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2022年07月01日

東京五輪2020 映画 SIDE;B


東京五輪サイドBが公開され、見にいってきました。

先週の金曜日に「plan75」を見にいったばかりで、次に観たい映画「ベイビー・ブローカー」が控えているのに、慌てて観に行ったのは理由があります。
実は先立って6月3日に封切りされた、選手にフォーカスして作られた「東京五輪2020 サイドA」は興行収入的に大失敗のガラガラなのです。
私達団塊世代が知っている、市川崑監督の記録か、芸術かの議論を呼んだ「東京五輪オリンピック1964」の熱気とは程遠い存在なのです。
今は、あのカラーテレビが一般家庭に普及するきっかけになった時代と違う、映像は工夫すればいつでも見れる時代とは云え、まずほとんどの若者には見向きもされていない、「東京五輪2020」過去のものなのです。

多くのスクリーンを抱えたシネコンの時代、収益重視の時代、今回の「東京五輪2020 サイドB」は何時、上映中止になってもおかしくないのです。
シネコンの場合、どうしても何かの契約、理由があって上映するのは、私達年金シニアおじさんにとって一番行きたくない、夜上映、終了22時のパターンになります。
少なくとも、昼間にやっている間に、見に行かなくてはと、一週間に一度と決めていた映画館通いを破って、二週連続、続けざまに見てきました。

配給元東宝の宣伝コピーは

2021年夏、日本人は、いったい何を経験したのか−−
コロナ禍、延期、様々な問題、そして迎えた1年遅れの開催。750日、5000時間の膨大な記録が映し出していたものは、フィールド上、競技場の内外、至る所に満ち溢れていた情熱と苦悩。
その全てを余すことなく後世に伝えるために、映画監督・河P直美が紡ぎ出す、「東京2020オリンピック」の2つの事実。
コロナで見えづらくなった“繋がり”を可視化し、“オリンピックの在り方”と“日本の現在地”を突き付ける。今後、オリンピックが進むべき道は?
本当のニューノーマルとは?2つの側面から、あなたにとっての東京2020オリンピックの「真実」が見えてくる



どんな映画に仕上がっているか

朝日新聞の記者(石飛徳樹)はこう書いています。
2018年、河瀬監督が選ばれた時、こんな記事を書いた。
現代日本への批評性のある作品を。
ひして河瀬監督らしい極く、私的な「静」の映画を。
組織委員が腰を抜かすような、物議を醸し出す作品を作ってこそ、河瀬監督を抜擢した組織委員会の負託に答えることになる。
ただ、自分の作風を五輪映画で貫くのは無理しゃないかと思っていたが、それは杞憂だった。
市川崑監督作品とも全く異なる。河瀬映画の特徴である極私で静けさに満ちた映画になった。



座席数は84席のミニシアター
上映シアター9は、109シネマ湘南では二番目に小さい箱で座席数は84席です。
13;30開演(実質的に13:45)5分前に館内に入ってお客さんを見回した所、私を含めて8人だけでした。
全員、同じ世代、1964東京五輪の記録映画、あの甲州街道のけやき並木をもくもくと独走する、アベベのスローモーション映像を知っている世代のオジサンばかりです。
最終的には上映途中から女性が一人、真ん中のエクセプシートに座りました。
女性であの席を選択するのですから、映画好き、特に今回の総監督「河P直美」作品に興味があるのでしょう。

映像は、コロナ前の組織委員会の会議から始まります。
 

河P直美のカメラは、五輪組織委員会を構成する、政治家・官僚・企業スポンサーの出席者のアップが映し出されます。
皆、顔艶の良い、そして弛んだ頬と年老いた目元の男たちの発言が続きます。
やがて、委員会のドンの記者会見風景、記者の辛辣な質問をマイクは余すことなく取り上げています。
「女性が多い会議は、長引く」一気に日本のジェンダーギャップが世界に広わたった瞬間を捉えていました。
そして、外では高まるエリンピック中止を求める声・・・・

2020コロナパンデミック
 

夏の五輪開催に備えての関係者のすり合わせ、準備、シミュレーションが始まる映像に、マスク姿が飛び込んできます。
東京都知事のマスク姿に、重症患者の治療室、コロナ病棟の看護師は、自分の仕事のせいで家族に迷惑をかけてしまっているというインタビュー映像が挿入されています。

開会式まで苦悩・・・演出者
 

オリンピックのイメージ、成否を決定づける開会式の演出者8名の紹介映像の後、開催まで半年と迫ったなか、突然の総演出責任者「野村 萬斎」辞任、映像のなかでは、日本の大きなイベント、政府関係の催し、今回のオリンピックを取り仕切っている大企業、「電通」の名前をはっきりだして演出チームの意思統一がとれていないことを明かしています。

サイド:Aはアスリートを、サイド:Bは裏方が主人公
 

しかし、総監督「河P直美」は、このB版にも、アスリートを登場させています。
100✗4リレー決勝の日本チームのパトン繋がらず、と、そして絶対王者と云われた鉄棒の内村航平の落下、予選敗退の映像、或いはかなりのフィルム尺を使って、一年前から来日し群馬県前橋市のサポートを受けてきた、南スーダンチームの五輪標準記録突破ならずでの参加ならずなど・・・公式フィルム制作を依頼したJOCは、どう思っていのか

ボランティアの姿
 

ボランティアは主に、選手村の食堂に焦点をあわせていました。食材など準備やら、調理工程、選手へ料理の提供など、準備してきたのが、2020の春に中止となり、再びボランティアの参加を呼びかけるも、このコロナ禍、家族や近隣、仕事先を考えると、見送った方も多かったようですし、マラソン・競歩に関しては、突然の札幌開催、そして季節外れの熱波で前日になってから、スタート時間の繰り上げと、混乱をきたしていたことを、映像は伝えています。

無観客の宴の終わり
 

スタンドには誰もいない、スタジアムの外には、現場の音や雰囲気を感じたくて大勢の人々が内部で行われている閉会式の様子をスマホや携帯TVで見ています。そしてスタジアムを包むように花火があがるなか、今なお、オリンピック開催の意義を問う反対団体の抗議のシュプレヒコールと警察官の姿でこのドキュメント作品は終わります。

日本人選手団の入場や、ましてや日の丸の姿はなく、IOC・JOC幹部の挨拶も、恒例の次の開催都市「パリ」へのバトンタッチセレモーニーもありません。
誰も、総監督「河P直美」にそんな、今まで当たり前だった公式記録映画を望んでいなかったのですから、私は素直に受け取れました。
河P直美は確かに、
「組織委員会が腰を抜かすような、物議を醸し出す作品」
「後世に、オリンピックの在り方と日本の現在地を突き付ける作品」

を創り出したと思います。
興行的に、全くの大失敗ですが・・・、来週はもう上映されていないのでは。
私達団塊世代が愛した「東京五輪1964」は未だに見ようとみれますが、果たして「東京五輪220」は56年後に存在しているのか?
河P直美はそんな56年後ことは考えていなかったでしょうが。

ただひとつ、私が感心するのは、こうやって市中の映画館で一般公開された、開かれた社会の日本の現状を歓迎していることです。きっとお隣の大国中国で自国主催のオリンピック公式記録映画が、このような形でしたら、先ず100%、一般国民の目には触れないことでしよう。


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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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