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2022年12月26日

認知症クループホーム「花物語かまくら」のクリスマスコンサート

認知症グループホームのクリスマス

今年、「注文を間違えるカフェ」や「ビーチウォーク」の企画のお手伝い関わったり、これらの情報発信の一つとして、webページや動画サイト(ユーチューブ)の開設などのお手伝いをしてきた、認知症グループホームの施設長から、連絡があり12月23日午後に行われるクリスマスコンサートの撮影、動画編集、webUPなどのお願いありました。

この認知症グループホームとのつながりは、元所属していました鎌倉の市民活動を支援するNPOの広報を担当していた関係から市の社会福祉協議会レベルでは、お手伝い出来ないとのことで振られてきた案件です。当然・・という言葉は今どきの社会では不適切なのですが、無償のボランテイアで、交通費がでれば御の字程度です。

一般的に介護施設、本来の仕事、入居者のお世話などは、行政の介護保険が関与していますから、正規職員が行い、納得する金額ではありませんが、介護保険などから充填されます。
収益を重視する大きな介護施設運営会社は、全て入居者からの費用と介護保険で賄っています。
すると、どういった状態になるかというと、
・余計なことはしない、
・介護保険を使えないことはしない、
・入居者を部屋に閉じ込め
・悪い言葉でいえば薬漬けにする

すべての介護施設画像そうかと一概にはいえませんが、なるべく人手がかかる、介護保険に適用範囲外のことをぜすに、入居者さんは大人しく、お部屋にいてもらう・・という状態になります。

しかし、認知症グループホームでは、それは却って認知症を加速させる、というのは常識として管理者は分かっています。
認知症の根本的な治療方法は現在、確立されていませんが、幾らかでも遅らせることは出来る、というのは現在では常識と関係者は云います。
毎日、一定のパターンの生活ではなく、いろいろな刺激があったほうが良いのは健常者でも当たり前にわかることです。
出来るだけ、自室から共通サロンに出てきてもらい、いろいろなイベント、ゲームなどに参加し、多くの人と声を出して話をする(オーラルフレイ防止)簡単な運動や、外出を介護士とともに、安全にする、コレは絶対に必要なことであると、管理者側は分かっています。
しかし、本部施設会社の理解・方針や、何よりも人手が足りない、予算原資がないなどで、それらの行動が制限されているのが、ほぼすべての施設の現状です。

そうでない介護施設もあります。
私が、お手伝いしている、西鎌倉の認知症グループホームがそうです。
なぜ出来るのか、それはすべてこの施設の現場トップ「施設長」次第だと云います。
今年、行った「注文を間違えるカフェ」に関して、施設を運営する本部から、グルーブホームと会場として借りた「鎌倉プリンスホテル」との送迎バスだけ「鎌倉プリンスホテル」の会場費は無料、提供された、喫茶・ケーキなどは勿論有料。
グループホームから会場まで入居者のエスコートは、ホームの介護士の時間外ボランティア程度、それでも50万近い費用がかかりました。
これらの費用は、大手生保やNPOセンターからのファンド・助成金・他に協賛者の寄付などで賄いました。

今回のクリスマスコンサート

どの介護施設でも、年間を通じて季節を感じる様々なイベントを企画して、入居者の心のケアをしています。
特に、この年末のクリスマスは各施設、なんらかの形でクリスマスイベントをします。
施設の管理費項目になんらかの形で、これらのイベント・リクレーションの費用は含まれていますが、どのように開催するかは、介護施設本部の考え方、予算編成しだいです。
認知症グループホームのように1ユニット9人、2ユニット18人の入居者の小さな介護施設では、専従管理施設長とスタッフ次第で大きな差が生れます。
どんな事をするにしても、ある程度のお金がかかります。
スタッフの負担も増えます。

日本一の理想的な認知症グループホームを目指すスタッフ

この様子は限定公開で動画公開しています。
注文を間違えるカフェinかまくら
この後の企画として、入居者の皆さんに、湘南の海、江ノ島と富士山が見渡せる砂浜をご自身の足で歩いてもらう「ビーチウォーク」を企画したのですが、断念しました。
この富士山と江ノ島を同時に見える浜辺は、稲村から腰越となるのですが、一般健常者なら何ら問題もなく国道や地下通路を渡っていける場所なのですが、18人の認知症・車いすのお年寄りが国道手前から辿りつくには、色々な困難が立ちはだかります。
これらの困難・課題を一つづつ取り除くには、国・自治体の強力な支援と、人手プラス最低限の資金が必要と分かり断念し、比較的このような高齢者・認知症患者18人を引率しやすい、材木座海岸で来年春から夏にかけて、迷惑のかからない時期を予定しています。

外部支援マンドリンとギターと応援と声楽経験ナースによる合唱

認知症の進行を止める、治療するお薬はいまのところありません。
唯一、遅らせる、改善する方法は、孤立させない、否定しない、理解し、共感することです。
グループポームは、共用リビングルームを囲んで9室の個人のお部屋があります。
個人の快適な生活を尊重しつつも、グループとして生活することにより、外部からの刺激、お話する、聞くことより、オーラルフレイルの進行を少しでも遅らせることが出来ます。
みんなで大きな声をだして歌うことはとても大切で大きな効果があります。
このようなクリスマスコンサートは、とても良い機会なのです。
懐かしの童謡から始まり、このお年寄り世代、湘南ボーイ、ガールがみんな知ってる懐かしの「加山雄三」の歌などを皆さん一緒に大きな口をあけて歌いました。
最後は皆さんのお世話をしている看護師さんと一緒てす。

歌は「花は咲く」です。
歌詞でこの認知症を患っているシニアの皆さんにとってとても強い意思が込められていると思います。♪花は花は花は咲く 何時か生まれる君に わたしは何をのこしただろう 

クリスマスコンサートの次は誕生日会でした。

グルーブホームの単位はユニットと云います。
1ユニットには個室が9部屋、共用リビングルームが一つ、トイレが2つ以上、浴室が一つ、キッチンが一つとなっており、介護士・看護師、その他スタッフの人員もユニット単位で決まっています。
※これはこの介護施設に関わるまで知りませんでした。ユニットって何・・でした。
平均的なグループホームは二階建ての2ユニットが多いです。
今の日本の流れとしては、土地を持っている地主さんが、建設し、業務の全てを専門の介護事業者に委託するケースです。
所謂「建託」のかたちで、今やアパートやホテルだけでなく介護施設もこのような業務経営状態のようで、グループホームとしては建設も管理運営も2ユニット18人体制が一番、効率、コスパが良いようです。

今月、12月の誕生日は三人でした。
3つの誕生日ホールケーキが用意されていました。
ちようどこの日、クリスマスコンサートがあったので、そのせいなのかなと思いましたら、いつでもお誕生日の人、一人に一個の誕生日ホールケーキだそうです。
この時期、この大きさのケーキだと高いでしょう?と野暮な質問をすると、誕生日のケーキは特にこのホームの管理費予算には入っておらずスタッフのボランティアによる手作りだと言うのてす。
びっくり・・そして美味しい、70才をこした夫婦二人きりだと、クリスマスにケーキもチキンも食べることはないのに・・とご相伴に預かりました。

「どうして、この施設はこんなに丁寧な応対が出来るの?」
「私が云うのも変だけど、施設本部と施設長の意思疎通とスタッフ全員合意、熱意ね、私達全員が日本一、理想的な認知症グループホームを目指しているの」

了解、もうしばらく、無償でweb・ITのお手伝いをさせていただきます。
もし、万が一、私が認知症でお世話になった時、その時はヨロシクね

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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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