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2025年03月03日

映画「ボクらの歳時記」 夏編「地蔵に願いを」・春編「天道花」の2作上映in園部

かおだしたとき:2025年3月3日(日)14時〜16時
かおだしたさき:南丹市園部文化会館「アスエルそのべ」

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ひよし魅力発信プロジェクトが制作するオムニバス4編映画「ボクらの歳時記」の夏編「地蔵に願いを」と春編「天道花」の上映会が南丹市園部文化会館「アスエルそのべ」であり、かおだししました。

今年度は同様の映画上映会が南丹市日吉町内の各地域と、園部町、美山町で開かれています。園部での上映会では、「地蔵に願いを」と「天道花」の上映と、監督・助監督・出演者によるトークショーが行われました。来場者は約120人、園部町内から来られた方のほか、日吉ダム建設で廃村した天若村や中村の出身者の方も来られていました。

〜あらすじ〜

映画「地蔵に願いを」
ツクルは3カ月前に東京から田舎に越してきたばかりの中学1年生。同級生で移住者の先輩であるトオルに誘われて、「絶対に探しちゃいけないお地蔵様」を探しに行くことになる。このお地蔵様は地蔵盆の日に見つけると、ひとつだけ願いが叶うらしい。地蔵探しの案内役として地元っ子の同級生マモルが加わり、3人で地蔵盆の日に森へ入っていくのだが、道に現れた不思議な鳥居をくぐった後、道に迷ってしまう…。

映画「天道花」
ミサキは父の再婚によって義母や義妹と一緒に父の実家に移り住んでいる。新しい土地や家族を受け入れられない彼女は義母義妹に冷たく接してしまう。町にはダム建設によって水没した集落があり、ミサキの実の母はこの集落の出身だった。ミサキは学校で出された課題をきっかけに、今はもう亡き母の故郷について友達と一緒に調べ始めていく。

両作とも、地蔵盆や天道花、花祭りといった民俗文化と、日吉ダム建設による移転者の生の語りといったノンフィクションが、フィクションのストーリーに盛り込まれた映画です。来場者のなかには、昔を思い出して涙を流されている方も少なくありませんでした。

私は、両作とも裏方や演者(ミサキの父役)として関わりました。同プロジェクトの映画制作は、監督の田中大志さん以外全員が映画素人で地域住民。「私も関わりたい」と言ってどんどん仲間が増えていきます。撮影に関わる演者や裏方、資金集めや上映会の段取りをする裏裏方のみなさんを見ていて、地域コミュニティのメッシュが強化されていく様子を感じています。朝から晩まで監督のOKが出るまで撮影を繰り返し、撮影合間に同じ釜の飯を食べたり、川や山で遊んだり、そうしたなかで関係性が醸成されていったのだと思います。
監督は、演者が素人だからと言って、妥協したOKは出してくれません。3〜5秒のシーンであっても何十回も撮り直します。家族でごはんを食べるシーンで、4時間ぐらいごはんを食べ続け、お腹パンパンで苦しんだのもよい思い出です。
最近読んだ小説『森田繁子と腹八分』(河ア秋子 著)で、「一緒に作業して飯を食って語り合うことで、関係が深まる」という場面がありました。地域映画制作もまさにそれだと思います。

4部作のなかでできているのは、今回上映した夏と春。残り2作ができれば、いったんの完結となります。現在、冬編の制作中で、五ヶ荘地域を舞台に撮影されています。夏・春編に負けず劣らず、すばらしい作品になりそうな予感がしています。お楽しみに〜。
(記事:田畑昇悟)
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第18回桂川流域クリーン大作戦

かおだしたとき:2025年3月3日(日)9時〜11時
かおだしたさき:日吉町殿田の大堰川・田原川

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桂川流域クリーンネットワークが呼びかける淀川水系一斉美化アクション「桂川流域クリーン大作戦」で、南丹市の環境を守り育てる会が担当する日吉会場に息子とかおだししてきました。

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桂川一斉のクリーン大作戦は、今年で18回目。川草が枯れてごみが拾いやすくなるこの時期に毎年行われています。年によっては全会場の計で3,000人以上参加、120トンを超えるごみを回収することもあります。今年は、日吉町会場を最上流に、大阪府島本町の水無瀬川合流地点会場まで23カ所で実施されました。南丹市内の会場は、日吉町のほかに、八木町黒住公園もあったのですが、雨の予報のため中止となりました。

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日吉会場では、世木地域振興会、殿田区みんなで美観プロジェクトチーム、ひよし龍の森プロジェクトの3者で実施する「川原クリーンアップ作戦」が同時に行われ、南丹清掃(株)や日進浄化槽センター(株)からの応援もあり、約50名で2時間ほどの活動が行われました。

我が家は毎年夏に殿田内の田原川で泳いだり魚を捕って食べたりしながら遊ばせていただいています。遊ばせてもらった川への恩返しにと、親子で毎年クリーン作戦に参加しています。今年も田原川に落ちている、ビールの空き缶や電気の配線、農業資材などを集めました。いつも我が家のことを気にかけてくれている田原川沿いのおじさんと一緒にごみを拾い、我が子も楽しそうでした。
「川は子どもが遊ぶ場所」というメッセージをもっと発信することで、心無い投棄ごみがなくなればと考えています。

こんなことを言ってはなんですが、農業資材ごみのほとんどは、上流の地域から出てきたもの。実施場所が殿田であっても、流域のことはすべて自分事だと捉えていただき、もう少し日吉の上流に住む人も参加してくれたならば、と思います。

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今回拾い集めたごみは、市が調整役となり市・府で連携して処理してくれます。
これが個人の自主的な活動となれば、いささか面倒。市管理の道や川で拾ったごみと、府管理の場所でのものでは管轄が変わるし、拾ったものをきれいに分別して、自分で船井郡衛生管理組合のクリーンセンターなどに持っていかなければいけない。さらには、持込み量に応じた処理手数料を支払わなければいけない。他人が捨てたごみの処理費を、善意で拾った人が負担しなければならないので、あまりいい気分にはなりません。
それに、軽トラを持っているならまだしも、他人が捨てたごみで車内が汚れるのも嫌な気持ちになります。広いお庭があれば家に仮置きして指定日に出すこともできるのですが、我が家のように小さなお庭や、ご近所と隣接しているお家だと、指定日まで大量のごみを置いたままにするのも現実的ではない。
自主的に拾ったごみをストックしておき、定期的に市や府が回収しに来てくれるパブリックな場所があればどんなにらくかと思っています。市に対して提案したこともあるのですが、@市・府の管轄問題、A善意で拾ったごみ以外のものが持ち込まれる可能性問題の2つの理由で実現は難しそうなニュアンスでした。@に関しては「そのぐらいうまく調整してや」と正直思っていますが、Aについては「確かにあるなー」と納得できます。

日吉会場での今回のクリーン作戦、小雨が降る中でしたが、いつも通り参加者同士が親密な空気感でした。ごみ拾いの度に顔を合わせる、ごみ友的コミュニティの輪にもなっていると感じています。
(記事:田畑昇悟)
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2025年02月19日

