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2022年07月15日

韓流ではない韓国映画、ベビーブローカーを観に行く


先々週、話題の映画「Plan75」を観に行ったカミサン鎌倉マダム三人クループは、月曜日、二週連続でやはり話題の韓国映画「ベイビーブローカー」を見に行きました。
二駅先の辻堂の109シネマ11時半上映なのに、10時に大船駅に集合して行き、帰って来たのは夕方6時少し前、電話があり
「夕飯、ルミネのお弁当でいい?、お茶してたらこんな時間になっちゃった」
「もちろん、OK、適当に食べるから、海鮮弁当以外ならOK」
帰って来て、「どうだった?」と聞くと
「エンディングロールまで座って見たわよ、BGMのピアノが素敵、ぜったいお勧めの映画」
「観客もほぼ満員、確かに女性向けって云えば女性、特に子供を生むと言う意味でもね」
という訳で、勧めた私も見にいってきました。

この映画は韓国映画で全て韓国語 日本語字幕
でもいわゆる、日本のおば様方がハマっている韓流ドラマではありません。
監督は日本の是枝裕和、主演は「パラサイト半地下の家族」のソン・ガンホ
この作品は6年前の映画祭で顔を合わせた是枝監督と韓国の国民的俳優、二人の会話から始まっていたと聞いています。
この作品の構想中に、是枝は「万引き家族」でカンヌ国際映画祭のパルムドールという最高峰の栄誉に輝き、ソン・ガンホはアカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』
で全世界を瞠目させ、NYタイムズが選ぶ「21世紀の偉大な俳優25人」にも選出されていました。
是枝監督と韓国最高峰の才能の出会いが、今回の作品のもとなっています。

是枝作品には共通テーマがあります。

2004年『誰も知らない』
柳楽優弥が第57回カンヌ国際映画祭において史上最年少・日本人初にして最優秀男優賞を受賞する作品は日本国内でも大きなニュースとなり、是枝の名前が知られるようになりました。
この作品は巣鴨子供置き去り事件を題材した、まだネグレクトという言葉が知られていない時代に育児放棄された子どもたちが生きる姿を映したものです。

2013年『そして父になる』
第66回カンヌ国際映画祭 審査員賞を受賞 主演福山雅治 作品は出産時の赤ん坊取り違い事件から先、二人の子供と双方の父親の葛藤を描いたものです。

2015年『海街diary』
鎌倉を舞台した物語の中心となる“四姉妹”を綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが演じる。
第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品。キャッチフレーズは「家族を捨てた父が、のこしてくれた家族。」
第39回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品。三姉妹の父親は母と離婚し、地方で亡くなる、三姉妹は異母姉妹の四女を鎌倉に迎えて一緒に暮らしていく物語

2018年『万引き家族』
高齢者所在不明問題や万引きで生計を立てる家族など、実際に日本で起きた事件から着想を得て『万引き家族』を制作。
この作品で第71回カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルム・ドールを受賞した

今回ともに共通しているのは「家族」と「血縁」です。

是枝監督は公開前に先立ち、ステーツメントを公開しています
この『ベイビー・ブローカー』の準備をしている日々で話を聞くことが出来た子どもたち。
彼らは何らかの理由で親が養育を放棄し施設で育ったのだが、その中の何人もが、果たして自分は生まれて来て良かったのか?という
生に対する根源的な問いに明確な答えを持つことが出来なかった。
そのことを知って僕は言葉を失った。
この世に生まれなければ良かった命など存在しないと自分は彼らに言い切れるのか?
お前なんか自分なんか生まれなければ良かったという内外の声に立ち向かって強く生きようとしている
あの子どもたちに向けて、自分はどんな映画を提示することが出来るだろう。
作品作りの中心にあったのは常にこの問いだった。
『ベイビー・ブローカー』はまっすぐに命と向き合い、登場人物の姿を借りて、自分の声をまっすぐに届けようと思った作品である。
祈りのような、願いのような、そんな作品である。

さて本番のストーリーは

古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、赤ちゃんポストがあるキリスト教系施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。

ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。
彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。

しかし、翌日思い直して戻ってきた母親ソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。
「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。
一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事は、是が非でも現行犯で逮捕しようと、静かに後を追っていくが…

全編、舞台は韓国南部の釜山で撮影されています。
いわゆる、韓流ドラマのようなソウルの大都市、近代建物ではなく、地方都市の古い町並みの映像のなかに、現代の韓国社会がかかえている諸問題、地域格差、経済格差、教育格差、兵役の問題まで随所に登場します。
主人公のクリーニング店(ソン・ガンホ)が兵役に行かなかつた理由は明かされます「刑務所に入っていたから行けなかった」
児童養護施設出身のドンスは、「僕も行ってない、養護施設出身は五輪メダリストと同じ扱いで、行かなくていいのだ」
そんな二人は、自分の生んだ子供を「赤ちゃんポスト」に預けた若い女ソヨンと一緒に、より良い養子先を探しに、韓国国内を古びたバンで旅します。
その車を二人の女性刑事が人身売買の現行犯逮捕のために、車を追い続けていく物語です。
結末は如何に?
いい映画でした。さすがアートテーマとエンターテーメントを併せ持つ是枝作品です。

映画っていいな
最近、いい映画が連続してやっているので、月に二回のペースで映画館に足を運んでいます。
NPOボラも、web講座も、夜の街のお店のサポートも止め、海外旅行も卒業し、時間もそして自分の使えるお小遣いも余ってきている現在、映画館へ足を運んで、大きな劇場の大きなスクリーンで
別世界に浸り、普段あまりすれ違わない若い世代の女性と接し、映画館までの交通費往復は400円
、入場料は1,200円、お昼は1,000円、合計2,600円、月に二回で5,000円。
もうすぐ、厄介者・社会弱者的イメージの強い「後期高齢者」の仲間入りする、団塊世代のオジサンとしては、いい「きょうよう」「きょういく」だと思います。


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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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