたどり「第二の人生を輝かせたい」 退職シニアの再就職事情

金曜日の番組の中で、定年後、社会や地域コミュニティと積極的につながりを持たない、シニア男性を「モラトリアム」というカタカナ語で、表現していますが、要は「引き籠りシニア」のことでした。番組はこの問題に続いて、退職シニアの再就職事情について、いわゆる専門家の解説や、行政の取り組み(地元鎌倉市の例が取り上げられていました)、再就職活動をしているシニアの方が登場していました。

work.jpgシニアの再就職挑戦は四戦四敗
私の知人は、今年の春65才の再雇用を終え退職し、この10月に失業保険がなくなるので、働こうとハローワークに通い、4か所面接にこぎ着けたましたが、全部ダメでした。
彼は、地方の有名進学校を出て、東京六大学に属する難関校を卒業し、神奈川県の中高一貫教育私立に60才まで英語教師として勤め、定年後も給与体系が変わらず、65歳まで雇用延長で働いてきました。
奥さんも、別の学校の教師で現役、子供二人は無事に大学を卒業して巣立っています。

彼は、定年後は、コンビニのバイトでも、ビルの清掃員でも、ガードマンでもなんでもやると云います。
何で、働くの?、十分な年金収入があるじゃない。?
働くってことは、定年後に手に入れた自由な時間を売り渡すってことだよ。
それも、高校生並みの賃金、最低賃金900円そこそこで。
それに、自分の都合の良い日、都合よい時間だけ、って訳にはいかないんだよ。
アルバイトだからと云っても一週間に最低、三日〜四日は拘束されるのが普通だよ。
鎌倉市でも臨時職員を募集しているけど、時給960円、午前8時30分から午後5時15分の間で、
1日7時間45分以内、月に働く日数上限があり、年金受給者の場合、課税範囲内だから月85,000円程度、年収にすると、110万円程度、こんなんで月12日拘束されて働けるか?

彼は、失業保険が切れてから、求人チラシをみて、コンビニ・スーパー・町工場仕分け、最後は中華レストランの皿洗いのバイトまで応募しましたが、全部断られました。

彼は、やはり年齢かな、65才はきついよ。と云います。
人生で初めての受験失敗、挫折を経験したのです。
詳しく話を聞くと、ちゃんと履歴書も免許・特技も書いた。
夏だから背広こそ来ていかなかったけどちゃんとした格好で行った。と云います。
履歴書にW大と書いたの?、そんなの却って書かない方が良かったのに。
バイトの応募だったら、適当に高卒で良かったのに。
趣味で海外旅行って書いたの?、年に2,3回行くって言ったの?
W大卒業、某有名中高一貫校の教師、妻も教師なんて話したら、先ず採用されないよ。
どうして? 働く必要がない者、何時簡単にやめる者を雇う経営者はいないよ。

隣から再雇用の先輩が現れて云いました
特別な技能・経験が必要とされる就職先なら、色々かくけど、必要されているのが単純労働力なら、高卒で良いし働き理由を、暇だからとか、定年後も社会と関りを持ち続けたいとか、面倒な事は云わず、働かないと生活出来ない云うべきと、アドバイスしていました。

大多数のシニアは、何とか年金だけでやっていけるのに、暇だからとか、定年後も社会と関りを持ち続けたいとかで働き続けようとします。
月に8万強、年に100万強の為に、確かにゆとりある生活の足しになるかもしれませんが、その為に、週に3日から4日自分の時間を拘束されることになるのです。高校生以下の賃金で。
65才、自由な時間を手に入れたら、行って見たい場所、改めて勉強してみたいこと、等があるハズです。
65才からの第二の人生・・・と思うでしょうが、自分で自由に活力を持って生きられるのは75才までの10年間です。
その10年間を、日本政府もNHKと云う公共放送も口をそろえて働け・働けといいます。
確かに、労働人口の減少、医療費の高騰もありシニアには元気でいて欲しいのは解りますが、死ぬまで働けと云う先進資本主義の国は日本だけです。

年金だけではゆとりのある老後が送れない、という方が大勢いらっしゃり、その為に働くと云うのが、現状のようですが、年に100万、65才〜75才までに必要なゆとり金額は1,000万です。
これは、退職直前の一年分の年収程度です。
それなら、現役時代もうすこし頑張り、もう少し毎月の生活費を節約し、新車を買わずに中古にし、海外旅行や趣味をへらしておけば、65才退職後、嫌な想いをして働く必要はないのです。

実はそう思っているシニア、団塊世代は大勢います、少なくとも全体の65〜75%の人はそう思って働いていません。ただ、口に出して云わないだけです。よぶんなヒガミを、同世代や、若い働く世代から受けたくないからです。
posted by 西沢 at 08:05| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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