
本編の解説を引用すると
陶器職人の主人公・誠治と、海外で活躍する彼の息子・学、そして主人公が知り合う在日ブラジル人青年・マルコス。
リアルな今を生きる3人の関係を軸に、独自の視野から「家族」という普遍的なテーマに挑んだ感動作が誕生した。
主人公・神谷誠治を演じるのは日本を代表する名優、役所広司。
焼き物を本格的に練習して撮影に臨んだ本作では、親の愛を知らずに育ち、不器用だが家族を深く愛する男の複雑な心情をまさに唯一無二の演技で表現している。
息子の学には、NHK大河ドラマ「青天を衝け」に渋沢栄一役で主演した吉沢亮。
マルコス役のサガエルカス、彼の恋人エリカ役のワケドファジレらオーディションで選ばれた、実際に日本で暮らすブラジル人の若者や、日系4世らのヒップホップグループGREEN KIDSの“当事者”による演技は、“演技”の域を超えた本物の煌めきを放つ。
さらに“サムライギタリスト”として世界的に知られるMIYAVIが強烈な印象を残し、佐藤浩市、松重豊、中原丈雄、室井滋らベテラン俳優が絶妙なアンサンブルを見せる。
現在、約280万人の外国人が暮らしている日本。その中のブラジル人に光を当てた本作は、実際に起きた事件などをヒントにした、いながききよたかのオリジナル脚本の映画化。
後略
バブル経済期に多くの南米に住む日系人の多くが出稼ぎに来ていた。
確かに、当時の都内の建設現場は極端な人手不足でした。
私はその彼らを雇う側にいました。
東京都庁の工事真っ盛りの1990年、私の部署がメインで工事を受け持っていました。
そして、現場担当者から毎晩、職人さんが足りない、何とかしてくれのメール、電話が夜中まで入っていました。
この頃、現場担当、監督は現場をみるよりも、人集めが一番の最重要課題で、人件費はうなぎのぼりの日本全国から、旅費、ホテル代、は会社持ちで、日当は4万をはるかに超えていて、日本語ができれば誰でも良く、建設現場未経験、無資格でも良かったのです。
現場の技術系、監督という立場であり、スペイン語が堪能であったし、彼らの送り出し先の親世代を理解出来る立場でもありました。
彼らは送り出し側から「3年働けば、家一軒が立つ」と云われてきていたのです。
確かに、南米、特にブラジルのインフレ、低賃金経済のなかからやってきて、何の技術もないが、日本語がある程度出来る若者は、日本に来た翌日夜から、深夜作業に駆り出され、ビルや道路で電気幹線の太いケーブルを綱引きのように一晩中ひっぱると一晩で200ドル稼げました。
母国の一月分近い給料だったのです。
出稼ぎ外人団地と呼ばれる場所がありました。

最初の頃は単身の若者だけでしたが、ブラジル・ペルー・ボリビア・パラグアイなどの南米でも経済格差が大きい国からは、家族総出でやってくるようになってきていました。
「保見団地」
この映画の舞台となっているのは、トヨタの自動車産業を支える企業が集中している愛知県豊田市、なかでも巨大ブラジル村と云われている「保見団地」です。
この映画は実際に起きた、移住ブラジル人の飲酒運転で幼い子供と母親を亡くした男の復讐先を、かれらブラジル出稼ぎに向けられたものをアレンジして、家族というものは何かを問いかける作品、監督は名画『八日目の蟬』『ソロモンの偽証』の名匠・成島出監督ということで期待していた。
CM話題の映画ファミリアの上映館は何処でやっているか

ネット検索「ファミリア上映館」で神奈川県でヒットしたのはたったの2館、座間と橋本のイオン映画だけです。
座間は自宅から40分だが、駅からは30分以上離れたイオンモールのなか、橋本は駅から徒歩圏だが、自宅から1時間半はかかる、ほぼ八王子・埼玉圏です。
社会性のテーマが強い映画は、なかなか商業映画として上映する側としては難しいのは解っています、それなら、このような社会性の強い映画がお得意なハズの名画座系もやっていないとは、どう云うことなのか?と思案にくれていました。
「ファミリア」封切り日1月6日金曜日の前日になり、再びネット検索「ファミリア上映館」でみると、小田原・横須賀・みなとみらいの三ヶ所増えました。
この3館とも、大手のシネコンではありません。
大手の東宝系、東急系のビックシネコンは、この映画は収益性が悪く、儲からないと判断したのでしょう。
みなとみらいの上映館は「キノシネマ」でした。

木下グループの文化部門で、大手がやらない社会性、芸術性、文化性の高い作品を率先して上映する姿勢かある小屋です。
昨年もこの「キノシネマ」て何本もみました。
アカデミー賞受賞作の「ドライブ・マイ・カー」、上映時間3時間、劇中劇があったりして、一般的に難しい映画の部類でした。
そしてウクライナ戦争でリバイバル人気となったソフィアローレンの「ひまわり」もここで見ました。100席弱のスクリーンで観客は私含めて三名だけでした。
今回の場合、封切り直前になって「ファミリア」の上映を決定したのでしょう。
きっと一番小さなシアターでの上映で、観客も10名以下であろうと思って、予約サイトを見るとかなりの席が埋まっておりびっくりです。
私の一番好きな席は最上部の通路側

ここ数年、齢のせい、前立腺肥大で頻尿です。
座りっぱなし2時間は直前にトイレ行っても、保つか保たないかギリギリの時間です。
大好きな映画は早めに全席の階段側の一番目の席をとるようにしないと、おちおちゆっくりと映画を見ていられません。
理想はこのシアターだとJ1が途中でトイレに立つ時一番近く、目立たないのないのですが、すでに埋まっていましたので、今回はG1をおさえました。
実際に、行ってみるとびっくり、予想に反して各列の真ん中あたりは大勢の観客がいました。
それも、私と同じ世代の女性グループです。
これまでの経験からすると、このような「社会性が強い」映画は、映画好きの一人観客が多いのですが、どうやら、TVCMが効いたよう・・
主演が「役所広司」、監督が『八日目の蟬』の成島出監督が効いているのでしょう。
もうひとつは、ネット上では当初、神奈川県では座間と橋本という、地方都市のみの上映が、名画座系のアクセスの良い「キノシネマ」で演るという効果だったのでしょう。
さて映画の内容は・・・
自宅に帰えるといつものようにカミさんが聞いてきます。
「どう、私がお友達と一緒に観にいっても良い映画」
私は即座に「君やお友達にはオススメ出来ません」
理由は、かなり暴力シーンやセックス描写が多く、ファミリアという言葉だと、家族愛が中心に語られると思うが、実際には、異国に出稼ぎに来た外国人と、地元のヤクザとの抗争が全編を占めている、あまり社会性・国際性などをメインに期待して見に行くと、ちょっとつらい。
もし、自分が上映館経営者だとすると、内容的にも、収益性からも、上映はしない。
あまりにも、『八日目の蟬』のような、泣ける、こころ温まる作品と思ってはいけない。
・・・そんな作品でした。
みなとみらい地区は青空
映画が終わってから外にでると、横浜は真っ青な青空、風もなく温かい。
近未来的な、みなとみらいには連休中とあって大勢の若者カップル、家族連れで歩いています。
この街の建設には、横浜博覧会1989年(平成元年)のパビリオン建設時から、ランドマークビル、そして周辺のビル群建設まで、関わってきました。
今、私達が目にしている建造物の多くの工事に、今見てきた映画ファミリアのような、外国人労働者が多く関わってきているのです。
そんなこと、知らなくてもいいけどさ・・・私達世代が覚えていればいいさ。




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