
「絵葉書風景の日常を」というのは江ノ電が昨年から使っているキャチコピーです。
江の島・鎌倉というブランド名を使った、不動産屋の広告という批判的な見方も少しあるようですが、この地域に住む住民の半分は、少しはその意識はあるようです。
美しい、自然豊かな、温暖な、観光客が憧れる、絵葉書のように風景が日常の生活の一部に・・・
理想と現実の差はややありますが・・・
大船・玉縄の春 絵葉書の日常 児童公園
私の住む鎌倉市・玉縄地区は鎌倉時代の古都のイメージはなく、歴史的には、戦国時代後期の小田原北条氏の領土・地盤で、秀吉の北条征伐の舞台となったところです。現在は、交通ターミナルの拠点として、大船駅東口は鎌倉駅とは比べものにならない利便性が優先された商業施設・商店街となっています。
しかし、私の住むターミナル西側は、もともと谷戸といわれる、小さな山と田んぼの土地柄で、現在は自然保護、文教地域となっており、全国的に有名な進学や女子校や国際的な〇〇国際学園などがある地域です。
JR線は、横須賀線・東海道線・根岸線にやがて湘南新宿ラインがあり、江の島方面への湘南モノレールもあるターミナル駅となっています。
そんな、便利な大船駅から徒歩10分に今回の桜の公園があります。
23年前、早期退職した年、海外ロングステイを目指して終の住処を模索して最終的にたどり着いたのが現在の5階建て、52戸の小規模・中層共同住宅でした。以前住んでいた横浜新駅駅前大規模開発マンション群とは大違いのこじんまりとして佇まい、環境でした。
この共同住宅を決めたのは、内覧のさいに案内された部屋の東南側のリビングルームに開けた、公園の緑の木々でした。
ベランダから見ると、公園の奥のほうに見えるのは樹齢2〜30年程度の桜です。
そして一番手前、道路に面した木はどうやら、八重桜のようです。
ベランダからは、東屋、砂場、ブランコなど子供たちの遊具があります。
児童公園のようで、販売係員にこの公園の敷地及び管理者について質問し、後日書面による回答がありました。
この公園の敷地権利は間違いなく、鎌倉市の持ち物であることが確認され、そして私が購入した土地の前の権利者は一部上場大企業の社宅住宅であることも分かり、購入に踏み切りました。
ちょうど、22年前、自宅前の公園の桜が咲き出す頃、この地ら引っ越ししてきて、毎年この春の季節、リビンクで朝食をたべながら桜の咲き具合を見てきました。
そう、絵葉書が日常の世界に。
絵葉書のある日常 谷戸池の春
自宅周辺は、数年前のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のなかで登場する百姓・農家の人びとの住む地域として紹介されていました。谷戸が多い農村地帯です。
「谷戸(やと)」とは、主に関東地方の丘陵地・台地が浸食されてできた、細長い谷状の地形(スプーン状の浅い谷)を指す言葉です。
斜面から湧き水が出る湿地帯であり、古くから稲作(谷戸田)や生活空間として利用されてきた、自然と人間の営みが混ざり合う里山景観です。
そうなんです。私の住む共同住宅は元々は田んぼで、土地としては軟弱な地盤なのは知っていました。
引っ越しきた翌年、私達のマンションの隣りで新しいマンションの建設が始り眺めていると、かなり長期、三か月以上ボーリングと杭打ちが行われていました。
お隣は我が家の半分にも満たない規模なのに、これだけ長時間の地盤改良が行われているのをみると、その数倍の規模の我が家もそれ以上の改良工事で行われたのであろうと、却って安心しました。
そうなんです、この桜の名所の谷戸池は、元々この地域の田んぼの用水池だったのです。
谷戸池に関しての記録文書があります・・大船駅西口(観音側)を出て、柏尾川にかかる橋を渡り、観音様に向かって左側の栄光坂を6〜7分登ると、玉縄交番前の信号があります。
その信号を過ぎ、次の角を右に入って行くと、左側に地蔵堂があり、その手前を左に入り、少し進むと、谷戸池が見えてきます。
玉縄の山の上から谷戸池を見ていると、白い水鳥が3羽、その後に一列に黒白二色柄の水鳥が泳いでいました。
家に帰り、鎌倉の鳥について書かれた『かまくら鳥とりどり』を調べると、谷戸池に飛来するカモの一種キンクロハジロについて「黒白鮮明なツートンカラー。
淡水を好む。頭のうしろに小さな冠毛をつけ桜の咲く頃まで越冬する。
桜の花が散るころには花びらの間をこの二色のカモがゆったりとおよいでいる、
2008年には谷戸池で26羽も来ていた」といった内容が書いてあり、まさに見た鳥の姿でした。GW後にまた行ってみると、もう渡去したのか3羽しか見られませんでした。
谷戸池は、かつては山からの水が流入してできた池で、やがて開発によりため池となり、池の水は汚れてしまっていました。
近年浄化され、野鳥が越冬するまでにきれいになり、池のまわりの桜並木が鎌倉景観百選にも選ばれるほどになったそうです。
近所の方に伺ったところ、環境負荷の少ないEM活性液をお団子にして散布し、微生物の力で年々水が綺麗になりましたが、諸事情で今年は散布がなくなり、地域の方々が今後の方策を考えておられるようでした。モリアオガエルが住みカワセミが飛来するほどになった池、長くきれいであるよう願っています・・・・
