猛暑も漸く落ち着き、秋の気配、風となってきたこの頃・・・・
55歳と52歳で早期退職した私達当初の10年間は、目的の海外ロングステイの地、青い鳥探しの旅でした。
沖縄石垣島からスタートし、オーストラリア、インドネシア・バリ島、台湾、バンコク、チェンマイ、マレーシアと探し歩き、最終的には日本人が一番暮らしやすいのは、アメリカ合衆国ハワイ・ホノルルと決めかかった時起きたのが、例の「テルミー倶楽部」の破綻トラブルでした。
2003年の退職直後からこれまで、ロングステイ候補地探しの旅の他に、一年に二回、ワイキキに7泊9日、日系のパジェットホテルに滞在していました。
手配は「テルミー倶楽部。ホテル・フライトフライト込で二人20万弱でした。当時の円ドル相場は100円を切っていました。
ロングステイは無理でもリピートミドルステイなら、私達の経済状態でも出来ると思っていた矢先の2017年、「テルミー」の破綻をきっかけに、海外ロングステイを諦めました。
私達は夫婦は60代最後の年を迎えており、10年のパスポート更新時期に、二人共に更新せずに「海外旅行卒業」しました。
今振り返れば、私は20歳の時から、カミさんも同じような歳から海外に出ており、結婚して二人の住まいのローン返済を済ませてから毎年、最低年に二回の海外旅行、特にそれもかなりマニアックな、世界の僻地、世界遺産の旅を毎年、私が65歳、カミさん62歳まで続けてきていたのを、ピタリと辞めてからは、国内旅行に絞り年に8〜10回の旅をは続けてきましたが、二年前私が後期高齢者となった頃から、コロナパンデミックの影響やら、体力・気力・好奇心の低下、そして何よりも日本の夏の猛暑で出かけるのを極端に控えるようになり、昨年は宿泊を伴う国内旅行は3度だけ、今年に至っては10月の今まで、春の一回もそれも近場の伊豆下田のみです。
一番の原因は、
・「体力・気力・好奇心の低下」
・「行ったことある」なのでしょうが・・・
その他の国内旅行へも行かない原因・要因は何か?
インバウンド旅行者、特に傍若無人のC国人の増加で行きたい所も減ってきているのが、原因・要因と表向きは云っていますが、本当は違います。
インバウンド旅行者に原因があるのは本当ですが、実はホテル料金の急激な値上げ、料金が原因なのです。
鎌倉・大船地区のホテル状況は
私の住む鎌倉市の大船地区に越してきた20年前、この辺りのターミナル駅ですが、旅行者向けのホテルは一軒もありませんでした。あったのはいわゆる「工事業者向け旅館」一軒だけでした。
ここ大船はJR東海道線の車両基地でもあり、深夜作業する工事会社向けの旅館があっただけですが、現在は外国人旅行者&国内観光客むけの「ホテル」が三軒、いずれも駅近繁華街、徒歩5分程度のビジネスホテル仕様。そして駅の反対側、住宅街緑地が多い地域に「東横INN」が建設中です。
現在一番インバウンドの多いのが「相鉄フレッサイン 鎌倉大船駅東口」です。
ホテルができたのが、ちょうど「コロナあけ」と重なり一気に大船駅構内改札付近にはスーツケースを抱えたインパウンド客が屯ろし、スマホでホテルへのアクセスマップをみている風景が日常茶飯事となりました。
中国の10月の連休中国国慶節による10連休中のここ、大船のインバウンド向けのホテルの値段を調べてみました。
JR東日本ホテルメッツかまくら大船 ほぼ同じ値段 ツイン食事なし 二人一部屋 21,000。
相鉄フレッサイン鎌倉大船駅東口 ほぼ同じ値段 ツイン食事なし 二人一部屋 20,500 でした。
相鉄フレッサイン鎌倉大船駅笠間口はインバウンド対応ではなくも主に客層は国内客、それも若い女性が多いようで、トラベルコには登場してきていませんでした
このレベルのビジネスホテル、ツイン二人で20,000もするのか?
