カミさんの足の指の骨折も完治し、私が買い出しに行かなくても済むようになると、途端に外出しなくてもすむようになり、以前なら一日置きに、
何かしら外出し、歩く用事があったものが、今年の夏の異常な猛暑と熱射と老化による筋力の低下で週に二回程度の外出に留まり、家のなかで過ごす日々が増えてきました。
それに連れて、体重は昨年の今頃よりも1キロは太り、血圧も若干高めで推移してきていますので、カミサンに急かせられるまでもなく、外出し歩こうとおもうのですが、今、出かける先、時間をつぶす場所が無くなっているのです。
数年前でしたら、まだ退職後のライフワークの一つ、NPOセンターの広報業務、付帯webサイト、傘下団体への支援もあり、特別なにも予定のない日は、センターの事務所にいけば何かしら用事はありました。
そして、昨年は高齢者となり辞めたスポーツクラブや趣味の映像関係のクラブもあったのですが、現在は、月に数度のサポート団体、昔からお付き合いある企業のサイト更新程度があるだけです。
予定のない日、余白カレンダーが増えてきました。
以前は毎月のカレンダーへの書き込み予定は幾らかはあったのですが、来月の書き込むのは、眼科・歯科・かかりつけ医、そして泌尿器の検診日の書き込みが優先し、余った日にサポート団体との打ち合わせ日が入る程度です。
毎年、10月、11月、12月と云えば旅行シーズンで、カレンダーには真っ先に予定を書きこんでいたのに、今年は11月も12月ままだ真っ白です。
退職直後、60歳で退職した男性が、日中、過ごす所がなく、図書館も近所の公園もすぐに飽きてしまい行く所がないと話をよく聞きました。
まだ若いのに、もっといろいろと自分の行動範囲を開発すればいいのに、なんて思いましたが、今、あの頃の事を思い出しています。
後期高齢者76歳、団塊世代のおじさん、おじいさんの居場所がないのです。
あることはあるのです。
それは自宅の自分の部屋、机の前、手をのばせば全てが揃っていますし、パソコンの前に全世界がつながっているのに、わざわざ出かける必要はないし、自分は孤独でも何でもないのですが、たった一つの問題は老化による衰えです。
今、後期高齢者に読まれている本「人はどう老いるか」について
メデイアによると、高齢者を読者とする「老い本」の刊行が盛んでいると云われています。
健康面や経済面の不安に向き合う本、終活お相続の指南書。
そして昭和の流行作家(五木?)や評論家が、80・90代になって自身のおいライフを書いたエッセーも次々にヒットいる。
今回、朝日の紙面で紹介しているのもまた「老い本」の一種でした。
読者層は60〜70代が中心で、50代と80代にも売れているという、50代は女性が、80代には男性が多いという
本のキャッチコピーは「老い」と「死」は誰にとっても初体験。
われわれは例外なく「初心者」である。
慌てふためかないためには、老いの現実を予習することだ。
多くの死を看取ってきた医師で小説家の医師が、楽に老いるコツを本音で語る。
安易な老い方本ではわからないアドバイスが満載。
「まえがき」より
老いればさまざまな面で、肉体的および機能的な劣化が進みます。
目が見えにくくなり、耳が遠くなり、もの忘れがひどくなり、人の名前が出てこなくなり、指示代名詞ばかり口にするようになり、動きがノロくなって、鈍くさくなり、力がなくなり、
ヨタヨタするようになります。(中略)
イヤなことばかり書きましたが、これが老いるということ、すなわち長生きということです。
にもかかわらず、長生きを求める人が多いのはなぜなのか。それは生物としての人間の本能であり、長生きをすればいいこともいっぱいあるからでしょう。
世の中にはそれを肯定する言説つや情報があふれています。
曰く、
「八十歳からの幸福論」
「すばらしき九十歳」
「人生百年!」
「いつまでも元気で自分らしく」
「介護いらず医者いらず」等々。
そのことに私は危惧を深めます。そんな絵空事で安心していてよいのかと。
思い浮かぶのが、パスカルの言葉です。
我々は絶壁が見えないようにするため、何か目を遮るものを前方に置いた後、安心して絶壁のほうに走っているのである。
下手に老いて苦しんでいる人は、だいたい油断している人です。
浮かれた情報に乗せられ、現実を見ずに明るく気楽で前向きな言葉を信じた人たちです。
上手に老いて穏やかにすごしている人は、ある種の達観を抱いています。
決していつまでも元気を目指して頑張っている人ではありません。いつまでも元気にこだわると、いずれ敗北の憂き目を見るのは明らかです。
老いれば機能が劣化する分、あくせくすることが減ります。あくせくしても仕方がないし、それで得られることもたいしたものではないとわかりますから。そういう智恵が達観に通じるように思います。
多くの高齢者に接してきて、上手に楽に老いている人、下手に苦しく老いている人を見ていると、初体験の「老い」を失敗しない方法はあるような気がします。
それをみなさんといっしょに見ていきたいと思います。
第一章 老いの不思議世界
第二章 手強い認知症高齢者たち
第三章 認知症にだけはなりたくない人へ
第四章 医療幻想は不幸のもと
第五章 新しいがんの対処法
第六章 「死」を先取りして考える
第七章 甘い誘惑の罠
第八章 これからどう老いればいいのか
著者は高齢者医療クリニックで診察経験を持つ医師であり作家
老い本の一種ですが、老い本に対して疑問を呈する書にもなっています。
老い本で称賛されがちな「スーパー元気高齢者」は特殊な事例であり、一般の人が真似したら危険と、著者は説いています。
老いに抗おうとすると、結果的に抗いきれず、高齢者の生活は不平不満だらけになってしまう。
快適な老いを迎えるためには「現状の肯定」が大切とと述べています。
いつ世にまでも元気で若々しくあろうとするよりも、老いとともにあるくこと、できる限り死を遠ざけようとするむよりも、適当な時期に死を受け入れる。
医療の発達により、その気になればどんどん長生き出来る時代だからこそ、著者の提言は重く響く。
そんな著者の思いに同意する人が多いのか、本は売れているようです。
戦前の日本は命を粗末にする国だったのに対して、現在の医療は「命を大事にしすぎる国」になったと本書で述べている。
確かに、今月の私のブログ
安楽死問題に感心ありますか?で、考えてみましたが、本書は、多くの人が思いながら表に出しづらい事実を書くことで世の中に大きな問題を提起する本だと思いました。
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