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2024年11月27日

人はゼロで死ねるか  Die with Zero

家庭内新聞購読率低迷が続く
兵庫県知事選でSNSの情報が、大手新聞・テレビ・メディアの影響力、情報伝達パワーよりも大きかっと伝えていた。
確かに、新聞を自宅で定期購読している人の割合は下がり続けている。年齢統計では2008年度の88.6%から2022年度の58.3%へと30.3%ポイントの減である。
中でも、全国紙をとっている人は、同期間に55.1%から27.0%へと減小幅が地方紙と比べて大きく、年齢別に見ると、60代は同期間に93.6%から73.3%へとそれほどは減っていないが、30代では79.9%から30.3%へと半減以下と減少幅が大きい。
近年、新聞の広告に健康食品や補聴器などの治療器具が多くなっているのは、高齢者が読むことを前提してだろう。
さらに紙面の内容についても、左派的な色彩が濃かったり、年金や健康・医療などの記事が多いのは、高齢者のノスタルジーや現今の関心事に訴えるからであろう。
と、想定されている。確かにまわりの知り合いを見回すと、自宅で新聞をとっていない家庭は多く、外部の情報をテレビやインターネット、特に個人が発信するSNSから取り入れているシニアも増えていると伝え聞く。

朝の朝食時に先に起きて食事を済ませているカミさんは、私がリビングに云っても目もくれずにが、新聞を読んでいる。何を見ているのかと思うと経済欄の特集記事
「ゼロで死ねるか」93歳、使い切れなかった20億円という見出しが見える確かに、カミさんの大好きな話題、今日のカーブスのおしゃべり、ランチ会の話題を仕込んでいる様子。

記事1
タイトル「93歳使い切れなかった20億円」
都内のマンションて一人暮らしの男性が倒れているのを、訪れた証券会社担当者が発見した記事、その後死亡した男性の戸籍を調べ、親・兄弟などの相続人は他界し、遺体を引き受ける人は誰もいなく、結果、財産は全て国庫に入ることになった。
記事2
タイトル「老後資金しっかり試算、やりたいこと恐れず」に
医師「和田秀樹」さんはこれまでの臨床経験で、死期を悟った高齢の患者が後悔する声をたくさん聞いた。
もっとも多いのは「もっとお金を使ってやりたいことをすべきだった」
記事3
タイトル「認知症80歳のケース契機 始めたゼロ活」
ファイナンシャルプランナーの女性(66歳)は3億円の金融資産を持ちながら身寄りがないまま、認知症を発症した80歳の男性のケースを扱ってから「ゼロ活」を始めた。経済白書によると、高齢者の資産に関する考え方でもっとも多かった回答は「使い切りたい」で34%だった。

初めて聞く、ゼロ活とは

「ため込むばかりなく、元気なうちにお金を効率よくどう使うか、絶えずシミレーションしておく必要がある」
夫婦の場合、夫と妻の寿命をまず想定する。
健康寿命と死亡数最多年齢。
日本人男性の健康年齢は72.68歳、死亡数最多年齢は88歳
女性の場合はそれぞれが75.38歳、93歳。
公的年金と夫婦二人の月々の生活費の収支、ほかに一年間に必要な税金・保険・ゆとり経費を算出
し、これから先10年単位で発生するだろう、家・家電製品を維持する経費などを想定し書き出し数字を具体化する。
女性のほうが寿命が長いので夫と死別した後、一人で10年生きると想定する。
老後を「夫と暮らす前期」「一人になる後期」分けてかかる費用を想定する。
ここで、問題となるのが、近年の物価上昇、インフレ傾向。
2003年に早期退職してから21年、団塊退職世代として幸いなことに「失われた日本経済30年」が続き、デフレ傾向にあったこと。
退職資金プラン上では、日本経済の想定インフレ率は、大手生保会社の一時払い生保の利率2%を参考に計算しててたものが、ここ20年、大きな物価変化がなかったが、コロナ禍以降の円安、原油高、アシア諸国・発展途上国の急速な経済発展で、実際に家計費は確実に上昇しつづけている。

