1988年東京本社で一緒に働いていました工事部の上司部長が大阪支店に転勤になりました。
支店長としての栄転なのですが、行きたくないとこぼしていました。
大阪では、和歌山沖海上に新空港の建設が始まっており、私たちの会社も当然、ビルシステム制御部門ではダントツのリーディングカンパニーとして、参加していました。
バブルの真っ盛り、人出不足と初めての土地での人材・工事会社の確保に頭を痛めていました。
そして、新しい施工技術と超大型処理能力のシステムの最前線でした。
技術部門は全て関東に集中しており、今まで代理店任せだった土地での超大型プロジェクトの全責任を負わなくていけない、重圧がきっとあったのでしょう。
会社は、日本全国の大きな施設、ビル建設に携わってきました。
仕事内容はその施設・ビル全体の、電気・空気・水・防災などのシステムコントールを行う仕事でした。
自分たちの仕事の現場はほとんどの場合、地下深く日の当たらない場所です。
ここには、電気・水・空調・防災のほとんどのビルの心臓部分の機器が集中しています。
今回、関西国際空港は想定外の高潮で、滑走路が水没したようです。
しかし、滑走路が水没して、空港ビルが停電するのでしょうか?
おそらく、施設維持に必要な重要設備は地下階深いところにあって、かなりの水が流れ込んだのではと推測しています。
私にも経験があります。
地下にライフラインに重要な電気設備を置く場合、水をシャットアウトする特殊な扉を設置するのですが、完成前の突然の豪雨で水没し、重要な制御盤を水没させてしまった経験があり、竣工・引渡し前で稼働はしていなかったものの、大きな時間と金額面の損失を被り、責任をとらざる得ない立場になり、苦慮した経験があります。
しかし、今回の関空の水没事故は避けられなかったのでしょうか?
東日本、福島の教訓は活かされていなかったのでしょうか?
福島原発の一時電源喪失は完全にヒーューマンエラーで、想定されていた範囲の事故です。
関空は東日本震災の前、1994年完成とは云え、国家プロジェクト、日本の西の玄関の国際空港では、この水没という事態は当然想定されていたのではないじょうか?
フェイルセイフと云う考え方は日航機事故以来、エンジニアには染みついた考え方です。
なんらかの装置・システムにおいて、誤操作・誤動作による障害が発生した場合、常に安全側に制御すること。 またはそうなるような設計手法で信頼性設計のひとつです。
これは装置やシステムが『必ず故障する』ということを前提にしたもので、災害も含まれているはずです。
空港島と本土を結ぶ唯一の幹線道路は海の上です。
大型台風による高潮で、いままで橋の下を通過できた船舶も通過できなくなる潮位を想定していなかったのでしょうか?
海上保安庁は、安全運航確保の為の巡視船をだしていたのでしょうか?
世界最先端の技術立国・クールジャパンの空の玄関口の再開のメドはまだ立たないようです。
IT・ソフトばかりが持てはやされている現代ですが、社会のインフラを支え続けていた私たち世代は少し心配しています。
南海トラフによる大型地震がいつ起きても不思議ではないと云われている昨今。
出来れば、私が生きているうちは起きてもらいたくない、と団塊シニア世代の元エンジニアは全員そう思ってることでしょう。
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関空の連絡橋にタンカーが衝突した件について、周囲の状況を説明させてください。
あの衝突したタンカーは関空の飛行機の燃料を運ぶものだという事はお分かりだと思います。
関空側の燃料供給設備はタンカーが港の中に入ってパイプと連結する感じではなく、関空から海に突き出たパイプにタンカーが接続する感じで、関空側にはタンカーを波浪から守る施設はありません。
タンカーがどこからケロシンを積んで運んでいるかわかりませんが、その積載港に戻らなかったのは、運航スケジュールの時間の関係から戻れなかったかと思います。
関空の北側にあのタンカーが避難できる港はありますが、その港に避難しても、係留するのではなく錨泊すると思います。(結果港湾施設を壊しているはず)
関空の橋は中央部はヨットのマストも通過できるので、20m近く高さがあり、中央部付近をタンカーが通っていたらぶつからなかった。
海上保安庁も近くに船がありますが、台風が接近してからは手も足も出せない。
また、大型船から見れば、大阪湾自体が台風に強い場所と考えられているようで、台風接近すると大型船は大阪湾に並んで錨泊している風景が良く見られます。
結論としては、想定外の強風(ハーバーの風速計で70m)、稀にみる台風のコースにより、普段の台風に対するマニュアルどおりに行動したが、ぶつかってしまった、という事ではないでしょうか。
(60年ほど私も生きてきましたが、あれほど強い台風は初めてです。大阪府内の半分くらいの信号機の角度が曲がってました。)