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2025年05月26日

映画「父と僕の終わらない歌」


55歳で早期退職して22年、後期高齢者となって2年。
退職直後の男性に多い、いっきに来た自由な時間、何をして過ごせばよいのか戸惑うのはほぼ100%の退職直後の男性は経験します。
私の場合それがありませんでした。私達二人夫婦が早期退職した理由がはっきりとあったからです。
元々、カミさんと知り合った理由が互いに、一度だけの人生、広い世界の隅々まで見てみたいというお互いの願望からの結婚でした。
退職した翌月からパスポートを手にして、海外ロングステイ候補地探しから始まりました。
でもそうは云っても、私達日本人が一番住みやすいのは退職者の経済的に医療サポート面でも母国、日本というのが分かつていましたので、必然的に日本での拠点となる土地・家・生活の確保、安定が必要であり、私の場合まだ50代と若かったのと、鎌倉という先進的なボランティアの土地柄から、公的NPO組織の非正規ながらメンバーとし空いている時間の居場所を確保できましたので、「さて、今日はどこで時間を潰そうか」というほどのことは有りませんでした。
そして、私氏自身が提唱したNPOボランティア&役職員72歳定年、二度目のリタイヤを実行した結果、大勢の同じ世代の退職男性が味わう、今日のこの暇な時間何処で、「何して過ごそうという迷い」はほとんどなく、ある一定以上の毎日・毎週・毎月・毎年のルーティンは確立されてきています。そのなかで一番イージーで時間もコストも最適なのが、月に最低一度は、映画館に行って映画を見る、そしてその感想をブログやSNSに投稿するですことになりました。

今月の映画は何を見るか?


情報源はTV・ラジオ・新聞からと、もう一つ大きく左右するのが、映画館での予告編です。
現在のシネコンは、目的の映画開始の25分前に各シアターに観客をいれます。
実際の本編の上映は大きなシネコンでは20分から25分後開始です。
その間は主にはこれから先に封切られる予告編とTVと同じ企業のCMです。
このなかで、ある程度の目安となるのが話題作の予告編です。
しかし、今回の映画「父と僕の終わらない歌」は見ておらず、朝のラジオ番組のなかで、カミさんが聞いて興味を持ち私に調べさせてものでした。

今月、5月は3本の映画をみました。
一回目は今回と同じ認知症がテーマのインディー系映画「ウオッシュ」研ナオコが認知症の老婆を演じるのが前評判の映画で、やはり朝のラジオでトークのなかで研ナオコが認知症の役をほぼノーメイクで演るという会話の中で知った映画で、大手映画会社の作品ではなく、永六輔の孫監督による独立系、手造り作品ということでした。
上映館も大手シネコンは全く扱っておらず、近場でたどり着いたのは「名画座」系の小ホールでした。
内容は大手シネコンが全く相手にしなかった理由が解った、散々な出来のアマチュア作品でした。
二回目は、日本のインディー系映画のお口直しと、大手欧米系、アカデミー賞の脚色賞受賞、ちょうどバチカンの法皇が亡くなられた時期と重なり、評判となった「教皇選挙・コンクラーベ」でした。これはさすがにハリウッドが推薦しただけの、金も時間もかけた大作で満足でした。
そして、今月三作目は、やはり時節柄話題となっている高齢者の認知症をテーマにした映画

そして今月三回目、足を運んだ映画は「父と僕の終わらない歌」

そんなに各メディアで大々的に取り上げてはいないものの、日本各地のシネコンでは取り敢えず第一週の封切り金曜日では、各地で上映されています。
その理由のひとつは
制作元が大手ソニーピクチャーであること。
理由の2つ目は
役者・演者が顔も名前もほぼ一般的に知れ渡っていることです。
認知症の父親77歳、寺尾聰
その妻 松坂慶子 72歳
二人の間生まれた息子 松坂 桃李 36歳
舞台となる横須賀市どぶ板通り商店街の面々は顔も名前も一致する面々
その他に佐藤浩市やらディーンフジオカなどの豪華脇役陣などによるもの
理由の3は
劇場観客者はほぼ全員が入場料1,300円の高齢者であることです。
映画のテーマが見慣れた俳優が自分たち同じ年代の高齢者であり、演じる内容がそろそろ、身近に感じている老老介護や認知症介護の問題であることですから。

