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後期高齢者医療制度と障害者〜新聞記事より [2008年04月19日(Sat)]
2008年4月17日 中日新聞 
混乱する-後期高齢者医療制度- 障害者は65歳から“強制加入”

 今月始まった後期高齢者(長寿)医療制度の主な対象者は、七十五歳以上の人たちだが、一定の障害のある六十五−七十四歳の人も任意加入できる。しかし、一部の県では、同制度に加入しないと、障害者対象の医療費助成を受けられない。事実上の強制加入によって新たな保険料負担が生じたり、負担額が増えたりする人たちも。「なぜ、同世代の健常者と同じ扱いではないの」という障害のある対象者の訴えは切実だ。 (佐橋大)

 愛知県で一人暮らしの平田敦子さん(66)=仮名=は一九九六年、事故で右手の指をすべて失った。「一定の障害」と認められ、九七年から医療費の自己負担分は、県と市が半々で肩代わりしている。これまでは、健康保険に加入する息子の被扶養者だったので、保険料は必要なかった。

 三月中旬、市からの通知で、後期高齢者医療制度に入らないと、医療費の自己負担が生じることを知った。市の窓口で確認すると、保険料は年額約一万二千円。ただし、被扶養者からの移行のため半年は保険料が免除、その後の半年は年額換算で四千円程度の負担で済みそうだ。

 それでも、平田さんにとっては痛い出費だ。月収は、約十万円の年金のみ。五万円強が家賃に消え、残りの五万弱で生活費の一切と介護保険料などを払う。手が不自由で料理ができないため、総菜を買うことが多く、食費が意外とかかる。「毎月千円でも、負担は大きい」という。

 しかし、息子の被扶養にとどまり、後期高齢者医療制度に加入しなければ、医療費の自己負担額のため、生活はさらに厳しくなる。平田さんは、八年前に患った乳がんの定期的な検査のほか、緑内障と白内障の治療で眼科通いが欠かせない。自己負担すると、医療費は年間七万円以上になる。「後期高齢者の制度を選ぶよりほかにない。でも、どうして同じ年代の健常者が、被扶養者で保険料を払わなくていいのに、障害者だと払わなければいけないの」

 中途全盲で、夫と二人暮らしの高橋久江さん(70)=仮名=も同じ思いだ。共働きだったが、これまでは夫(70)が夫婦二人分の国民健康保険料をまとめて払っていた。高橋さんはもともと被扶養者でないため、年金からの天引きが今月から始まり、夫婦合わせた保険料負担は昨年より年額五千円程度増える見込みという。「健常者は七十五歳から天引きなのに、障害者は六十五歳から。医療費の自己負担を免除されているから、早く自分で払えということ? それに、わたしのように目が不自由だと、制度の仕組みも分かりにくい」と得心がいかない。

 愛知県は「六十五歳以上の障害者はこれまで老人保健医療制度に入ってもらい、自己負担を無料にしていた。助成の給付を受けるのはこの制度から移行した後期高齢者医療制度に入ってもらうことが必要」と説明する。

 新制度加入を障害者の医療費助成の条件にしているのは、愛知県のほか富山、茨城、栃木、青森、山形、徳島、山口、福岡の各県と北海道。

 こうした条件の撤廃を求めている愛知県保険医協会の沢田和男事務局次長は「条件を付けるのは、自治体の負担軽減が目的。制度のつけを障害者に回すものだ」と指摘する。

 対象者が後期高齢者医療制度に加入すれば、自治体が肩代わりする医療費の自己負担分は一割にとどまるが、国民健康保険などの場合、自治体の肩代わり分は六十五−六十九歳では三割、七十−七十四歳では二割(〇八年度は一割)となるからだ。

 障害者や支援者らでつくるNPO法人「あいち障害者センター」(名古屋市)の上田孝常務理事は「後期高齢者医療制度を選択しないと医療費補助を継続できないのは問題だ。新しい制度は負担の問題のほかに、医療の質が本当に変わらないのかが分からない」と話す。
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