ゼロ活は夫と妻二人でやらなくてはいけない。
男ひとり、独身者なら、自分の収入と想定出来る支出で計算は可能かもしれない。
本当にゼロで逝っても構わないが、夫婦二人、子供なしの場合は、残された妻・あるいは夫のことを考慮しなければならない。
幾ら、残された年月がある程度計算出来たとしても・・・
幾ら、医療費が高額医療制度で計算出来るとしても・・・
幾ら、介護費用、施設に入居した時の費用が想定出来たとしても・・・
今、住んでいる家の処分、売却出来ない、日本人は、老人はいつか帰る家を確保したいという本能がある。
子供のいない夫婦にしても、二人して逝った後の後後始末は、姪っ子にお願いするにしても・・・
姪っ子に現在の鎌倉のマンションを相続人と指定しても・・・
ある程度の現金は残してあげなくては・・・
今の価値感覚というと、最低500万は残しておいてあげなくては・・・・

現在の二人の年金と現在のインフレ率を考慮すると・・・
一年間に二人の公的年金の他に毎年預貯金から100〜120万を出費するのは確実
私が逝った後、当然カミさんに入る年金収入は減るので預貯金から引き落とす金額一人暮らしでも変わらず年に150万円
老後を「夫と妻暮らす前期」は後10年 公的年金+150X10=1,500万
カミさん「一人で生活する後期」後10年、公的年金+150X10=1,500万
つまり、現在2024年、この計算では3,000万+姪っ子へ500万に、+現在の20年後の自宅マンションか。
まあ、予定、計算通りではあるが・・・
人生、そう簡単、計算どおりとは行かないのはこれまでの人生で解ってはいるが・・

ではベストセラーとなっているアメリカ人の「Die with Zero」はどうだ

Die with Zeroこの本の要約は
要点1
喜びを先送りにしてはいけない。限られた時間の中で幸福を最大化するためには、人生の早いうちに良質な経験をすることが大切である。
要点2
どんな金持ちも、あの世にお金は持っていけない。だからこそ死を意識し、「ゼロで死ぬ」を実践すべきだ。
要点3
人生をよりよいものにするには、お金、健康、時間という人生の3大要素のバランスを、いかに取るかが重要になる。
要点4
物事には賞味期限がある。そのチャンスを逃さないためにも、大胆に行動すべきだ。リスクを取らないリスクを過小評価してはならない。

この本の著者はビル・パーキンス (Bill Perkins)
1969年、アメリカテキサス州ヒューストン生まれ。
アメリカ領ヴァージン諸島を拠点とするコンサルティング会社BrisaMaxホールディングスCEO。
アイオワ大学を卒業後、ウォールストリートで働いたのち、エネルギー分野のトレーダーとして成功を収める。
現在は、1億2000万ドル超の資産を抱えるヘッジファンドのマネージャーでありながら、ハリウッド映画プロデューサー、ポーカープレーヤーなど、さまざまな分野に活躍の場を広げている。本書が初めての著書となる


日ごろから、自らの死を意識して生活している人は少ない。
人は人生が永遠に続くかのように日々を生きている。だからこそ未来に希望を抱き、老後に備えて貯金をするのだ。
これは一見すると合理的な行動である。だがその結果、喜びを先送りにし、やりたいことを我慢してはいないだろうか。
何人たりとも時間には抗えない。
だからこそ、限られた時間の中で幸福を最大化するために行動すべきだ。そしてそのタイミングは「今」である。
お金を無駄にするのを恐れ、チャンスを逃しては本末転倒だ。
大切なのは、どうすれば幸せになれるかを考え、そのために惜しまずお金を使うことである。そして適切なタイミングで、ふさわしい経験をすることで、人生は豊かになる。老後のために貯金するのも決して悪いことではない。だがそれに固執していては、貴重な時間を浪費しかねない。

結論は「ゼロで死ぬ」
お金はライフエネルギーだ。
ライフエネルギーとは、何かをするために費やすエネルギーのことを指す。たとえば仕事は、「ライフエネルギーを消費する代わりに、お金を手にする活動」と言い換えられる。
収入と時間、カロリーと運動などは、トレードオフの関係にある。
このライフエネルギーを意識すると、衝動買いや悪い生活習慣を見直すことができる。
「30万円の時計は何時間分の労働に値するのか」、
「目の前のクッキーのカロリーを消費するために、どれくらい走らなければいけないのか」など、ライフエネルギーとして計算できるようになるからだ。
とはいえ、節約ばかりしているのも考えものだ。
その時しかできない経験の機会を失ってしまうと、世界が必要以上に小さな場所になってしまう。
そうならないためにも著者が提唱するのは、本書のタイトルでもある「ゼロで死ぬ」ということだ。必要以上にため込むのではなく、今しか味わえない経験に時間と金を費やす。これを突き詰めると「ゼロで死ぬ」というところに行きつく。

