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2024年05月03日

小説 8050 林真理子著 あっという間に読んだ

カミさんがにこにこと帰ってきて、「今晩はゆっくりとお風呂に入る」と云います。
手にはカバーのかかった文庫本が見えます。
「やっと欲しかった本が文庫になって、本屋さんに予約しておいのが、今日入ったの」
「きっと君も読めるし、blog書きのネタにもなるわよ」
「なんて題名、誰が書いたの」
「小説 8050 林真理子」
「なんか、読まなくても中身が分かりそうだけどね」
「風呂の中で長居しないでね」

カミさんは文庫本としてはかなり厚い500ページの本を二日で読み切りました。
読んでから、君の実家のお姉さんが好きそうな内容だから、送ってあげたらと、私の部屋にもってきました。

8050問題とは
8050(はちまる・ごうまる)問題とは、80代の親が50代の子どもの生活を支えるために経済的にも精神的にも強い負担を請け負うという社会問題のこと
子どもが自立した生活を送れないため、80代の親の年金を頼りに生活しているケースが多く、困窮した生活を送っている方が少なくない。


8050問題とは親の問題か?
「80」代の親が「50」代の子どもの生活を支えるという問題で、背景にあるのは子どもの「ひきこもり」です。
ひきこもりという言葉が社会に出はじめるようになった1980年代〜90年代は若者の問題とされているが、30年以上が経ち、当時の若者が40代から50代、
その親が70代から80代となり、長期・高齢化。


福祉の8050問題とは
「8050問題」は、一般的には、ひきこもりやニートの状態が長期化して中高年となった子どもを支えてきた親も高齢化し、収入が途絶えたり病気や要介護状態になったりして、
家族が孤立する問題と説明されます。
困窮や介護等の問題が起こっても、孤立して誰にも相談できず、問題が深刻化してしまうという点に注目する必要があります



団塊世代の8050問題とは
上記のような解説がネットで解説されていますが、実際に今、これから起きるであろう8050問題の根本は違うと団塊世代の私達は考えています。
小説家林真理子氏の「小説8050」はタイトルにわざわざ小説とつけているように、社会問題となっている、高齢者にパラサイト(寄食)する子供と年老いた両親の話がメインストリーではなく、小説の分野では、推理小説,リーガル(法廷)小説なのです。

小説のストリーは
親は東京の住宅街の開業歯科医、子供は二人、上の長女は有名私立から名の通った大学を出て、保険会社に就職し、今、社内恋愛で「いい所の御子息」と結婚寸前。
下の男の子も比較的出来が良く有名中高一貫男子校に入るが中二から登校拒否して現在20歳になるまで自宅に引き籠る。
父親は息子の登校拒否の原因を自分なりに探ろうとする。

父親は二代続くまちの歯医者さん、しかし、年々子どもたちの歯にたいする健康指導が続き、虫歯の子供も少なくなり、患者はどんどんと老化、減少していく町の歯医者は衰退産業と考える父親は、息子を医者といっても社会的地位、評価の低い職業を、「医者」にするために過度期待、圧力を息子にかけたのではないかと、反省し、引き籠りの子供を再生するいろいろな業者、塾、学校を調べていくうち、ほとんどが暴力的だったり、金儲けあったり、教育と名を借りた商売と知る。

やがて、父親は今まで避けていた、本人と真正面から引き籠り原因を探っていくうち、原因か同級生数名による「いじめ」と判明する。
この小説はここから、年老いていく高齢の親世代と無職・無気力な子世代の8050問題から、復讐のための推理小説、そして法廷小説と変化していく。

そうか、それで我が家のカミさんはこの500ページの文庫本を一気に二日で読み切ったのだ。
私もカミさんに渡されて、次から次と現れてくる「いじめの真実」「法廷証人」そして弁護側の出す「新しい驚愕の証拠写真」に、ついつい、2日間で読み切ってしまいました。
これを読んでいて、つい5年前の事件を思い出していました。

