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2024年11月10日

地域おこし協力隊 活動報告会│協力隊だから!?

かおだしたとき:2024年11月10日(日)14時〜16時30分
かおだしたさき:南丹市国際交流会館

南丹市で活動する「地域おこし協力隊※1」の活動報告会にかおだししてきました。

協力隊の活動報告会は毎年開かれています。私がかおだしするのは久しぶりで、(来場者をカウントし忘れていましたが、)「あれ!?昔に比べてかなり少ない」という印象を持ちました。現役隊員を含めるとこれまでに24名の隊員が活動してきており、南丹市民にとって「協力隊だから」という注目度は落ちて、「新しく来はった移住者が、新しい活動をしてはる」といった慣れの印象になってきているのかもしれません。私自身、協力隊だからという関わり方を昔ほどしなくなったように思います。

今回の報告会に登壇したのは、8月末に任期満了した2人と、現役で活動する4人。そのほか、任期がスタートしたばかりの新規隊員の自己紹介がありました。

 ◇ 鈴木 健司さん 元隊員、7期生 (2021/9〜24/8)
 ◇ 谷川 英愛さん 元隊員、7期生 (2021/9〜24/8)
 ◇ 永尾 俊晴さん 現隊員、8期生 (2022/9〜 )
 ◇ 米澤 弥央さん 現隊員、8期生 (2022/9〜 )
 ◇ 矢野 大輔さん 現隊員、9期生 (2023/9〜 )
 ◇ 山内麻衣子さん 現隊員、9期生 (2023/9〜 )
 ◇ 土井 辰郎さん 新隊員、10期生(2024/9〜 )

各隊員のプロフィールは、南丹市定住促進サイト「nancla(なんくら)」で紹介されています。
なんくら https://www.nancla.jp/kyoryokutai/

報告会で隊員たちは、自身の経歴やそこで得たスキル、南丹市との縁、南丹市に来てからの活動、今後の動きなどを各15分ほど報告。隊員それぞれが、市民や団体、時には市外の団体とも繋がりなら活発に活動してきたことが分かりました。また、隊員同士の横繋がりも生かしながら活動している様子も伝わってきました。地域に与えた刺激も多かったのではないでしょうか。

これまで頑張ってこられただけにちょっと残念だったのが、どこまでが協力隊としての活動で、どこからが協力隊業務とは別の活動(生業づくりなど)なのかが分からない報告が半数あったこと。そこが分かりにくかったせいで、協力隊の業務時間で個人事業主としての営利活動をしているかのような印象を私は持ちました。完全に切り分けることは難しいと思いますが、税金で活動している立場として、「協力隊だからきちんと説明しよう!」とする自覚や姿勢がもう少しほしかったのです。
昔、個人で経営する施設の改修作業を協力隊業務として報告した隊員がいて、来場者から厳しい非難の声が上がったこともありました。それに比べると、「協力隊だから」の部分に対する近ごろの市民の反応は温かいのか、ぬるいのか、無関心なのか。この10年でだいぶん変わったように思います。協力隊だからで注目してもらえる下駄が低くなった分、市民からの圧も低くなったが、協力だからの責任は変わらないとも言えるかもしれません。

9期生までの協力隊は、自らが提案した活動を行うフリーミッション型で、地域振興課の管轄です。10期生の土井さんは、南丹市観光協会連絡会の事務局業務や観光情報の発信などのミッションが与えられており、商工観光課の管轄となります。自治体が用意した仕組みに入って活動する、いわゆるミッション型です。南丹市でミッション型の協力隊員ははじめてです。土井さんは「教師だったこれまでの経験や視点を活かしながら活動します」と明るい表情で抱負を語っていました。これからの活躍が楽しみです。
南丹市ではありませんが、京都府やほか市町で、年々削減される人員の穴埋めに、専門枠の人員をほか一般事務の「会計年度任用職員※2」と同列の業務に従事させるといった事例が見られます。ミッション型の場合、そうしたポジションになる可能性が高くなるように思います。市民益としてはそれでもかまわないと思っていますが、せっかくだから、協力隊だからや土井さんだからが光る3年間になることを期待しています。
(記事:田畑昇悟)

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【地域おこし協力隊】※1
地域おこし協力隊員は、ほか市町から過疎地域等の条件不利地に住民票を異動し、自治体等からの委嘱と報償費等を受けて地域おこしの協力活動を行っています。隊員の任期は最長3年で、1年ごとの更新です。活動スタイルは大きく「フリーミッション型」「ミッション型」に別けられます。2023年度の隊員数は全国で7,200人。前年度比753人増で、2009年に制度がスタートして以降増加の傾向にあります。
南丹市では2015年に1期生となる4人の協力隊員が入り、それから10年で、現役も含めて計24名が協力隊員として活動してきました。19名の元隊員のうち約6割が南丹市に定住(全国平均は6割)。市外へ転出後も地域との良好な関係が続いている元隊員も多い。また、任期満了前に退任しても定住または関係人口になっている元隊員が多いことも、南丹市での協力隊事情の特徴の一つです。

【会計年度任用職員】※2
会計年度任用職員は、2020年から導入された非常勤の地方公務員です。業務繁忙期や職員に欠員が生じたときなどに、職員の補助として1会計年度内を任期として任用されます。
posted by テダス at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 南丹市広域
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