「橋下」勝利をどう考えるか? [2011年12月08日(Thu)]
大阪市長選挙での橋下勝利をどう考えればいいのだろうか?
『ヒトラーの側近たち』(大澤武男、ちくま新書、780円、231頁、2011年)を読んだ。 著者の大澤は、後書きにおいて、次のように言っている。彼はドイツに長い間住んでいる。 「ドイツの政治を見ていると、『決定』と『実施』がどんどん進んでいく。」 「(日本の)政治行政の決断力のなさ、実行力の遅さは、目まぐるしく変わってゆく世界情勢を考えると、ますます悲観的になる。国際情勢の中で日本がどんどん取り残されてしまっていることに、政治家や国民も気づいていないのである。」 「『保身』といえば日本の行政を牛耳っている霞が関のキャリア官僚のことが思い出される。『現状維持』しかできず、『保身、天下り』のことしか考えないキャリア官僚が日本の行政を握っている限り、日本の停滞は根本的に解決されないであろう。」 これが怖い。著者はヒトラーの側近を描く中で、国民全体がヒトラーにコントロールされていく経過を克明に描いている。 橋下候補は、選挙の中で「独裁が必要なんだ」と叫んだ。これを受け入れる社会的な要素が日本社会と政治には充満しているのだ。 橋下候補を応援に行った石原東京都知事は、「独裁」ではなく、「独断」が必要だ、と橋下発言を訂正した。さすが「作家」であり、言葉を大切にする。 私は橋下氏は「独裁」などを実行できる能力はない、と思っている。ヒトラーほどに優秀ではない。 こういう意味で言えば、石原都知事こそ「独裁的」だ。 <大<太>> 現実の問題点は、民主党がだらしないと言うことだ。ヒトラー的人物がでてくる環境を民主党がつくっているのだ。なんとかしなければ。 |
Posted by
田中尚輝
at 22:22
石原知事は国政の経験があった。橋下さんには弁護士とタレントだけですか。仲田さんが補佐するそうです。