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官僚の実態を暴く『外務省に告ぐ』(佐藤優) [2011年12月03日(Sat)]
3日は8時に東京駅へ。バスで仙台へ。月1回の被災地での「パラソル喫茶」支援ボランティアに参加している。今回の参加は24人。だんだんと参加者が多彩になってくる。継続していくことで、ボランティアに参加したい人々の気持ちを引き出すことができる。また、春からのプログラムをつくりたい。

 さて、本当に外務省は、惜しい人物を放逐したものだ。佐藤優に無理難題を押し付け、「国策捜査」によって、有罪・免職にしなければ、外務省における乱脈経理、外交官や本庁の男女関係の乱れ、外交水準・語学水準の低さなどの恥部がオープンにされなかっただろう。 

 また、日本国民も重大な損失をした。外交、特に日露関係がきわめてロシアベースになり、北方4島の返還は遠いものになってしまった。

 『外務省に告ぐ』(佐藤優、新潮社、1600円、350頁、2011年)は、これらのことと赤裸々につづっている。

 私が興味をもつのは、官僚の堕落した生態ではなく、これらの人々に「実質的な権力」がどうして維持できるのか?ということである。

 佐藤は本書『新潮45』(2010年7月号掲載)において当時の官僚の動きを分析している。

 「官僚は、現在、2つの戦線を開いている。第1戦線は、検察庁による小沢一郎つぶしだ。第2戦線は外務官僚と防衛官僚による普天間問題の強行着陸だ。特に外務官僚は、『アメリカの圧力』を巧みに演出しつつ、自民党政権時代に官僚が定めた辺野古案が最良であることを鳩山総理が認めないならば、政権を潰すという勝負を賭けた。」


 今から1年半前の原稿である。じつに、この分析はあっており、官僚が作った戦線において、彼らは思惑通りに勝利しつつある。小沢はしぶとく生き残っているが、大きな打撃を受けたことは事実だ。

 私は思う。官僚から国家権力の実験を奪うためには、巧妙に組み立てられている官僚の「戦線」を早く指摘し、それを市民が1つひとつ潰していく以外に無い。

 こうした意味では、官僚の中から飛び出した佐藤優や経済産業省から追い出された古賀さんなどが、官僚分析をしっかりやってもらえる。それを市民側が活用すればいいのだ。

 このように考えると、佐藤優らの放逐は市民・国民にとってのプレゼントであったかもしれない。そして、官僚の首を絞めることになるように活用していかなければならないのではないか。
Posted by 田中尚輝 at 23:20
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