この映画は私は辻堂駅前再開発の湘南モール内のシネコン109シネマに封切り日の金曜日の11時10分オープンの回に行きました。
この11時10分上映という時間帯も、ちゃんと来場観客層を見据えての時間設定なのです。
主に、60〜70代後半の女性観客にとってもっとも外出し易い時間帯の上、映画が終わってから軽いランチと喫茶での長話の時間帯にピッタリなのです。
109シネマのスクリーン数は10シアター、今回封切り上映はシアター7で170席、四番目に大きな箱ですから、営業的にもある程度の期待もしているのでしょう。
ちなみに109湘南で一番大きな箱はシアター2の429席です。
この日シアター2での上映作品はトム・クルーズの「ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング」でした。

今回の原作は、2つの作品があります。

一つは、映画の脚本である三嶋龍朗・小泉徳宏による小説版「小説 父と僕の終わらない歌」です。
もう一つは、サイモン・マクダーモットによるノンフィクション作品「父と僕の終わらない歌」です。小説版「小説 父と僕の終わらない歌」は、映画の脚本家である三嶋龍朗と小泉徳宏が書き下ろした作品です。
映画を観た後に、物語の背景や登場人物の心情をより深く知りたい場合に適しています。
もうひとつは海外ノンフィクション版「父と僕の終わらない歌」は、サイモン・マクダーモットが、アルツハイマー病を患った父親テッドの半生と、歌で笑顔を取り戻し、イギリス最高齢新人歌手になった奇跡の物語を綴った作品です。
今回の日本映画の舞台設定が横須賀であるのに対し、この作品はイギリスが舞台です。
どちらの原作も、父親と息子との絆、アルツハイマー病、音楽の力など、感動的なテーマを扱っています。

小説の内容は
2016年秋。アルツハイマーの80歳男性が歌手デビューを果たしたというニュースが世界中を駆けめぐった。
テッド・マクダーモットがアルツハイマー型認知症と診断されたのは3年前。
陽気だった性格は怒りっぽくなり、昼夜問わず妻に当たってはガラクタを庭に集め、いつしか実の息子のことさえ忘れ始めていた。
そんな先の見えない日々に一筋の光をくれたのは、幼い頃からテッドが愛してやまない“歌"だった――。歌で笑顔を取り戻し、やがてイギリス最高齢新人歌手になるまでの父の半生を息子サイモンが綴った、魂のノンフィクション。



今回の「父と僕の終わらない歌」の舞台は横須賀どぶ板通り商店街

あらすじは
若き日に諦めたレコードデビューの夢をかなえようとするアルツハイマー型認知症の男性と、彼を支える家族の姿を描いたヒューマンドラマ。
2016年にイギリスで1本の動画をきっかけに80歳にしてCDデビューを果たした男性の奇跡の実話をもとに、舞台を日本に置き換えて映画化した。
かつてミュージシャンとしてレコードデビューを目指しながらも、息子・雄太(松坂桃李)のために夢を諦めた間宮哲太(寺尾聰)。音楽とユーモアをこよなく愛する彼は、生まれ育った横須賀で楽器店を営みながら、時々地元のステージで歌声を披露しては喝采を浴びてきた。
そんなある日、哲太はアルツハイマー型認知症と診断されてしまう。
すべてを忘れゆく哲太をつなぎ止めたのは、彼を信じて支え続けた息子・雄太と強く優しい母・律子(松坂慶子)、固い絆で結ばれた仲間たち、そして彼が愛する音楽だった。
寺尾聰が父・哲太、松坂桃李が息子・雄太を演じ、松坂慶子、ディーン・フジオカ、佐藤栞里、佐藤浩市が共演。

見終わっての感想・後書き

 

湘南鎌倉に住む私にとって横須賀は隣町のような存在、この映画のロケ地・舞台となった「ドブ板通り」や何回も登場する「ヴェルニー公園」はおなじみの風景でした。
この映画をスクリーンで見ている私達のほとんどは高齢者世代ですが、映画のストリーのなかで、認知症の父親の舞台を見に来ているのは、ほぼ若い世代です。
ソニーピクチャーの制作であるように、ここかしこに今の若者が当たり前に使っている「カタカナ語」が登場します。
父・哲太のステージを見て、大手音楽会社がレコードデビューさせる条件として、500人以上入るステージでの生中継・視聴者5,000人以上のスマホリアル中継カウントを求めるシーン、この映画をみている客層の半数は、これらの今は当たり前となっているスマホによるリアル中継を理解出来ないのではと思いました。
今月最初に見た認知症映画「ウオシュ」よりもかなり現実味がある内容で、歳のせいか少し、ウルッと来る場面もありましたが、なかなか純愛ドラマのような「号泣」まではいきませんでした。が正直な感想の映画でした。

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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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