退職して国内旅行をメインにするようになって20年近くなります。京都の春の桜、秋の紅葉の時期に市内のホテルの値段が上がることは経験していますが、いままで祇園祭の時期でさえ最低20平米のツイン、二泊で35,000円が一番高かったのですが、観光地鎌倉とは言え、大船の相鉄系ビジネスホテル、16.5平米の狭い部屋、ホテルの立地は駅近とは言え、元パチンコ屋の跡地、部屋からの要望はほぼ期待ではない寝るだけのビジネスホテルが一晩で20,000円もするとは・・・
しかし、違った感覚で考えると、20,000円をドル換算すると実質1ドル140円とすると140ドルなのです。
欧米のホテル感覚からすると、特段高い金額ではなく、却って安く感じるかもしれません。
かれら、インバウンド客は大船駅構内にある超有名ラーメン店、「博多一風堂」の豚骨ラーメン850円はドルで考えれば、たったの6ドル、それも消費税もチップも入った値段です。
もしこれが博多一風堂のニューヨーク店でしたら、ラーメン一杯が17ドル〜18ドル程度で、これに税金とチップ(18%〜20%程度)が加わるため、合計すると1杯あたり20ドル〜30ドル(約3,000円〜4,500円)になります。
日本のラーメンと比べて高価格帯ですが、それでも行列ができていたようです。
私達が過去20年でアジアの国々で、安い・美味いを連発して旅していたのを、今や、アジアからの観光客が、「日本は美味い、安い、安全、清潔」と云って旅しているのでしよう。
大都市、首都圏のカプセルホテルの値段の高騰
今年の4月中学校の同級会が初めて地元ではなく、東京のど真ん中、築地の隣の明石町の隅田川沿いの高層ビルの最上階のイタリアンレストランで開催した時、地元信州から新幹線で上京してきた同級生は、久しぶりの東京とあって一泊することにしたのですが、ホテルの値段にびっくりして、上野のカプセルホテルにしたそうです。銀座・築地周辺ではなく、なんで池袋?と。
聞いたところ、都心周辺はいっぱいで、しかも高いというのです。
エー団塊世代、70代後半でカプセルなの?と聞くと、私達現役時代、帰りの最終電車に乗り遅れて泊まった「カブセル」と大違いだというのです。
試しに、彼が泊まった上野のカブセルホテルのサイトをみてみました。
今どきのカプセルホテル上野ステーションホステル オリエンタル1は驚くべき変化をしているようてす。カミさんと二人旅では無理ですが、男同士の旅でしたら十分でしょう。
ちなみに今年10月のこのカプセルの値段は最安値4,400から11,000円のようでした。
本題、カミさんの「つまんない病」治療旅の費用は
私達夫婦の国内旅行に関しては、原則近場でも2泊3日でした。しかし、ここ数年、近場に関しましては一泊となりました。
その範囲は、関東首都圏・伊豆・静岡・山梨・長野など電車で動ける範囲なら、十分一泊二日でもゆったりした旅が出来る・・・
つまり歳をとっていくうちに、ガツガツと動き回らない旅ができる年齢的余裕ができたのでしょう。
今回の旅は、久しぶりに「草津温泉」にゆっくり泊まって、翌朝の路線バスで軽井沢にでて、軽井沢の秋の紅葉を楽しんで、新幹線で帰ってこようという一泊二日の標準的なプラン、草津も軽井沢も何度も行っていて所ですが、最近の草津はだいぶ以前と違った風景が楽しめそうですし、新たな「湯畑」のよるのライトアップ撮影がメインです。
それ故に、宿泊はいつも利用している阪急が使うやや中心から離れた大型ホテルではなく、現役時代に最初に行った時のホテル、湯畑の真ん前にある「ホテル一井」に狙いを定めました。
現役時代もう25年も前ですが、1泊2食二人で17,500円という記憶が残っています。
この「ホテル一井」実は本館と別館があり本館からは下の湯畑が見えますが、今回私達が宿泊するのは値段からして、100%道路ひとつ裏の別館であるのは間違いないでしょう。
それでも今回は、軽井沢の雲場池の紅葉に合わせた日程を組んだので、11月の三連休の終わった翌日で和室部屋指定なし、夕・朝食つき44,000円、東京都心のシティホテル並の値段ですが、もうそんなに毎月旅する訳でもなくので、夜の撮影に適した場所を優先しました。
今回、ネットで草津温泉の宿を探して、あまりに値段の高さににびっくりしています。
それというのも、海外インバウンド客の影響が大きいのでしよう。
最近の物価高騰で思うことは
もしかして、私達団塊世代はいい時代を過ごして来たのかも知れないな。
小学校からのすし詰め教室から始まって、中学・高校・大学と競争社会を生きてきて(私はそれを避けて勝手に外に飛び出してはきたが)それでも、バブル時代を過ごし、幾らかなの財産を貯めて早々と早期退職した時代・・・日本経済のピークを経験し海外にでた頃は円高のピーク、不動産バブル・リーマンショックには関わらず、子供もいないので、師弟の就職氷河期の苦労もなし、夫婦ともに親の介護を経験せずにこれまできました。
今、私達の下の世代はとてもでないが、この円安の時代、海外ロングステイどころか、夫婦二人でハワイ・ワイキキで10日間過ごすせば100万近いお金が消えて行く時代、私達が安い、安いと過ごしたアジアの国々から大勢の観光客がくるのに、私達の次の世代では、年金世代ではかなり難しくなっている時代。
「団塊世代」は、いい時代を生きて来た・・・
でもまだ終わった訳ではなく、いつか大きなしっぺ返しに見舞われるかもしれない・・・
そんな事が起きる前に、早々と逝きたいと思う年齢が近づいてきているのを日々実感するお年頃になっている。
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