「南丹市ゼロカーボンシティ」ロゴデザインコンテスト・オーディエンス投票

かおだしたとき:2025年2月19日(土)14時〜17時
かおだしたさき:南丹市役所本庁、各支所

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南丹市環境パートナーシップ会議が行う「南丹市ゼロカーボンシティロゴデザインコンテスト・オーディエンス投票」の設置準備に同会議の委員としてかおだししました。

南丹市は、2023年1月4日に「ゼロカーボンシティ」の実現に向け取り組むことを表明しています。

<ゼロカーボンシティ宣言文の抜粋>
近年、地球温暖化を起因とする気候変動の影響により、国内外で猛暑や集中豪雨などの自然災害が発生し、私たちの生活に大きな影響を及ぼしています。南丹市においては、市民・事業者・行政などが環境に配慮した行動を自覚し、連携により、豊かな環境を保全するととともに、快適な環境を創造し次世代へと引き継いでいくことが私たちの責務であると考えております。これらを踏まえて、20250年までに南丹市の二酸化炭素排出量を実質ゼロにする目標に向け、「ゼロカーボンシティ」の実現に向け取り組むことを宣言します。

「実質ゼロ」とはどういう意味なのか、私は正直よく分かりませんでした。
南丹市環境パートナーシップ会議でお聞きしたところ、CO2などの温室効果ガス排出量から、森林などで吸収される量を差し引いた値がゼロになることのようです。

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南丹市環境パートナーシップ会議では、南丹市が宣言した2050年の約束を市民も忘れないために「啓発ロゴを作ろう!」という話になりました。そのあと、南丹市地域おこし協力隊の山内隊員から「たくさんの人を巻き込みながら環境意識を高めては」という発案があり、ロゴマークの市民公募が行われることになりました。
11月から1月の募集期間でロゴマークの提案を受け付け、市民から10点のロゴが届きました。提案のあったロゴはどれも素敵で、またロゴに込められたメッセージもすばらしいものばかりでした。
そこで、ロゴと共に込められたメッセージを広く市民に共有し、啓発の一環とするため、ロゴデザインのオーディエンス投票を行うことにしました。

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オーディエンス投票は、2月19日〜28日の期間で受け付け、約50人からの投票がありました。投票いただいたみなさま、ありがとうございます。
大賞およびオーディエンス賞の発表は、4月ごろ行う予定ですので、お楽しみに。
(記事:田畑昇悟)
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2025年02月15日

農×地域シンポジウム2025「未来を耕す〜根をはり つながる 道づくり〜」

かおだしたとき:2025年2月15日(土)8時〜17時
かおだしたさき:明治国際医療大学

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農×地域シンポジウム2025「未来を耕す〜根をはり つながる 道づくり〜」に、スタッフを兼ねてかおだししてきました。

農×地域シンポジウム実行委員会が主催し、3年目となる催しです。1年目は「風の人(外から何かを運んでくる人)、土の人(地元に根を張る人)」をテーマにしたシンポジウム、2年目は具体的なヒントを拾い集める「種まきミーティング」が開かれました。
3年目となる今回は、営農、有機、慣行、小さな農、消費、八百屋、問屋、飯屋・・・何を想って何をするかは人それぞれでも、同じ土地で根を張り、それが絡み合って、一つの未来(みち。道)をつくっていると感じてほしい、そして一緒に語り考えていきたい、そんな想いで企画されました。

私は、兵庫県丹波市の実家の前を流れていた溝っこ(水路)のことをしばしば思い出します。水路は農業に使う利水だけでなく、生活排水、防火用水、生き物、遊びなど、多様な側面があり、農に直接関わってなくても地域に生きるすべての人にとって自分事なものの象徴足りうる存在なのではと思っているのです。ほんとうは、水路だけじゃないですよね。農地や山林、河川、道も、すべて土地であり、そこに共同体として根を張って生きているのだという感覚は大切なのだろうと思います。

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ドキュメンタリー映画「百姓の百の声」
監督:柴田昌平

今回の会場となったのは、2027年の農学部新設を計画されている明治国際医療大学です。大学の全面協力でシンポジウムが開かれました。
午前中はドキュメンタリー映画「百姓の百の声」の上映、午後からパネルディスカッションや分科会が行われました。同時にマルシェも開かれました。地域素材の食べ物販売や、相談デスク、農関連の書籍販売、たねの交換会などもあり、マルシェ目当ての人もそのまま分科会に参加されました。スタッフも入れると300名を超える来場者、想定以上の人が集まり、熱気や活気に満ちた一日となりました。

シンポジウム終了後、ひよし山の家を会場に交流会と、お泊り会が開かれました。私はかおだししていないのですが、そちらも大いに盛り上がったと聞いています。
(記事:田畑昇悟)
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2025年01月26日

ジェイさんといっしょにキムチをつくろう!

かおだしたとき:2025年1月26日(日)14時〜15時30分
かおだしたさき:南丹市日吉胡麻基幹集落センター

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くらるす主催の、『ジェイさんといっしょにキムチをつくろう!』に参加しました。
講師は「ぽから農園」のジェイさんです。韓国出身で今は南丹市で農業をされています。
https://www.instagram.com/pokara_nouen

はじめての本格キムチ作り。大事なのは白菜の水分と塩加減ということで、キムチに向いている白菜は葉っぱの部分が多いもの。日本の白菜は白いところが多くて肉厚なので、しっかり水分をだして塩をきかせていくのがポイントのようです。今回はここまでをジェイさんが前日から準備されていたので、失敗の心配なく、水っぽくならない美味しいものが間違いなくできるという幸せなキムチ作りをすることができました。

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白菜の下準備ができていたので、ヤンニョムソースの材料(にんにく、生姜、りんご、大根、人参、細ねぎ)を参加者で分担して切りました。ヤンニョムソース作りの過程では、大量の唐辛子やニンニクにちょっと驚きつつも、たまらなく美味しい匂いがしてきて、参加者さんからも匂いでご飯が食べられそうという声がでていました。

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できたヤンニョムソースを白菜一枚一枚のあいだにぬりこんでできあがりです。今回は1グループで白菜半玉分のキムチを持ち帰りました。できあがって最低3日は待つのがよいらしく、キムチの味見をとても楽しみにまっているところです。

初めての本格キムチ作りは、みんなで手分けして下準備をしたので、あっという間にできました。季節ごとの伝統食、保存食は、各家ごとのこだわりの味もあるでしょうが、これを家庭で1人でするのはなかなか大変な気がします。こうしてみんなで作ってできたものを分けて持って帰るスタイルだと、手作りのハードルがさがると感じました。

「ジェイさんといっしょにキムチをつくろう!」は、キャンセル待ちがでた人気イベントです。参加されたみなさんのリクエストもあり来年も開催されるそうです。うれしいですね。

主催の「くらるす」は、地域に生活する外国にルーツをもつ人たちと共に活動することで、多文化共生の実現を目指している団体です。
https://minadehanaso2022.jimdofree.com/

(記事:中西)
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2025年01月19日

南丹の森を知る│第二回「痕跡探しで森の動物を知る」

かおだしたとき:2025年1月19日(日)10時〜15時
かおだしたさき:ハピろー!の森京都(府民の森ひよし)