元農林水産事務次官の長男殺害事件

事件のあらましは
事件発生の1週間前となる2019年5月25日、長年家族と離れて暮らしていた長男Y(44歳)が自宅に戻り、父親(76歳)Xと母親と長男Yでの3人の生活が始まった。
父親Xの供述によれば、その翌日長男Yが自分の人生を悲観し泣いていたところ、父親Xが「もともと住んでいた家のゴミを片付けたらいいのでは」とアドバイスしたところ、長男Yが激高し激しい家庭内暴力を行い父親Xと母親はおびえて暮らすようになっていたという。
長男Yは外出せず、オンラインゲームとTwitterでも活動して等をして引きこもり状態の生活をしていた。
父親Xの逮捕時の供述によれば、事件当日に近所の小学校の運動会の声がうるさいと腹を立て「ぶっ殺す」と発言したことから自らが殺されるという恐怖心と4日前に起きた川崎市登戸通り魔事件を思い出して「息子も周りに危害を加えるかもしれない」と不安に感じ刃物で長男Yを殺害した。
父親Xは自ら「息子を刺し殺した」と110番通報し、長男Yは搬送先の病院で死亡。父親Xは警視庁練馬警察署に現行犯逮捕され、取り調べに対し容疑を認めた。
長男Yは十数箇所を刺されており、初公判でも「強固な殺意に基づく犯行」とされた。なお、長男Yの件について警察や区役所などに相談したことはなかったという。
その後
父親は懲役6年の実刑、この初公判において、長男Yには妹がいたことが明らかになった。
妹には縁談があったが引き籠りの長男Yがいたことで破談となり、事件の数年前に自殺していた。
また母親は長男Yの家庭内暴力や妹の自殺などによってうつ病と診断されていた。母親(Xの妻)は初公判で涙ながらに父親Xへの寛大な量刑を求めていた。


私達団塊世代が憂慮・直面する8050問題とは
このような、年老いた親に寄宿・寄生(パラサイト)するだけではなく、就職氷河期に卒業し、これまでも正規社員として働けず、低賃金に甘んじて、生まれ育った実家で暮らしたきた、
子どもたちの将来の不安です。
団塊世代の子どもたちは、これから50台に入ろうとしています。
社会一般でしたら、中年前の壮年といわれる世代層、社会の中堅から背負って立つ世代層
引き籠りとまでは行きませんが、これまで実家以外で暮らしたことは、大学・専門学校時代のみ。
今住んでいる家、固定資産税の額も、水道・光熱費の月々の額も知らないし、今自分が毎日乗っている車の保険料も知らない有り様。
友達は?ネット上の友人はいるのかもしれませんが、実在・リアルな友人はおらず、ましてや異性の友人、恋人もいません。
収入は派遣で、仕事のある時は夜間まではたらく事もあり、そこそこだったり、全くなかったり。
家には2〜3万程度食事代として入れている。
私のまわりの親戚のリアルな話なのです。

このまま、父親が逝ったら・・・
この家庭の年金収入はほぼ半分に減ります。
特に大企業の企業年金を受給していた家庭ではかなり減額になるのを最近のカミさんの友人のご主人が亡くなりしりました。
それでも多少の蓄えがあるのでやっていけるでしょうが・・・
次に母親がなくります。
この頃になると、昔のような親戚・友人による助け合い相互扶助・相互干渉もないので、老齢となった団塊ジュニアは孤立すると思われます。
ここまで想像していて、寝れないと義理の姉は云います。

もう一冊もってきました。題名は「おひとりさま日和」

この本の紹介帯は
私を楽しませるのは、私。
いろいろな世代のおひとりさまを満喫している女性たちがいきいきとして読んでいて楽しかった。繰り返して読みたい一冊
そして、裏解説の文章を紹介します。
私はこの暮らしが好き。
年齢を重ね、酸いも甘い噛み分けたからこそ得られた、自分にあう気楽な自由な生活。
これぞ清えの贅沢、それを私自身わかっていればいい。
そのひとり暮らしの住まいを楽しむ中で起きるほんの一幕のドラマをテーマに六人の人気作家が紡ぐオール描き下ろし小説。
思わず笑ったり、ほっこりしたり、しみじみしたり。
共感はあちこちに、六話とも味わい違ってそれぞれ面白い。時々取り出して読み返したくなる"本棚保存本"が出来た。

カミさんは読み終わって、この本のおかげて゛「君が逝っても何とか一人で生きて行けるわ」とおっしゃっていました。
ここら辺が、子供のいない夫婦の妙なのでしょう。

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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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