かおだしたさき:天引村倶楽部、園部町天引の山
NPO法人つむぎが主催する、南丹の森を学ぶ連続講座の2日目「森の見方と種取りを学ぶ」にかおだししました。
地域の樹木から種を取って育てた「地域性苗木」で、環境を見極めながら植える「自然配植」と、植えた樹木を低コストで獣から守る「パッチディフェンス」という一式を学ぶ連続講座です。
昨年は、これら一連の流れを知る講座があり、私も受けました。今年は、もう一歩踏み込んだ技術的なことに触れる内容となっています。
今回かおだしの講座「森の見方と種取りを学ぶ」は、昨年に引き続き、自然配植技術協会会長の高田研一さんが講師に招かれて開催されました。持ち山がある市民や、林業従事者、苗木づくりに興味を持っている市民など約25名が参加しました。
午前中は座学の時間で、種の採り方や樹種に応じた土の選び方、自然配植の意義などについて学びました。
午後からの実技では実際に山に入って種取りを行い、実物を見ながら、どんな環境を好むかや、苗木の使い方などを学びました。
私が想像していたよりもずっと多くの種があり、とても驚きました。ぜんぜん名前が覚えられませんでしたが、木の全体や葉、実の写真を撮ったので、ノートに書き込んだメモとセットで復習したいと思っています。
採った種はジップロックに入れて持ち帰りました。自宅で地域性苗木づくりにトライしてみます。
地域性苗木の生産には、新たな地域産業の可能性や、人と自然の関係を深めるといった地域活動になる期待感を持っています。また、自然配植には、生物多様性や防災、景観といった可能性を感じています。全部を学んで実践するのは無理でも、自分にできること、例えば種取りとか苗木の水やりだとかに関わることができればと思っています。
(記事:田畑昇悟)
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【地域性苗木】
地域性苗木とは、その地域に自生する樹木の個体から種子を採取して育てた苗木のことです。地域性苗木の育成・植栽によって移入種による遺伝子の攪乱を防ぎ、「種の中の多様性」を保全することができます。
【自然配植】
自然配植とは、その場所の立地を読み解き、そこに適した樹種を選び自然のもつ多様な力を生かしながら植栽していく技術です。自然配植による緑化では苗木を使い、密に、あるいは疎に組み合わせて行われます。既往の樹林化工法では陥りがちな単純な同齢林とは異なる群落を志向しています。
【パッチディフェンス】
パッチディフェンスとは、シカなどの獣害から植生を守るために、比較的狭い規模(約5〜20メートル四方)のエリアを網などで囲む方法です。守られたエリアに芽生える植生や植樹された苗木を保護することができます。主なメリットは、@大規模な防獣柵に比べて設置費用が安価、A補修や点検などの管理がしやすい、侵入されたとしても被害が局所的の3点です。
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