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特定非営利活動法人つむぎが開催する「南丹の森を知る」シリーズ講座の第3回「“痕跡探し”で森の動物を知る」にかおだししてきました。第1回「獣害から森を再生する自然配植とその技術」に続き、2回目のかおだしです。身近な環境で日常的に楽しめる方法をたくさん教わり、また遊びの中で動物や植物の生態を学べるわくわく感もあって、大満足の一日となりました。

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講師は、南丹Wildlife tours(ワイルドライフツアー)の榎本拓司さん。
今回の講座は、昨年11月に榎本さんの監修で森の京都DMOが開発した里山体験プログラム「森の痕跡さがし」の一部を体験するという内容でした。午前中は府民の森内にある木工研修館で、動物の痕跡が隠されたイラストを使いながらロールプレイングゲーム風のレクチャーが行われ、足跡や食痕、糞など動物が残す跡(フィールドサイン)が違うことが説明されました。また、榎本さんから「楽しみながら森を活かして野生動物と互恵共存できる地域をつくりたい」と想いの共有もあり、参加者たちの共感を集めていました。

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午後からは観察の森エリアに入り、午前中のレクチャーで学んだ痕跡探しを実践しました。参加者たちは、日本リスが松ぼっくりをかじった食痕(通称エビフライ)や、樹皮に残る鹿の角研ぎ痕、獣道に残る跡などを見つけ、生き物による違いを実感していました。南丹市に住んでいればよく見かけるシカやイノシシの糞も、手に取ってばらしてみて、食べ物や消化器官による違いを実感していました。

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痕跡さがしのほかにも、ヒノキの実を使ったブロック遊びや、タカノツメの葉を使った飛行機遊びなどを教わりました。

木工研修館に帰ってきたあと、つむぎ副代表理事の前田敦子さんのファシリテーションで参加者ディスカッションが行われ、今日学んだことをどう生かすのかや、身近な山や森を市民が活用しやすくするにはどうすればよいのかなどの議論をしました。

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私が勝手に思っているだけなのですが、南丹市のライバルはディズニーランドです。私はディズニーランドを「高いお金を出して非日常を楽しむ場所」の象徴として捉えており、その反対として「金をあまりかけずに日常を楽しむ場所」が南丹市であればと願っています。南丹市で暮らす子ども達からディズニーのお土産をもらったり、ディズニーが楽しかったという話を聞く度に、「日常だけでは満たされないのか」とがっくしします。毎年ディズニーに行く夫婦が「この日のために我慢して頑張ってきた」と言っていて、日常はそんなにも苦に満ちているのかと思ったり、ディズニーは苦労してでも行きたい魅力的な場所なのかと思ったりしています。だから私は、南丹市の日常が子ども達にとって、ディズニーに負けないぐらいわくわく満ちている、そんなまちであればと思っているのです。

今回体験させていただいた「森の痕跡さがし」は、まさしく日常がわくわくに見えてくる内容でした。この感覚をもっとたくさん人、特に子ども達にも感じてもらいたいと思って、後日出席していた別の会の会議で提案したところ、「ええやん!それ来年度やろう!」と賛同が得られました。今から榎本さんに講師を依頼しようと思っています。断られませんように・・・。
(記事:田畑昇悟)
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2024年11月12日

地域別パートナーシップ・ミーティング

かおだしたとき:2024年11月12日(火)13時30分〜16時30分
かおだしたさき:京都府南丹広域振興局 亀岡総合庁舎

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京都府京都丹波パートナーシップセンター※1が主催する「地域別パートナーシップ・ミーティング」にかおだししてきました。

地域別パートナーシップ・ミーティングは、同じ地域で活動する団体活動家たちが集まり、さまざまな分野での取り組み内容などを共有しながら交流を図ることで、事業や団体運営の課題解決や、団体間の関係を築く場として毎年実施されています。

今回は、京都府庁NPOパートナーシップセンターの協働コーディネーター※1・久留宮共樹さんのファシリテーションで、2つのグループディスカッションが行われました。
参加者は、子育てや移住促進、要配慮者支援などの分野で活動する45人。中には、南丹市・亀岡市・京丹波町の協働担当職員や南丹保健所所員の参加もありました。

参加者は5グループに分かれ、まず、アイスブレイクのご当地クイズやチェックインで親睦を深めました。私が入ったグループは、だいたい知った顔だったのですが、京丹波町から来られているはじめましての人もいて、ゲームを通じて仲良くなれたように思います。

2セッションあったグループディスカッションでは、広報や受益者負担金額(参加費等)の設定などについて話し合いました。
広報の話題では、「毎月決まった日に広報をいっきにする」「ターゲットを想定して平日のお昼にLINEする」「通勤距離の長い人が担当し、通勤・帰宅ルートでチラシを配架して回る」「イベントの参加者に次回の告知ができるよう、タイミングを考えて日を設定する」などといった工夫が聞かれました。お金については、「最終どんな金額にするにしても、まず全体経費を出して、それを見込み参加者数で割った数字を計算しよう」「複数の事業があれば安定する」「活動分野によって、対象となる行政や財団の助成金の数がぜんぜん違う。近ごろは子育て分野を対象とした助成金がたくさんある」などの知恵が交換されました。

私が興味深いと思ったのは、南丹市・亀岡市の2市と京丹波町で、市民活動に対する土壌の育ち具合に大差を感じたことです。南丹市・亀岡市では、例えば「非営利」の意味をわざわざ説明しなくても、だいたいの人が(少なくとも活動家自身や市職員、振興会職員ぐらいは)理解していて、コミュニケーションに困ることは少なくなりました。京丹波町では、そうした基礎知識的な理解がまだまだ進んでいないようで、まるで20年前の南丹市・亀岡市を聞いているようだと感じました。

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〈テダス流 地域活動の一般教養※3 P10の図より〉

もう一つ、印象的だったのが「活動をいつまで続けるのか」という悩みです。当然、なんとかしたいと思っていた課題がクリアーされれば、ハッピーエンドで解散すればよいのです。また、受益者に設定している人たちがいなくなれば、それもやめどきです。しかし、居場所や娯楽といった活動分野だと、終わりが見えにくい。「いつでも辞められるけど、楽しみにされるとやめるにやめられない」や「ないと困る存在になってしまうと、やめにくい」といった声がありました。また、続けることこそ正しいといった思い込みのなかで、「組織が高齢化している。引き継ぎ手がいない」と悩まれている人もいました。
活動のゴール設定、やめどきをイメージしながら、「対応・対処」、「対策」、「予防」── それぞれの活動のバランスを考えていくことが重要なのだと改めて思いました。

蛇足のレポートになるかもしれませんが、今回のような集まりの際、発表者がいるのに話を聞かず雑談しているのは、だいたい高齢男性です。「若者と一緒に活動したい」や「周囲の信頼を得たい」という気持ちがあるのなら、そういうところから改めていった方がよかろうと思います。また、雑談者の近くにいる主催スタッフ(今回で言えば京都府職員)は、忖度せず、反射的にこっそり注意するのが愛だと思います。前にいるファシリテーターやほか参加者が注意してしまうと目立ち、雑談者たちに恥をかかせますしね。