思い出はあなたに配当を与える
著者が20代の頃、ルームメイトが旅行資金を工面するために多額の借金をした。
当時の著者には、その行動がはなはだ理解できなかった。そのルームメイトはこれといった予定を決めず、単身ヨーロッパへ旅立った。
数カ月後、戻ってきたその彼は、体験談を聞かせたり、写真を見せたりして、旅によって人生がいかに豊かになったかを著者に説き、「返済は大変だったが、旅で得た経験に比べれば安いものだ。だれもあの経験を僕からは奪えない」と語った。
このエピソードからわかるのは、「経験がいかに大切か」ということだ。人生は経験の総量によって決まる。
私たちは小さい頃から、「いざという時のためにお金を貯めよう」と聞かされて育つ。
しかし勤勉に働き、喜びを先送りすることだけが美徳ではない。人生に最後に残るのは思い出だけだ。だからこそ、早いうちに様々な経験をすることが重要なのだ。思い出は金融投資と同様、私たちに配当を与えてくれる。
その瞬間の喜びだけでなく、あとから振り返ることで、当時の風景や感情を追体験できる。これはかけがえのない宝物だ。
そして人生の早い段階で最良の経験を積めば、思い出の配当をより多く得られるのである。

行動の自動化をやめる
出社前にコーヒーショップに立ち寄り、決して安くないコーヒーを毎日買う習慣を持つ人は少なくない。
だがコーヒーに支払うお金を貯めれば、旅行にだって行けるはずだ。
習慣によって行動する、いわゆる自動運転のような生き方は、考えることも少ないので楽である。
だが人生を楽しむためには、無意識的にとっている行動を止め、自らの意思で進むべき道を歩むべきではないか。
言い換えれば、お金と時間の使い方をよく考えて日々の選択をすべきなのだ

人が実際に「ゼロで死ぬ」ことは難しいと云う
でも、その目標から逆算して、人生をより充実させていくことが大事と説いている。
人がお金を使いれない理由は
1,自分がいつ死ぬか分からない
2,老後の生活は意外にお金がかからない
3,お金はステータスになる
4,子供にのこしたい
 の4つ、アメリカのシニアにも似た傾向にあり、65歳で退職した時にある資産の減少率は20年後で1割強に過ぎないという。
年を取ると想像よりもお金を使わないので、子供に早めに財産を引き継ぐことを勧めている。
その理由は「お金を使う能力は年齢によって変わり、同じ金額でも60代よりも、30〜40代のほうが価値を高められコスパが良い」と説いている。

これを踏まえて、私達夫婦は考えています。
本当にゼロで逝くことは、妻、夫、家族がいる限り難しい、無理がある
若い頃30代半ばから、退職資金計画を考え、行動に移してきた私達の場合、資産の減少率は想定グラフどうり減り続けているし、月々の生活費もインフレ、物価高とともに少しづづ増えていくが、その分、一年間のゆとり費用を削っていくことになっている。
年間100万を予定していた、旅行や趣味の費用は年々減っていってます。
今年は宿泊を伴う旅行は6月の福井新幹線の旅以降ありません。
一つには、夏の猛暑、秋から台風不順がありますが、それ以上に私の下半身体力不足と、カミさんの家庭内転倒による足小指の骨折です。
その余ったお金は、私が元気なうちに、20年経過した給湯器・ユニットバス・家の小さな修繕・リフォームと消えていくでしょう。
私が、逝った後、カミさんに余計な負担をかけたくないと思いからです。
新聞の「ゼロで死ねるか」特集記事のラスト締めくくりにはお金がないなどの理由でやりたいことを先延ばしせずに、元気なうちにやり「悔いのない人生を送れるよう、しっかりと考えてほしい」と結んでいました。

なんか変な締めくくり・・・
お金がなくて出来ないことのほうが、圧倒的に多いのが人生だけどな。

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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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