かおだしたとき:2021年7月17日(土)
かおだしたさき:あかまつの丘 西本梅(旧西本梅小学校)
「第7回 西本梅 農林業を考える会」にかおだししてきました。
西本梅地域振興会は昨年10月から農業の未来を考える座談会を不定期で開き、専業農家や兼業農家、有機栽培農家など多様な方々が一緒に意見を深め合ってきました。
これまでの話し合いで「販路開拓について学びたい」という意見が多く出ていたことを受け、7回目となる今回は、兵庫県丹波市春日町で家族経営する専業農家「婦木農場」でマーケティングを担当している渡邊真司さんが講師に招かれました。出席者は西本梅地域の農家を中心に20人で、婦木農場でされている戦略について学ばれました。
渡邊さんの話は、「米が儲からないのは、売れないものを作っている場合と、売っていない場合がある」という問題定義から始まり、米を売る秘訣を「消費者のニーズを知る」「美味しい米を売る」「消費者に美味しいと思ってもらう」「消費者と顔見知りになる」の4点にしぼって解説されました。
渡邊さんは「今、無農薬米や玄米のニーズが高い」「精米後2週間以内が美味い。だから精米2週間以内の米を売る」「食べてくれたら美味さが分かるという言い分では買ってもらえない。美味しいと思ってもらえる写真やメッセージ、説明が大切」などと迫力ある講演をされ、出席者たちはメモを取りながら聞き入っていました。
出席者たちの関心を最も集めたのは、「農家は地域を出てはいけない」という言葉でした。「農家はただでも忙しい。売りに行くことよりも、良いものを作ることに集中してほしい。それに、地域外に売りに出るとコストが合わなくなってしまう」ということで、婦木農場では「(農場に)来てもらい顔見知りになることで、定期購入してくれるファンを少しずつ増やす」という戦略を立て、そのために第1・第3日曜日に農家レストランと農場見学を楽しめる「オープンファームデー」を行い成功されています。
出席者から「どうすれば来てもらえるのか」という質問に対し、渡邊さんは「特別なことをすればしんどくなり長続きしない。普段の農作業をそのまま手伝ってもらったり、ふだん農家が食べているものをそのまま出したりするのがよい」と答えていました。
今回の講演は、私にとっても刺激的な内容でした。
農業について地域の方々と話をする時、オンライン販売やブランド化、六次産業化などの話題になることが多いのですが、渡邊さんの講演を聞き、難しく考えて二の足を踏むぐらいなら「顔見知りに売る」「顔見知りを増やす」ぐらいのシンプルな思考で動き出し、顔見知りの人たちの反応を見ながら自分に合ったやり方を少しずつ固めていくのが良いと思いました。
(記事:田畑)
<丹波 婦木農場>
https://fukifarm.com/
2021年07月17日
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