※【画家・イラストレーターの伊東雅江さんの過去の「鎌倉カレンダー」から引用】
いまでは、この谷戸池の桜も自然も私達の絵葉書のある日常となっています。
フラワーセンター絵葉書のある日常 大桜のある風景
自宅から徒歩10分の所に神奈川県立大船フラワーセンターがあります。県立のフラワーセンターは私が19歳で中退して南米アルゼンチンに向かう際、先方から大船フラワーセンターに寄って、ある植物の種を手で運んでくれと頼まれて訪れた記憶のある場所で、あれから35年後にこのフラワーセンター近くに住むことになると、不思議なご縁です。
歴史: 1962年に農業試験場の跡地に開園した県営植物園。その後の経営難で県議会で閉鎖が議決されましたが、地元を中心とした反対運動で、第三指定管理制度で復活し、現在「日比谷花壇フラワーセンター」として営業しています。
しかし、かつては年金シニアは無料のが値上げしたり、駐車料金の値上げ、園内レストランの充実で何とか維持できています。
私として、地元として応援する意味もあり、年間パスポート1,000円で、日々の散歩コースの中に取り入れています。
フラワーセンターの桜と云えば、今や全国区になりつつある、フラワーセンターで発見され染井吉野系早咲き「玉縄桜」が有名てすが、玉縄桜の散った後、私達地元住民にとって、桜といえば、この園の一番奥深い場所に染井吉野の二本の大樹です。この二本の桜の大樹はきっと農業試験場時代からのものではないかと想像される、「立派な大木」です。
この桜の「大樹」は写真好きの人なら知っていて、撮影に行った日も、大きなレンズを抱えたカメラの方々がじっくりと撮っていました。
現在、鎌倉市内の古い桜の木は次々と病虫害で伐採されています。
松竹大船撮影所跡脇の砂押川プロムナードには、松竹撮影所時代に植えられた桜並木か今も残っていますが、もうそろそろ・・・時間の問題となってきています。
私達の年齢になると、桜の思い出がありますが、そろそろ時ともに消えて行くのかも知れません。
大船観音寺 絵葉書のある日常 桜風景
私の春の散歩コースのなかで、唯一入場料が発生するのがこの大船観音寺です。かつて、23年前、早期退職して鎌倉に引っ越してきた頃、60歳以上のお年寄りには「福祉手帳※顔写真付き」が発行され市内の鎌倉市の施設やお寺はこの手帳をみせれば入場料は無料でした。私は当時55歳でこの福祉手帳を貰える年齢ではなかったのですが、加入した写真倶楽部の月一の撮影会で市内のお寺に入る際、私一人が入場料を払う手間や時間が無駄だと、会員の一人が市役所で「手帳再発行」手続きをしてもらってきて、顔写真だけを張り替えて、ずっとそのまま通用してきていたのですが、10数年前、団塊世代が大量退職して、鎌倉市の財政を圧迫するとり理由で廃止になりました。
なんで、その程度の経費で、地方交付金ゼロの自治体の財政に影響する駅訳がないではなか・・・と行っても跡のまつり。
現在では、市民全員鎌倉市内の寺院・仏閣にお参りするに、入場料300円が必要になります。
そんな訳もあって、もう何年も大船観音様の映像は駅の展望フロアーからしか眺めて事はありませんでした。
そして別の理由もあります。
列車から見える大船観音寺は、大船西口の小高い丘の上にありますので、下から急な坂を上がってお寺の入口に到着したのち、階段を登った先に、桜に囲まれた観音像が撮影できるのです。
今回のこのブログ記事を書くにあたってほぼ、10年ぶりにこの急坂を登り、無人の入場賽銭箱に300円を投入して撮影してきました。
300円はいいけど、団塊世代78歳、ややひざに問題を抱え始めたオジサンには、キツイ坂となりました。
絵葉書の日常、そしてエクササイズ 徒歩7000歩の距離
中学時代ライン(メンバー10人)に加入させられて一年、毎日の話題提供として湘南・鎌倉の季節の話題を日記代わりに投稿しています。ここ鎌倉、中学三年生の春、信州から修学旅行とSLにのって東京にやってきて、最初に泊まり、朝起きた場所が江の島海岸の宿でした。
そして記念写真は長谷・高徳院の大仏の前でした。
あれから63年、今でも信州に暮らす同級生からは、「絵葉書の風景の日常」に暮らす私の日常は羨望の目で見られているようです。
朝のリビングから見る公園の桜も、朝の散歩で歩く谷戸池やまわりの森から聞こえてくウグイスの鳴き声が普通にある生活が当たり前にあることは、やはり自覚して感謝しなければいけないのでしょう。
しかし、以前、毎日の歩数計は1万は当たり前にあったのが、今や後期高齢者の最低ノルマと設定した、7,000歩もクリア出来ない日が発生しています。
これが昨年のような猛暑の夏になったら、ひたすら冷房の効いたリビングで、エアロバイクを漕ぎながら、自宅前公児童園を飛び回る疲れを知らない子どもたちの姿をがガラス越しに見ている老後の自分の姿は想像したくはないが・・・
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