私には心の目がある [2011年11月03日(Thu)]
今日は、プライベートで、ある施設のお祭りにいきました。 それは、一通のお手紙からでした。
実習に行っている生徒との話から、懐かしく思って書いて届けてくれたのです。 ![]() ![]() 彼女は、全盲になっていました。 お城や朝日が見える、眺望のよい部屋にお住まいです。 でも、嫁入りした頃にはもう弱視で、この街のイメージはわからないそうです。 私が「美しい景色も見えなくなって残念だけど、手紙はちゃんと読めたよ」というと、彼女は... 「私には心の目があるからね」 と、言いました。 あちゃー! 参りましたっ 彼女は、毎日一ページ、日記を書いているそうです。 そして、「若い頃にみた、海に沈んでいく夕陽の輝きが忘れられない」 といいます。 ちぎり絵も習字も、介護士さんの援助があればできるので、その作品を壁に貼ってありました。 20年前... にぎやかな仲間たちがいて、生徒を引率していくたびにいつも話しをしました。 今は、お連れ合い様のご位牌が仏壇にあり、お友だちもみな天国です。 彼女は本当は寂しいだろうなと思うけど、そんなこと、パワフルな笑いで吹っ飛んでいきます。 私の声は、若い頃はもっとハリ艶があって元気だった... のだそうです。 年齢かなぁ? 午後は、広場で彼女が詩吟を披露しました。 それは、80歳とは思えない、澄みわたる声... 彼女は戦後を生きてきた女だから、着付けも編み物も何でもできて、着物姿を喜んでくれます。 私は、彼女からいっぱい元気をいただきました。 私は彼女と、今日を、忘れないわ..... ![]() |