こんにちは。スタッフの阿部です。
7月22日(日)、たがさぽ開館10周年記念イベント
うれしい・たのしいから見つける
未来のカギ
を開催いたしました。
当日の最高気温は36度と、とても暑い日だったにも関わらず、多くの方にご協力・ご来館いただきました。本当にありがとうございました。
本日は、10周年記念イベントの中から、トークイベントの様子をご報告いたします。
はじめは、ゲストトーク【ゆるーくたのしく「あそび」と「つながり」を生み出す〜ヤキイモで出来た大人になってからの友達〜】です。
ゲストの西川正さん(コミュニティワーカー/認定特定非営利活動法人ハンズオン埼玉理事)から、人とゆるやかにつながるうれしさ、地域の人と一緒に取り組むたのしさを感じられるまちにしていくためのヒント・コツを学びました。
西川さんは「遊び」を通して、市民参加型のまちづくりを行っています。西川さんの行う様々な「人と人とが交わるしかけ」について伺いました。
代表的な取り組みである「おとうさんのヤキイモタイム」では、焼き芋を通して、地域の人とお父さんの接点が生まれました。公園で行う「路上あそび」では、小学生とおじいさんが将棋の対局をする姿も。中学生とママ(赤ちゃん)が出会う機会をつくると、生まれて初めて赤ちゃんに触れた中学生は貴重な経験をし、一緒の時間を過ごしたママも嬉しそうな表情になるそうです。
大切なことは、自分でやりすぎず、そこに集まった人にちょっと何かをお願いすること。支援するだけではなく、「ありがとう」と言える機会をつくることが、人とまちを元気にする秘訣のようです。
次はワークショップ【トークフォークダンス】です。まるでフォークダンスのように、二重の輪をつくってお題にそって話をしました。
「昨日何をしていましたか?」からはじまり、「あなたの尊敬する人は?」「あなたの宝物は?」などの様々な質問がありました。
西川さんからは「まちづくりは、そこにいる人たちと何かをつくっていくことです。答えは一つではありません。このワークで、ひとつの問いでいろんな答えが出るおもしろさを感じてもらえたら。」とのお話がありました。参加者のみなさんも、時に真剣に、時に笑い合いながらお話されていました。
最後はトークセッション【多賀城にひろげよう!「うれしい」「たのしい」人とのつながり】です。多賀城市内で活動する3名のゲストに活動について伺い、人とつながりを広げていくためのヒントを見出しました。
お一人目は、多賀城市国際交流協会ジュニア部部長の内浦恵美子さんです。
外国人の支援、小学生の国際感覚を養うための活動をしています。
プライバシーの都合上、外国人に直接活動の案内をすることができず、震災時は支援の必要な人のところに行くことが出来なかったそうです。そのような状況で、ネットワークを広げるポイントは、外国人にお手伝いをお願いして「ありがとう」を伝えること、「楽しい」「満足」してもらえる時間をつくること。母国の料理を教わる活動は、とても好評とのことです。
お二人目は、石井小児科企画室室長/高崎こども食堂らっこ広場副代表の大友みどりさんです。
一軒家を使って開催している「らっこ広場」。毎回40名以上の参加があります。大切にしていることは、こどもがそれぞれに喜びを感じた時に、そばにいる人と一緒に喜べる場をつくること、そして「体験」です。活動を通して、こどもも保護者も自分を大切にする心を育むことができたらと考えているとのことです。
3人目は、高橋東一区町内会会長の金子昭夫さんです。
高橋4区が合同で行っている朝食会「サンデーモーニングカフェ」をご紹介いただきました。町内会の役員だけでなく、住民さんがボランティアで準備をしてくれています。お子さん連れの人から高齢の人まで幅広い年齢の方が参加されます。新しい人が来た時には、世代の近い人のいるテーブルに案内することで、自然と会話が生まれるとのことです。
西川さんからは「どの活動でも食べていますね!」とのコメント。みんなで食事をすることは、「一緒にいて楽しい」につながる、大事な要素のひとつであることお話しいただきました。
最後は、「うれしい」「たのしい」人とのつながりをつくるカギだと感じたことを紙に書き、2人一組になって意見交換をしました。「一人ではできないことを参加者と協力することで、少しずつできることにする」「共感のきっかけをつくる」など、様々な意見がありました。
参加者の方からは、
「西川さんのお話の中で、役割を見つけられずに力を持て余している人を巻き込んでいくのがすごいと思った」
「人の話は聞く、否定をしないことの極意、コミュニケーションの取り方を学べた」
「人とのつながりをつくるきっかけは色々あることが分かった」
といった感想が寄せられました。
今回のイベントが「うれしい・たのしい」人とのつながりが多賀城に広がっていくきっかけとなれば幸いです。ご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました。
今後もたがさぽは、まちをもっとよくしたい!という想いを持つ人や活動を応援していきます。これからも、よろしくお願いいたします。