今回はファシリテーター役の久留宮さんが、冗談を交えながらもきっちり説明しながら場を進めてくれたおかげで、心地よく安心感のあるミーティングになり楽しい時間でした。
(記事:田畑昇悟)

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【京都府パートナーシップセンター】※1
京都府が設置する5カ所のパートナーシップセンターは、管轄地内の協働を推進し、活動団体の交流や情報交換の促進、活動支援をするための拠点です。略称はパーセン

 ◇ 府庁NPOパートナーシップセンター
 ◇ 中丹パートナーシップセンター
 ◇ 山城NPOパートナーシップセンター
 ◇ 丹後NPOパートナーシップセンター
 ◇ 京都丹波パートナーシップセンター

〈参考〉京都府「京都府庁NPOパートナーシップセンター(https://www.pref.kyoto.jp/npo/psc)」より。

【協働コーディネーター】※2
協働コーディネーターは、各パーセンに配置されている京都府職員です。各コーディネーターがそれぞれの専門分野を持ち、協働の場づくりや活動支援、相談対応などを行うことになっています。略称は協働Co。府庁に6名、南丹・山城・中丹の各パーセン(振興局)に1名ずつ。丹後地域では、「つながる丹後」が協働Co及び丹後パーセンの役割を担っています。

〈参考〉京都府「協働コーディネーター(https://www.pref.kyoto.jp/npo/psc/kyoudou-coordinator.html)」より。

【テダス流 地域活動の一般教養】※3
『テダス流 地域活動の一般教養』は、NPO法人テダスが出版する書籍です。地域活動・市民活動の現場に用いられる600語を図解付きで紹介しています。また、思考整理や現状整理のためのワークシートと、テダススタッフのコラムも収録しています。

 ◆ 定価 1,000円+税
 ◆ ISBNコード 978-4-600-01314-1
 ◆ 出版 特定非営利活動法人テダス
 ◆ 判型/頁数 A5/64ページ
 ◆ 販売サイト http://tedasu.com/worksheet.html
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2024年11月10日

地域おこし協力隊 活動報告会│協力隊だから!?

かおだしたとき:2024年11月10日(日)14時〜16時30分
かおだしたさき:南丹市国際交流会館

南丹市で活動する「地域おこし協力隊※1」の活動報告会にかおだししてきました。

協力隊の活動報告会は毎年開かれています。私がかおだしするのは久しぶりで、(来場者をカウントし忘れていましたが、)「あれ!?昔に比べてかなり少ない」という印象を持ちました。現役隊員を含めるとこれまでに24名の隊員が活動してきており、南丹市民にとって「協力隊だから」という注目度は落ちて、「新しく来はった移住者が、新しい活動をしてはる」といった慣れの印象になってきているのかもしれません。私自身、協力隊だからという関わり方を昔ほどしなくなったように思います。

今回の報告会に登壇したのは、8月末に任期満了した2人と、現役で活動する4人。そのほか、任期がスタートしたばかりの新規隊員の自己紹介がありました。

 ◇ 鈴木 健司さん 元隊員、7期生 (2021/9〜24/8)
 ◇ 谷川 英愛さん 元隊員、7期生 (2021/9〜24/8)
 ◇ 永尾 俊晴さん 現隊員、8期生 (2022/9〜 )
 ◇ 米澤 弥央さん 現隊員、8期生 (2022/9〜 )
 ◇ 矢野 大輔さん 現隊員、9期生 (2023/9〜 )
 ◇ 山内麻衣子さん 現隊員、9期生 (2023/9〜 )
 ◇ 土井 辰郎さん 新隊員、10期生(2024/9〜 )

各隊員のプロフィールは、南丹市定住促進サイト「nancla(なんくら)」で紹介されています。
なんくら https://www.nancla.jp/kyoryokutai/

報告会で隊員たちは、自身の経歴やそこで得たスキル、南丹市との縁、南丹市に来てからの活動、今後の動きなどを各15分ほど報告。隊員それぞれが、市民や団体、時には市外の団体とも繋がりなら活発に活動してきたことが分かりました。また、隊員同士の横繋がりも生かしながら活動している様子も伝わってきました。地域に与えた刺激も多かったのではないでしょうか。

これまで頑張ってこられただけにちょっと残念だったのが、どこまでが協力隊としての活動で、どこからが協力隊業務とは別の活動(生業づくりなど)なのかが分からない報告が半数あったこと。そこが分かりにくかったせいで、協力隊の業務時間で個人事業主としての営利活動をしているかのような印象を私は持ちました。完全に切り分けることは難しいと思いますが、税金で活動している立場として、「協力隊だからきちんと説明しよう!」とする自覚や姿勢がもう少しほしかったのです。
昔、個人で経営する施設の改修作業を協力隊業務として報告した隊員がいて、来場者から厳しい非難の声が上がったこともありました。それに比べると、「協力隊だから」の部分に対する近ごろの市民の反応は温かいのか、ぬるいのか、無関心なのか。この10年でだいぶん変わったように思います。協力隊だからで注目してもらえる下駄が低くなった分、市民からの圧も低くなったが、協力だからの責任は変わらないとも言えるかもしれません。

9期生までの協力隊は、自らが提案した活動を行うフリーミッション型で、地域振興課の管轄です。10期生の土井さんは、南丹市観光協会連絡会の事務局業務や観光情報の発信などのミッションが与えられており、商工観光課の管轄となります。自治体が用意した仕組みに入って活動する、いわゆるミッション型です。南丹市でミッション型の協力隊員ははじめてです。土井さんは「教師だったこれまでの経験や視点を活かしながら活動します」と明るい表情で抱負を語っていました。これからの活躍が楽しみです。
南丹市ではありませんが、京都府やほか市町で、年々削減される人員の穴埋めに、専門枠の人員をほか一般事務の「会計年度任用職員※2」と同列の業務に従事させるといった事例が見られます。ミッション型の場合、そうしたポジションになる可能性が高くなるように思います。市民益としてはそれでもかまわないと思っていますが、せっかくだから、協力隊だからや土井さんだからが光る3年間になることを期待しています。
(記事:田畑昇悟)

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【地域おこし協力隊】※1
地域おこし協力隊員は、ほか市町から過疎地域等の条件不利地に住民票を異動し、自治体等からの委嘱と報償費等を受けて地域おこしの協力活動を行っています。隊員の任期は最長3年で、1年ごとの更新です。活動スタイルは大きく「フリーミッション型」「ミッション型」に別けられます。2023年度の隊員数は全国で7,200人。前年度比753人増で、2009年に制度がスタートして以降増加の傾向にあります。
南丹市では2015年に1期生となる4人の協力隊員が入り、それから10年で、現役も含めて計24名が協力隊員として活動してきました。19名の元隊員のうち約6割が南丹市に定住(全国平均は6割)。市外へ転出後も地域との良好な関係が続いている元隊員も多い。また、任期満了前に退任しても定住または関係人口になっている元隊員が多いことも、南丹市での協力隊事情の特徴の一つです。

【会計年度任用職員】※2
会計年度任用職員は、2020年から導入された非常勤の地方公務員です。業務繁忙期や職員に欠員が生じたときなどに、職員の補助として1会計年度内を任期として任用されます。
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2024年11月04日

