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【銅像建立】日本医科大学へ取材 [2011年10月29日(Sat)]

 長谷川泰翁銅像建立を目指し、東京は日本医科大学へ取材に訪れました。
 読者の皆様には既に言わずと知れた、長谷川泰の「済生学舎」を起源とする私立医科大学の名門です。
 医学部のエントランスには、今年春に寄贈された長谷川泰先生と、OBを代表する野口英世博士の胸像が並んでお出迎えです。何度見ても胸躍るツーショットなのです。

 ※当ブログ関連記事
 「日本医科大学に長谷川泰像」



 長岡在住彫刻家の峰村哲也さんに御一緒させて頂き、ブログ管理人は4度目の日医です。この度も、医史学教育研究会の唐沢先生、志村先生、殿崎先生に御案内頂きました。お会いする度に目からウロコなのですが、この日は彫刻家・峰村さんの目線から新たな長谷川泰像を引き出して頂けたと思います。



 上の写真は、日医同窓会の橘桜会館に展示させる長谷川泰晩年の漢詩の偶成です。読書に没頭して過ごす晩年の淋しい心情が表れており、峰村さんも大変に感じ入られている様子でした。
 長谷川泰の孤立は、医学史の中では癇癪を起こして投げ出したとされてきた済生学舎の「廃校」に起因するでしょう。しかし、その廃校がいかにして仕組まれたものであったか、校長長谷川泰の学校存続への努力はいかほどであったのか、日本医科大学医史学教育研究会の努力によりその事実は明らかになっています。

 橘桜会館には、開学の祖長谷川泰とその故郷越後との関わりが展示されていますが、同校出身の偉人が野口英世はもちろん多数顕彰されています。


小此木信六郎理事長


 日本医科大学の開学の精神は「克己殉公」。これは当時の理事長小此木信六郎がフーフェランドの「医戒」から引用されたものです。つまりこれは長谷川泰が佐藤尚中から受け継いだ「済生救民」と原典を同じくするものですが、小此木信六郎の当時済生学舎と日医との関係は明らかにされていません。〜二つの精神が偶然の一致により結びついていたこと、記録が失われても精神が受け継がれていた事実に強く感動します。
 現在では、「克己殉公」と「済生救民」は共に日本医科大学の開学の精神として並び顕されることになりました。


肥沼信次の展示


 ドイツのウリーツェンの伝染病医療センター初代所長、近代日医の偉大なOB肥沼信次の展示です。
 チフス・コレラなどの疾病対策に尽力する中で自身もチフスに罹い、1946年3月8日37歳で死去。死の直前に看護師に「桜が見たい」と言い残し、後にウリーツェンに日本から桜の木が贈られました。
 誰かに似ていませんか?・・・そう、野口英世です!肥沼信次の時代にも野口がOBとの意識はまだ無かったはずですが、精神とはこの様に受け継がれるものなのですね。

 肥沼信次の伝記絵本
amazon「ドイツ人に敬愛された医師・肥沼信次」

 なんと、肥沼信次を題材にしたコミックもあるんですね!
amazon「リーツェンの桜/舘澤 貢次 (著),かどた ひろし (イラスト) 」



 そして、上の写真は殿崎先生の最新の野口研究から。
 野口の論文が世界でいかに多数の引用を受けているかを示すデータなのですが、この数字を超える者はなんとアインシュタイン博士しか居ないそうです!
 私たちの知らない専門分野での野口の注目度には驚かされます。日本はまだまだ胸を張って野口英世博士を顕彰すべきですね。


 唐沢先生は言われます。
 「開学の祖は学校の目標となる人物、長谷川泰を校史に置いて先生が変わり生徒が変わった。学校に勢いが生まれた。郷土史の中の長谷川泰も同じ役割を果たすのではないか。」と。
 大学を後にすると、峰村さんとブログ管理人は谷中霊園にある長谷川家の墓に御挨拶をいたしました。素晴らしい銅像が造り出されると思っています。
 日本医科大学の皆様、取材にお付き合い頂きまして有り難うございました。


【長谷川泰翁像建立計画のお報せ】

 星野伊佐夫新潟県議会議員を発起人代表とし、生地への銅像建立が進められています。
 ※関連記事「長谷川泰翁像の建立が発起」
 長谷川泰を語る会としても、地元新組地区の住人、長岡市民を始め、長谷川泰先生を慕う多くの皆さんから、建立資金の寄付のご協力をお願いしています。
 口数や額は定めておりません。どんなにささやかなものであっても、その温かいお気持ちをできるだけたくさん集めたいと願っています。

<主管>郷土の偉人長谷川泰を語る会
      新潟県長岡市新組町5331-1 電話0258-24-3123(愛輪商事内/事務局)

 【寄付金の振込口座】
 ゆうちょ銀行 00510-9-84951
 加入者名 長谷川泰を語る会
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