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天外伺朗さんの現状認識 [2016年01月03日(Sun)]

私が注目している一人、天外伺朗さんの現状認識を以下に、紹介する。


 リーマンショックから8年、東日本大震災から5年、
世界も日本も間違いなく大きな変容を遂げてきた。
 米国の影響力の低下と中国の台頭を多くの人が指摘
したが、その中国のもだえが予断を許さぬ状況になり、
簡単には読み解けぬ状況に陥った。

 そして何よりも、「国」という単位や「経済」という
指標だけでは世界を語れなくなってしまった。
また、ISとアルカイダの争いなどを見ると、「宗教」
という切り口や、ひところ流行った「文明の衝突」という
見方も色あせてしまい、何とも形容しがたい混沌とした
世界情勢の中で2016年の幕が開いた。

 その中で、日本はどうすべきか、我々は何をすべきか、
企業経営はどこに向かって舵を切ったらいいのだろうか。

       話は簡単!
人間として最も本質的な在り方に立ち返ればいい。

 人間の本質は何か、人間としてどう考え、何をするべきか、
企業の存在意義はどこにあるのか、企業経営はどうあるべきか、
最も根本から考え、それを実行する。

 東日本大震災と原発事故の後、政府、官僚、科学、科学者、
マスコミなどに対する信頼が地に落ち、それを嘆く声を多く聞く。
 でも、太古の昔から、ごくまれな例外を除いて、政治や政治家が
信頼に足る存在であったためしはなく、政治の支配下にある
科学者が清廉潔白であるはずはなく、スポンサーや政治家の顔色を
窺わないと経営が成り立たないマスコミに、中立的な報道を期待
するのは無理だろう。

 嘆いたり、戦ったりするより、自らの足元で、自らが行動できる
持ち場で、人間として最も本質的な在り方を追求する方がよほど
精神衛生上健全だ。

 世界がいかに混沌の中にあっても、あるいは政治が自分の信念と
違っていても、「自分ができる、最も本質的な行動」というのは
ゆらがないはずだ。だったら、それをひたすら実行すればよい。

 企業に関しては、人間としての本質から外れている経営は
いくらでも見つかる。昨年は東芝やフォルクスワーゲンの例が
明るみに出た。
 企業経営というのは元々、「売上・利益・成長」などを合理的に
追求すると、「人間性の追求」がおろそかになるという危険性がある。
 東芝もフォルクスワーゲンもまんまとそこに落ちてしまった。

 日本では、「人間性の追求」は江戸時代の平和な350年間に社会に
浸透した「儒教思想」、「老荘思想」、「仏教思想」などが支えてきた。
 欧米の場合には、「キリスト教精神」だ。

 経営学というのは、そういう宗教色が入り込む余地はなく、
純粋に「売上・利益・成長」を合理的、論理的に追求する学問
なので、それだけに頼ると危険になる。

 東日本大震災以来、人間の本質を追求する日本人の数は確実に
増えており、「人間性の追求」を推進する企業を称賛・奨励する
動きも多く出てきた。
 これは確実に、今後の企業経営の新しい潮流に成長するだろう。

 私たちが提唱し、今年で三年目に入る「ホワイト企業大賞」も
この新しい潮流を加速するためのアクティビティのひとつだ。
 「ホワイト企業とは何ですか?」とよく聞かれるが、定義はない。

「社員の幸せ」「働きがい」「社会貢献」などを大切にしている
という、簡単な三つの表現があるだけで、詳細な審査基準も、
厳密な点数評価もない。

 「ホワイト企業」のイメージは、これから応募企業や
受賞企業が作っていくものであり、企画委員たちの固定的な
概念や、目標に適合するかどうかを審査しているわけではない。
 概念そのものが発展することを狙った賞と言える。

 第一回「ホワイト企業大賞」は、マスコミなどでも頻繁に
取り上げられ、世の中でよく知られている未来工業と
ネッツトヨタ南国が受賞された。

 私は、これから応募しようとしておられる企業に、
この二社は「目標」ではなく「出発点」ですよ、とお話している。
 世の中の常識や、企画委員たちの想像をはるかに超えた
驚愕の経営に挑戦する企業があらわれてほしい、というのが
私たちの望みだ。

 ただそのときに「社員の幸せ」「働きがい」「社会貢献」の
三点は、はずしてほしくない。それが人間の本質に根差した
「企業存在の目的」だし、「企業存続のキー」だと思うからだ。

ES(従業員満足度)を説く人は多いが、ESがなければ
CS
(顧客満足度)が得られない。CSがなければ売上も利益も
得られない、という論調がほとんどだ。
結局その主張は、昔ながらの「売上・利益至上主義」から
一歩も出ておらず、売上・利益を上げるためにCSが必要、
そのためにESが必要だと説いているに過ぎない。

 この新しい潮流をひとことでいえば、従来の企業経営の常識
であった「売上・利益至上主義」を脱し、企業の存在目的は
「社員の幸せ」にあるという再確認だ。
そして、社員が働きがいを持ってイキイキとしており、関連する
すべての人々がハッピーな企業を目指しましょう、ということだ。

 審査は「企業プロフィール」の書類審査、企画委員の訪問のほかに
40
項目の無記名アンケートを社員全員に実施する。
 アンケート結果を多変量解析、主成分分析などの統計解析の手法を
用いて組織の性格をあきらかにし、応募企業にフィードバックする。

116日に、いよいよ第二回「ホワイト企業大賞」(ならびに関連する賞)の
表彰式が開催される。講演会、企画委員も入ったグループダイアログ
などによる掘り下げと学びの場も設けられる。

 詳細は下記HP

https://www.facebook.com/events/1660674480872536/

 ホワイト企業に関心のある方のみならず、よりよい経営を目指している
すべての方のご参加をお待ちしている。

 また、ホワイト企業や「フロー経営」を目指す方、新しいリーダーシップ
の在り方を模索しておられる方などのための基礎的なセミナーを下記のように
開催している。ぜひ今年こそ、この新しい潮流を推進する仲間に入りませんか。


天外伺朗
(どうぞご自由に転送、引用して下さい)
officejk@onyx.ocn.ne.jp
http://www.officejk.jp/


Posted by 田中尚輝 at 15:49
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