南丹の森を知る│第一回「獣害から森を再生する自然配植とその技術」

かおだしたとき:2024年11月4日(月・祝)9時30分〜16時
かおだしたさき:天引倶楽部、園部町天引の山林

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特定非営利活動法人つむぎが独立行政法人環境再生保全機構(地球環境基金)の支援を受けて開催する「南丹の森を知る」と題した3回シリーズの第1回に、ファシリテーター役としてかおだししました。

この3回シリーズのきっかけとなったのは、2023年2月開催の「農×地域シンポジウム 未来を耕す これからの農と地域を考える※1」(NPO法人つむぎと同実行委員会が主催)で、分科会の1つとして「森林と農村」をテーマにディスカッションが行われた際、「山林所有者不明」「荒れていて入山困難」「獣害」「林業の担い手不足」「土砂災害」「森や山に対する市民の関心が低い」などといろいろな角度の課題が出されました。それを受け、今年度の3回シリーズは、「生物多様性」「林業」「学びや遊びの場」の3テーマで、個人や団体、行政が今後どのような取り組みや関わりができるのかを模索する場として設けられました。

●NPO法人つむぎ 「南丹の森を知る」
https://tsumugi-kyoto.net/2024/10/11/nantanforest2024/

◇ 11月4日:終了
 「獣害から森を再生する自然配植とその技術」
   講師 自然配植技術協会 高田研一さん
 ファシリ NPO法人テダス 田畑昇悟

◇ 11月30日
 「林業の施業地視察@日吉町と市民による取り組み事例@びわ湖源流に学ぶ」
   講師 日吉町森林組合 堀田暢さん
      朽木GreenKONG 廣清乙葉さん
 ファシリ 自伐型林業家 林益郎さん

◇ 1月19日
 「“痕跡探し”で森の動物を知る」
   講師 南丹Wildlife tours 榎本拓司さん
 ファシリ NPO法人つむぎ 前田敦子さん

11月4日の第1回目は、生物多様性をテーマに自然配植※2の専門家である高田研一さん(自然配植技術協会 会長、NPO法人森林再生支援センター 常務理事)がゲスト講師に招かれました。午前中は高田さんからの講演、午後から会場の裏山に入って現地研修、下山後、学びの共有や意見交換などを行いました。私ははじめて知ることばかりで、ぎゅっと詰まった濃い時間となりました。
参加者は約20名で、森林プランナーや自伐林家、山主、ネイチャー活動プログラマー、集落活動の支援者など。「苗木を育ててみたくなった」「地球温暖化と森林との関係がよく分かった」「山を見る視点が少し分かった」「多様性の重要さが分かった」「もっと学びたい」「防獣するだけでは自然に回復しないところまできていると思った」などの感想がありました。

私はここ1年ほどの間、山や森について心地の悪さのようなものを感じていました。
関わりのある山が、多様な選択肢やメリット・デメリットといった議論がないまま大規模な森林計画※3で工事が進められることになりました。そのことに不満を持つ人も少なからずいます。また一方では、自伐型林業※4といわれる施業方法に注目する人が身近にもなってきています。2023年のシンポジウムに刺激を受けた市民や、松茸復活・城跡整備・トレッキングコースの整備といった活動をはじめる集落も増えつつあります。そうしたこともあって、日常の会話のなかで山や森が話題になることが増えてきていました。それは嬉しいのですが、会話がかみ合っているようで噛み合わない、そんな心地悪さがあったのです。同じことを言っていても、違った思いや規模をそれぞれが思っているような、そんな感覚です。
高田さんのお話の中で森林には「経済林」「防災林」「景観林」「生物多様林」の視点があることを知りました。この1年ほどの会話では、どの視点を主に、または従として語っているのかをお互いが明らかにしないまましていたせいで心地悪さになっていたのだろうと気づきました。また、これら4つの視点のどれも持たず、森林を放置していることへの罪悪感、それから森林に関与していること自体を善だとしたい感情のようなものを相手から感じ、目的不在の気持ち悪さもあったのだと気づきました。

後日、今回の参加者たちの数人から、代わりばんこに「地域性苗木※5を一緒に育てませんか」と誘われました。高田さんの話が、とても魅力的だったのでしょう。私もまんざらではありません。
(記事:田畑昇悟)

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【農×地域シンポジウム 未来を耕す】※1
地方移住や“小さい農”をはじめたい人、地域づくりに関わる人、農に携わる人など、さまざまな立場の参加者100人以上が”農”をテーマに集い、農と地域のこれからを話し合ったシンポジウム。2023年2月、南丹市日吉生涯学習センター遊youひよしで開催。

〈参考〉特定非営利活動法人つむぎ「農×地域シンポジウム 未来を耕す(https://tsumugi-kyoto.net/2023/03/30/smallfarmproject2023booklet/)」より。

【自然配植】※2
自然配植は、その場所の立地を読み解き、そこに適した樹種を選び自然のもつ多様な力を生かしながら植栽していく技術です。自然配植による緑化では苗木を使い、密に、あるいは疎に組み合わせて行われます。既往の樹林化工法では陥りがちな単純な同齢林とは異なる群落を志向しています。

〈参考〉自然配植技術協会「自然配植とは(http://www.shizenhaisyoku.org/page1/shizen1.html)」より。
〈参考〉一般財団法人環境イノベーション情報機構「事例6-1:宮川森林組合の取り組み(https://www.eic.or.jp/library/bio/case/c6_1.html)」より。

【森林計画】※3
森林計画は、森林整備、林業経営を行うために立案される計画です。無秩序な森林伐採による荒廃、無計画な伐採による森林資源の減少を防ぐため、森林法によって森林計画制度が定められています。規模によって分類され、農林水産大臣がたてる「全国森林計画」と「森林整備保全事業計画」、都道府県知事がたてる「地域森林計画」、森林管理局長がたてる「地域別の森林計画」、市町村がたてる「市町村森林整備計画」、森林所有者又は森林の経営の委託を受けた者がたてる「森林経営計画」、それに「一般の森林所有者に対する措置」があります。

〈参考〉林野庁「森林計画制度とは(https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/sinrin_keikaku/)」より。

【自伐型林業】※4
自伐型林業には、森林所有者が経営・管理・施業を委託する林業形態と、農家林家などによる自家伐採がある。一般的には、作業道の原則が道幅2.5m以下・切り高1.4m以下で、毎年間伐生産しながら長期的に営む森林経営手法のことを指します。

〈参考〉サストモ「大規模伐採ではなく「自伐型」林業を(https://sdgs.yahoo.co.jp/featured/328.html)」より。
〈参考〉Wikipedia「自伐型林業(https://ja.wikipedia.org/wiki/・・・)」より。

高田さんは自伐型林業のことを”良心的な林業”と表現されていました。

【地域性苗木】※5
地域性苗木は、その地域に自生する樹木の個体から種子を採取して育てた苗木のこと。地域性苗木の育成・植栽によって移入種による遺伝子の攪乱を防ぎ、「種の中の多様性」を保全することができます。

〈参考〉一般社団法人日本植木協会「地域性苗木(https://www.ueki.or.jp/?catid=100&itemid=1497)」より。
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2024年09月22日

