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種プロのブログ〜種あったね!

 種プロ(種プロジェクト)は「NPO法人 食の自給ネットワーク」の「種」をテーマにしたプロジェクトチームです。
 流通している野菜の多くは、規格がそろい、経済効率を求める市場に合うように作られた「F1種」です。一方、地域にはその風土に合って継承されてきた野菜があり「在来種」等といわれています。
 種プロは、在来種の栽培に取り組む農家との交流や、種に関する学習等を行っていきます。


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日本の野菜 その2〜カブ [2022年04月17日(Sun)]
 カブ。

 カブは根も葉も加熱すると甘くなって美味しいですよね。特に根は中がトロッとして。
 煮物とかもいいけど、漬物にすると、根も葉も歯触りが心地良い。
 和食もいいけど、中華も合うし、シチューとかグラタンに入れても美味しいね。
 世界中で愛されてる野菜かな。 とても重要な野菜です。
 日本には、まだ山菜、野草のようなものしかなかった頃に中国や朝鮮半島から伝わってきた野菜で、日本人の食卓を古くから支えてきた野菜ですね。

 中国から伝わったものは、関西を中心とした温暖な地域に土着し、聖護院カブや天王寺カブなどの品種になっていったそうです。朝鮮半島から伝わってきたものは、元はヨーロッパのものなので寒さに強く、東京の金町小カブなど、小ぶりなものや葉を利用するものが主流で東日本に土着しました。
 カブって、家庭菜園でも簡単に作れます。
 農協やホームセンターたくさんのF1種が売られてるけど、カブはその土地の風土によく順応して、70種以上の地方品種があるそうですよ。
 地方品種も伝統種や在来種として売られているのがあります。
 北海道では、函館を中心として栽培されている「大野赤カブ」「亀田赤カブ」が有名ですね。
 これは10月下旬から12月にかけて出荷されます。

 カブというと、白や赤の丸い根っこを連想しますが、根の膨らまないカブの仲間もあります。膨らまないと言っても「ああカブの仲間なんだなあ」と思うくらいにはなるけど。
 例えば野沢菜。
 漬物で有名ですが、根っこは膨らみません。
 野沢菜には、長野県野沢村のお寺の住職が天王寺カブの種を持ち帰って播いたところ、根っこがちっとも膨らまず、葉を漬物として利用したという言い伝えがあります…が、遺伝情報を調査したところ天王寺カブに共通する情報はなく、やはりヨーロッパ型のカブだろうというのが最近の学説です。
 ちょっとロマンが消えましたね 笑。
 小松菜もそう。
 小松菜は、そもそもはクキタチナというカブ(根っこが膨らまないカブ)を改良したもの。
 小松菜は、冬がいい。

 あ、カブって根っこにはあんまり栄養はないんだって。

 ちなみに多くの人が知っている「うんとこしょ、どっこいしょ。まだまだカブは…」でお馴染みのロシア民話「大きなかぶ」。
 日本の絵本では白くてでっかいカブですが、ヨーロッパ系は小さいはずだから変ですよね。
 そう、ロシアやヨーロッパの絵本では、黄色いカブに描かれているそうです。
 「大きなかぶ」に登場するカブは「ルタバガ」というスウェーデンが原産とされる、アブラナ科の根菜(こんさい)。「スウェーデンカブ」とも呼ばれるそうですが、厳密には、カブとは別種の植物だそうです。
 初めて知った!
(出典 NHKテキストView https://textview.jp/post/hobby/26148

 カブは春の七草の「スズナ」ですが、その時期は北海道はまだ雪景色。
 北海道のカブは、函館方面が一番早く、昨日の北海道新聞の朝刊に七飯町の農家さんの出荷の記事が載ってました。
 早速、苫小牧のホクレンショップにも入荷してました。
 COOPにはまだだったから、さすがホクレンは早いですね。
kabu.png

kanbu1.png

 カブと油揚げの煮物を作ってみました。(残ってた豚細切れも入れた)
 うーん、日本酒にぴったし!
kabu2.png
 翌日の温め直しの写真なんで、カブが少なく(昨夜たくさん食べちゃった)、煮込んだな〜って感じなのはご愛敬。


 今回は、これらの本を参考にしました。
「日本の野菜 産地から食卓へ」中公新書 大久保 増太郎 1995
nihonnnoyasai.png

「北海道 私の家庭菜園」北海道新聞社 石村 桜 1986
watasinokateisaienn.png
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