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2022年01月23日

草刈シンポジウム 刈る草・刈らない草

かおだしたとき:2022年1月23日(日)13時30〜16時30分
かおだしたさき:南丹市五ヶ荘地域活性化センター「森の学舎五ヶ荘」(日吉町)

1月23日に森の学舎五ヶ荘で開かれた明治国際医療大学救急救命学科主催の「草刈シンポジウム 刈る草・刈らない草」にかおだししてきました。私のほかに、野草に興味をもった移住者や地域の役員など約10人が来られていました。

草刈りシンポ1.jpg

シンポジウムの主謀者で同大の諌山憲司教授は2021年度、南丹市学校提案型まちづくり活動交付金を活用し、学生や教員約10名で草刈り隊を結成しました。草刈り隊は、地域が抱える草刈りの労力不足という課題に対して学生たちが手伝いつつ、学生と地域との関りを作っていくプロジェクトです。
結成前の企画段階からまちづくりデザインセンター(運営NPO法人テダス)へ相談に来られていました。
今年度は、まず学生たちが草刈りの仕方を学ぶため、日吉住民からレクチャー受けられました。次に日吉町中世木の牧山集落で数回の草刈り手伝いをされたほか、草刈りの際の安全を高めるための講座(熱中症対策や応急手当てなど)を開かれました。

牧山の松明.jpg

中世木でも特に山間地にある牧山は2世帯4人まで人口が減った集落です。毎年8月24日に営まれる松明行事は、万灯籠と愛宕信仰が集合した火祭りで、京都府登録無形文化財にもなっています。しかし、人口の減少に伴い、存続が危ぶまれています。そんな状況にある牧山に学生が手伝いに来てくれたことが住民たちはとても嬉しかったそうで、学生たちに感謝状を渡されていました。

今回のシンポジウムでは、諌山教授から今年度活動の報告や今後の展望が発表されました。
そのあと、ゲスト講師の2人、岡山県美作市上山町で野草医療の普及をしている松原徹郎さんと、かやぶき民家の宿泊施設を運営するニシオサプライズの社長でかやぶき職人の西尾晴夫さんによる講演や、参加者を交えた座談会が行われました。

松原さんは自己紹介で「草を見たら名前だけでなく、値段も見えるようになりました」と言い、参加者たちから「お〜!」と歓声が上がりました。続く講演では、「700種類以上ある日本の野草のうち300種類以上が上山町にある。ここ日吉町にもたくさんの野草があると思われる。その活用のためにも草刈りが重要だ」と語られ、草刈りによって野草の種類をコントロールする方法が紹介されました。また、「里山は自然ではない。人にとって有用だから人は手を加え続けてきた場所。庭のような存在だと捉えるのがよい」とし、人が草刈りを嫌がるようになった理由を「草が生活と無関係になった(ただ邪魔な存在になった)」と分析されていました。

西尾さんの講演では、「日本では築30年以上たった不動産に価値はない。イギリスでは古いものほど価値がある」とし、「調査してみると、美山と日吉で1,000軒を超えるかやぶきの家があった。不動産の活用によって資金を循環し、古い不動産を価値あるものにしていきたい」という想いと、ニシオサプライズでされているかやぶき家の一棟貸し事業が紹介されました。また、屋根の材料となるカヤの調達が地域で難しい現状なども紹介され、参加者たちの関心を集めていました。

座談会は当初30分間で終わる予定でしたが、盛り上がり、時間を延長して1時間実施。参加者たちは、移住や草刈り、野草などのテーマで講師たちに質問しながら、意見交換されました。そのなかで私が心に残ったのは「デスクワークばかりだと土地への愛着が育たない。土に触れないと」という松原さんの言葉です。子どもたちは遊びを通じて土に触れる機会があると思いますが、移住者でデスクワークを生業にしている人は、生業以外の何かで土に触れる機会がなければ、(人への愛着はできても)土地への愛着は育たないのだろうなと、ぼんやりとですが思いました。

今回の草刈シンポジウムを通して、「しんどいばかりだと思っていた草刈りですが、これからはちょっと楽しくできそうだな」と思いました。また、「野草について市民と一緒に学ぶ機会をどんどん作っていきたい。そして地域の業として起こしていきたい」という気持ちにもなりました。
(記事:田畑)

牧山の松明の写真:森の京都HPより
https://morinokyoto.jp/event/ren-2388/
posted by テダス at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 南丹市広域
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