南丹市花火大会のエコステーション

かおだしたとき:2024年9月22日(日)15時30分〜21時
かおだしたさき:南丹市花火大会(八木町)

南丹市花火大会 エコステーション1.jpg

南丹市花火大会のエコステーションに今年もかおだししてきました。

<昨年の様子>
https://blog.canpan.info/tedasu/archive/56

南丹市花火大会は南丹市商工会らで組織する実行委員会が主催する大型イベントで、昨年は「京都南丹大堰川フェスティバル」の名称で開かれました。同イベントでは、ごみの持ち帰りまたは各屋台での回収が基本となっていますが、毎年ごみが散乱している状態が続いています。そこで始まったのがエコステーション(分別回収拠点)の取り組みで、今年で2回目の実施となります。

分別回収拠点 スタッフ募集2024 案4.jpg

エコステーションは南丹市が設置する環境パートナーシップ委員会と、南丹清掃株式会社のコラボで実施されました。初実施だった昨年の成果として散乱ごみの削減に効果があったことから、今年は一般ボランティアを募集し、同委員会メンバーや同社社員を合わせて10人で分別回収の呼びかけや分別作業を行いました。

南丹市花火大会 エコステーション3.jpg

近ごろのお祭りごみで、長い串が増えました。流行屋台として、ジャガイモをらせん状にカットして揚げた食べ物に串を刺して提供されています。この串は分別回収やごみ拾いの際に凶器となり、これまでに何度となく負傷したことがあります。また、ごみを入れた袋が破れるなどして、なかなか質の悪い存在です。今回のエコステでは、串は別に回収して袋破れを防止しましたが、それもひと手間でスタッフの負担となります。前回かおだしした「そのべまちなか夏祭り」のように、食品の提供の仕方を一工夫するだけで、そうした問題も解消されるのではないかと思います。

分別していてたいへんだったのは、食品の残渣です。プラ容器から、焼きそばなどの食品残渣を取り出して分別するのは一苦労。「なんであとちょっとを食べきってくれんのかな」「ほとんど残ってるやん。じゃ、買うなよ」とぶつくさ言いながら分別作業をしました。

南丹市花火大会 エコステーション2.jpg

来場者の何人かが、「今年もここでやっていたから」とごみを持ってきてくれます。また、行きしなにエコステの存在を認知して「帰りにあそこまで持って行こう」という来場者も少なくありませんでした。なかには、「来年もよろしくお願いします」と言ってくれる子どもたちの嬉しい声かけもありました。

拠点を設置した大堰川左岸(大堰橋下の駐車場)では散乱ごみを大幅に減らすことができました。対岸のイベントメイン会場側では、ごみが散乱している状態が続いています。
翌朝8時からの清掃活動には、地元中学校の生徒が先生らとともに参加していました。そのことで、参加していた市民(大人)からは「大人が出したごみを、大人が子どもに拾わせて”偉いね〜”と称えることに違和感がある」「そもそもの問題を解決しようとするべきでは」などの声が聞こえてきました。私もそう思います。
(記事:田畑昇悟)
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2024年09月08日

初開催!そのべまちなか夏祭り

かおだしたとき:2024年9月8日(日)13時〜17時
かおだしたさき:園部町上本町・宮町(ながぐつひろば)

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初開催した「そのべまちなか夏祭り」に家族でかおだししてきました。

夏祭りを主催したのは、今年5月に設立したばかりの「そのべまちなかイベント実行委員会」です。
南丹市では、夏祭りや運動会、とんどといった、これまでの定番だった地区単位の催しが減少傾向にあります。特に「元町」や「まちなか」と呼称される1929年(昭和4年)以前の園部町(本町、上本町、若松町、宮町、新町)の範囲で、その傾向が目立ちます。
「園部にはお祭りもイベントも何もない」「友達と自転車で行けるところで一緒にイベントを楽しみたい」と言う子ども達の声に心を痛めた住民ら6人が有志で実行委員会を組織し、子ども達に楽しい思い出とともに地域への愛着を持ってもらおうと、今年は夏祭りのほか、ハロウィンの仮装行列、もちつき大会を企画されています。

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最初の企画である夏祭りは9月8日に、園部町上本町と宮町にまたがる広い歩道を会場に開かれました。歩道の形から連想して「ながぐつひろば」と名付けた会場で、飲食や当てものの屋台、歌謡ショー、ビンゴゲームなどが行われ、多くの親子連れで終日にぎわいを見せていました。うちの子ども達もたいへん楽しんでいました。

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開催にあたってボランティアスタッフの募集が行われ、当日の各屋台では、実行委員会の想いに共感した地域の大人や子どもが店員として活躍していました。お金の面では、まちなかを中心とする41の事業所から協賛があったほか、南丹市まちづくり活動交付金が活用されました。

今回の夏祭りは、子ども達の思い出づくりのほかに、2つのサブ目的があります。

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一つ目は、小桜町の市役所前から宮町、上本町、本町と続く広い歩道の活用イメージを住民に広めていくことです。
将来的には、道路法による特例区域「歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)」にしていきたいと考えられています。ほこみちに定められると、道路空間を活用する際に必要となる道路占有許可が柔軟に認められ、例えば歩道にベンチやパラソル、テーブルなどを置いてカフェや憩いの空間として使うことができます。

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二つ目は、リユース食器の活用イメージを住民に広めていくことです。
リユース(reuse)食器とは、使い捨てではなく洗うことにより繰り返し何度も利用可能な食器のことです。「re」には再び、「use」には利用という意味があり、「reuse」は「再利用」という意味合いになります。
南丹市で開かれる屋外イベントでは、公・民の主催者を問わず、ほぼすべてが使い捨て食器を使っています。隣町の亀岡市では大型イベントの際にリユース食器を使うことが定着してきており、それに比べて南丹市は一歩遅れているといった状況にあります。
今回のまちなか夏祭りでは、かき氷の屋台でリユース食器を活用。ほかの屋台でも、たこせんやミルクせんべい、わたがしといった食器いらずの食品を提供するなどの工夫がありました。
(田畑昇悟)

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【そのべまちなかイベント実行委員会】
地区単位の催しが少なくなった園部町の元町範囲で季節の催しを実施することで、子ども達に楽しい思い出とともに地域への愛着を持ってもらおうと組織された住民有志の実行委員会。

【歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)】
歩行者利便増進道路制度(道路法)により定められる特例区域。道路管理者が歩道の中に、“歩行者の利便増進を図る空間”を定めることができ、道路空間を活用する際に必要となる道路占用許可が柔軟に認められるほか、道路管理者が道路空間を活用する者(=占用者)を公募により選定することが可能になる。

【リユース食器】
使い捨てにせず繰り返し使われる食器。
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2024年04月13日

京の公共人材大賞キックオフ・ミーティング

かおだしたとき:2024年4月13日(土)18時30分〜21時
かおだしたさき:京町家室町 遊子庵(京都市)

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「京の公共人材大賞キックオフ・ミーティング」にかおだししてきました。私は、第10回の決勝プレゼン大会の出場者で、奨励賞をいただきました。そんなご縁もあって、今回のキックオフ・ミーティングにパネラーとして呼んでいただきました。

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京の公共人材大賞とは、京都府内で自らの地域の課題解決のために活躍する府民を称賛するために設けられた賞で、書類選考とプレゼン大会によって選ばれています。京の公共人材大賞実行委員会の主催で2011年から計10回の実施で、91名が表彰されてきました。今回のキックオフ・ミーティングは第11回に向け、「公共人材とは何か」という問いを参加者でディスカッションし、共通認識を持って行こうというねらいで開催されました。

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参加者30名の満員御礼で開催。はじめに地域公共人材開発機構(COLPU)理事長で同志社大学名誉教授の新川達郎さんの基調講演で、「今求められる公共人材とは」が示唆されました。続くパネルディスカッションでは、過去の決勝プレゼンターを中心に、森本健次(株式会社南山城)、林リエ(ミンナソラノシタ)、満島孝文(京都信用金庫)、藤田始史(アルパック)、そして私・田畑昇悟(NPO法人テダス)がパネラーとなり、実行委員会事務局長で第9回の決勝プレゼンターである晴佐久浩司さん(農林水産省)のコーディネートで議論を深めました。
そのあと懇親会も開かれ、会場は熱気に包まれていました。

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今回のキックオフ・ミーティングは私にとって、「公共人材とは何か」を改めて考える機会になりました。
公共人材とは何かを自分なりにかみ砕くと、「(私財ではなく、)公や共の財としてコミュニティから認識される人」で、住民からいろいろお願いされてご用聞きをしているイメージです。ナウい表現にすれば、「市民からモテる人」となるでしょうか。
公共人材のなかには、大賞に選ばれるような「スーパー公共人材」がいます。では、どんな人材がスーパーなのか。今回のパネルディスカッションを受け、「住民からご用を振られた時や、地域の課題に気づいたとき、ご用をそのまま叶えたり、課題に対して単発的な対処で応じたりするだけでなく、問題の本質にアプローチするような別提案や行動ができる人」がスーパーなのではと思うに至りました。いわゆる「ソーシャル・イノベーター」です。
スーパー公共人材のなかには、「天才の領域」に足を踏み入れている人も稀にいます。
「天才の領域」とは、明治大学教授の齋藤孝さんの言葉を借りれば、「時代を超えて人が使える“型”を作り出せる領域」です。今回の基調講演で新川さんが示唆した「今求められる公共人材」なのかもしれません。
(記事:田畑昇悟)
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2024年04月07日

第122回篠山早朝散歩&朝カフェin南八田〜埴生

かおだしたとき:2024年4月7日(日)7時〜10時
かおだしたさき:園部町埴生、あかまつの丘 西本梅(旧西本梅小学校)

2023年4月7日篠山早朝散歩5.jpg

丹波篠山市を中心に毎月開催される「篠山早朝散歩&朝カフェ」の特別企画、園部町埴生を歩く回にかおだししてきました。
篠山早朝散歩&朝カフェは、毎月第一日曜日に開催される、散歩のあと参加者たちで朝食を共にする企画です。開催告知はfacebookで行われ、毎回20名を超える参加者がいるそうです。

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今回は、篠山や園部から27人が参加。「あかまつの丘 西本梅(旧西本梅小学校)」を7時に出発し、埴生区内の街道やトレッキングコースを紹介するマップ「はぶあるく」を頼りに、大池や蛇ヶ谷、おきた・ねむた地蔵、愚痴聞き地蔵などを1時間半ほどかけて巡りました。マップ制作に関わった埴生住民も4名参加し、参加者たちに埴生の魅力や、幼少期からの思い出などを紹介されていました。

2023年4月7日篠山早朝散歩2.jpg

9時ごろあかまつの丘に帰ってきた参加者たちは、同施設内のチャレンジキッチンに場所を移し、「農家ごはん つばめ屋」の自然薯ごはん定食で朝食をとりながら交流、10時に解散しました。そのあと、同日開催の「るり色マルシェ」にも足を運ばれ、屋台料理を味わうなどして各々で楽しんでられました。

はぶあるく.jpg

私もマップ制作に関わった一人だったので、篠山から来られる参加者たちに「頑張って埴生のことを説明しなければ!」と気負っていたのですが、参加者たちは私がいようがいまいが、街道の街並みや山並み、草花などを各々楽しんでられている様子でした。
今回の朝散歩は、南丹市集落支援員で園部町担当の藤井照雄さんのコーディネートでした。マップ制作のチームメンバーに、「簡単に楽しい企画がつくれる」と事例を示す思いも込めて企画されたそうです。たしかに、歩くだけでもみなさんに十分楽しんでいただけたように思います。
(田畑昇悟)

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【マップ・はぶあるく】
園部町埴生区のプロジェクトとして整備された蛇ヶ谷トレッキングコースや、篠山街道沿いの魅力を発信するガイドマップ。街道沿いにあるおきた地蔵・ねむた地蔵や、山の中で見られる動植物、滝や岩などが紹介されている。埴生住民や、出身デザイナーたちが中心となって制作に取り組み、今年2月に完成した。制作には、南丹市集落支援事業を活用。
ガイドマップ「はぶあるく」は、あかまつの丘 西本梅や、南丹市内の公共施設などに置かれています。

【あかまつの丘 西本梅】
旧西本梅小学校を活用した施設「西本梅地域活性化センター」に付けられた愛称。西本梅小学校は、南丹市内全域の小学校の再編成にともない2015年3月をもって閉校。2018年4月、南丹市は跡地を地域活性化センターと位置づけ、その管理を西本梅地域振興会に委託。廃校の跡地活用として、様々な取り組みが展開している。

【るり色マルシェ】
「あかまつの丘 西本梅」を会場に開かれる地域のマルシェイベント。同実行委員会の主催で2019年にはじまり、今回で13回目。年数回大規模で開く「るり色マルシェ」のほか、小規模の「学校ぷちマルシェ」も毎月開催されている。
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2024年03月10日

殿田区自治運営に関する検討委員会

かおだしたとき:2024年3月10日(日)19時30分〜21時30分
かおだしたさき:とのだとーくホール(日吉町殿田)

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日吉町殿田区の自治運営の改革案を検討する委員会に2年間、アドバイザーとしてかおだししてきました。
検討委員会の発端は2022年4月で、殿田に移り住まれた方々から現状に対する不満や疑問が組長会(9つの組代表による意思決定機関)で投げかけられたことにはじまります。それら意見を受けて同年7月、区自治会が公認する形で公募有志11人による検討委員会が発足し、区三役とともに検討を重ねてこられました。また、NPO法人テダスにアドバイザーとしての出席依頼があり、私が担当して約2年間関わらせていただきました。

2024年3月10日に委員任期満了による最後の検討委員会が開かれ、これまで話し合ってきた内容を区に報告するべく最終のまとめを行いました。委員のみなさんは「濃い話し合いができた」「関わることができて良かった」「しんどいこともあったが、勉強になった」「実りある2年間だった」などと話し、胸が熱くなっている様子でした。私自身も殿田区が大きな一歩を踏み出す瞬間に立ち会えたことに感極まる思いでした。「打ち上げをしよう」という話になっており、私も誘っていただけるとのことで、楽しみにしています。

この2年間、委員会の進め方はすごくシンプルで、課題に感じていることをはじめに棚卸しし、委員のモチベーションを基準に優先順位を決め、一つずつ検討するというもの。検討が終わった項目から順に、組長会や通常総会、臨時総会で審議されて形になっていきました。また、“誰が言ったのか批判”を避けるためのルール「議事録には発言者名を記さない」や、力の集中を避けるためのルール「自治会長は委員長と兼務できない」などの配慮もありました。

委員会で出された課題は15項目ほどで、それに対して検討できたのは8項目でした。

【検討された内容】
 1)会計事務の効率化(定期預金の見直し、キャッシュカードの導入、複式簿記による会計ソフトの導入など)
 2)財務の見直し(積立金の見直し、区費額の見直し、各種団体への支援金の見直しなど)
 3)認可地縁団体としての規約遵守(総会議案の事前配布、会員名簿の整理など)
 4)2つに分けられていた行政区の統一
 5)役員体制の見直し
 6)役員選考時期の前倒し
 7)区独自の助成金制度 ※総会承認前のため未定
 8)事務局の設置(担ってくれる団体に委託)

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特に(7)と(8)の内容はほか地域からも注目を集め、2023年度だけで3件の視察を受け入れられました。

「(7)区独自の助成金制度」は、自治会役員主導の取り組みだけでは多様化する地域課題に対して限界があり、また役員への過度の負担になっているという実態を受けて検討された内容です。区民有志の団体、さらには区外の力も積極的に取り入れようというねらいで、殿田区民のためになることであれば何でも受け付けようとされています。また、地縁団体が持つ特有の力として全戸配布や回覧板といった「広報力」と、ホールや広場といった「施設」にも注目し、申請があった団体には積極的に使ってもらおうとされています。
この制度は、日吉町五ヶ荘地域の住みよいむらづくり協議会の取り組みを参考にされました。

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「(8)事務局の設置」は、殿田区が抱えている3つの課題、@人口減少や働き方の多様化による「役員の成り手不足」や、年替わり持ち回り組長から三役を選出していることによる「Aノウハウが蓄積しにくい」と「B年度によって適材適所の役職にならない可能性」を解消するために検討されました。考えたり決めたりする“頭の役割”を役員の仕事とし、作業と情報蓄積の部分を担う“体の役割”を事務局がすることで、3つの課題の解消を図ろうとされています。
昨年9月、「殿田を愛している」を条件に事務局をしたい人を全戸配布チラシで公募したところ、43〜67歳の区民ら3名が名乗りを上げて任意団体「とのだofficeworks」を組織。役員会での審議などを経て、同年12月に委託契約を結ばれました。

検討委員会のミッションは「@円滑な自治運営のやり方を検討する」と「A殿田区民の住み心地向上策を検討する」の2つでしたが、進め方のコンセプトとして「“話し合えば変えられる”という前向きな空気感を次世代に残す」を掲げて話し合いを続けてこられました。最初に棚卸しをした全ての課題に対して検討しきれませんでしたが、コンセプトにしていた「話し合えば変えられる」の空気感を十分に残す成果だったように思います。

南丹市には185の行政区がありますが、自治運営のやり方を積極的に見直そうとする区は少なく、何年も同じやり方を繰り返すところばかり。近年で私が知っているうちでは、殿田区のように積極的に話し合っているところは、園部町宍人区だけです。
集落の支援に関わっていると、「昔からこうだった。(だから変えられない)」という言いぶりを時々耳にします。長老的ポジションの人がそう言ってしまうと、もう何も言いたくなくなったり、この人が死ぬまでは我慢しとこうと思ったりする若者もいるでしょう。しかし、集落の歴史を振り返ってみると、“ずっと前から同じ”の認識がだいぶん間違えていることに気づくと思います。ほんの30年ほど前には、毎年のように見直しをされていた集落も多くあるのです。興味があれば、(残っていればですが、)昔の議事録を見てみると面白いですよ。

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自治運営のルールを含めて「集落規範」というのは、その時のご都合に沿って能動的に更新されていくのが本来の姿です。人口の流動があるとかないとかはそれほど関係なく、むしろ話し合いの場があることの方が重要です。
今のやり方で行き詰っていないのであれば、そのままでよいのですが、話し合う機会や習慣をじりじりと失って「変えたいけど変えられない」という状態に落ちてしまわないよう、日々小さな変革を話し合われることをお勧めします。
話し合いの始め方に興味があれば、『季刊地域(農山漁村文化協会)No52〜55』で私が執筆していた連載「集落会議のつくり方」を読んでいただけると参考になると思います。連載では、殿田区の事例にも少し触れています。バックナンバーは、こちら[田舎の本屋さん]から購入できますよ。
https://shop.ruralnet.or.jp/search/?ctid=012124

(記事:田畑昇悟)
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演技ワークショップ|日吉町映画部

かおだしたとき:2024年3月10日(日)13時〜16時
かおだしたさき:田舎暮らし体験施設「とまり木」(日吉町殿田)

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今年1月に初上映された世木地域の映画「地蔵に願いを」に続く第二弾映画の制作準備が始まっており、その一環で、出演予定の住民ら向けに演技を学ぶワークショップが3月10日、殿田にある田舎暮らし体験施設「世木の里 とまり木」で開かれました。地元中学生6名のほか、未就学児や大人も参加しました。私も演技を学びたい、あわよくばちょい役で出演をと思ってかおだししてきました。

このワークショップは、現在設立準備を進めている地域団体「日吉映画部」が主となり、映画監督の田中大志さんが企画したもの。奈良県出身の俳優で演出家の芹井祐文さんが講師に招かれました。

三部構成だったワークショップを通し、私は次のことを学び取りました。
◇ 演技は日常でしている。日常から学ぶ
◇ 一緒にいる人を意識する
◇ セリフの外にあることを意識する
◇ 言うことを決めてから話すのではない。目的を持って、その流れなかでセリフを出す

2人がペアになって「いこうよ」「いようよ」のセリフだけでやりとりするワークがあったのですが、どうすれば「いこうよ」や「いようよ」の感情が伝わるのか想像しながら演技しました。必死に伝えようとしていると涙がこぼれてきて、本当に「行きたい!」「ここに居たい!」という気持ちになり、不思議な体験でした。

最終ワークでは、提示された台本を使って2人ペアのお芝居に挑戦。私は、キッチンあまわかの石川剛さん(前回映画のお父さん役)と一緒にペアを組みました。どんなシチュエーションで、その前後には何があるのか、どんな人物なのかといった設定を2人で話し合いながら演技を考えました。お芝居している最中も楽しかったのですが、その手前の、台本を読み合わせながら空想を広げていく段階がとても面白く、いつまで空想で遊んでいれるような時間でした。

映画を作る過程で、今日のようなワークがあることで、地域の子ども達が表現することを学んだり、それに興味を持ったりする機会になったように思います。将来、この日のワークに参加した子ども達のなかから俳優とかが生まれれば、「(映画に出ている)あいつ、実は俺と一緒に演技学んだんやで」とかなんとか言って自慢できるなーと、そんな妄想も広がりました。
(記事:田畑昇悟)
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