こんにちは。スタッフの浅野です。毎週木曜日は市内外の取り組みを掲載しています。 本日は田代島で猫のボランティア診療をしている獣医師クレス聖美さんの活動をご紹介します。 日本有数の猫島・田代島は牡鹿半島の西側に位置し、石巻発着所から日帰りフェリーで行ける自然豊かな離島です。島民は50人ほどですが、島にはその3倍の猫がいると言われています。 ![]() クレスさんは東日本大震災で田代島も被害を受けたことを知り 「獣医師として何か手助けできないか」と島の猫たちのボランティア診療を始めました。それ以来、2カ月に1度のペースで島を訪れ、猫たちに医療を施しています。 日本最北の猫島である田代島の気候は、猫にとっては過酷な環境です。 「たとえ短い寿命でも病気やケガで苦しまずに生きてほしい」とワクチンを打ったり、ダニの駆除をしたり、時には外科的処置をしたり懸命に猫の治療をするクレスさんの姿を見て、サポートをしてくれる島民も徐々に増えていったそうです。 クレスさんは自身の小動物総合病院があるドイツと日本を往復する生活を送りながら、田代島でボランティアをしています。 「猫が好きだから元気でいる限りはこの活動を続けたい」と思っているそうです。 田代島は2006年に島民がブログで島の猫を紹介したことをきっかけに、たくさんの観光客が訪れる人気の猫島となりました。人懐っこい猫が寄ってくるとつい何かあげたくなってしまいますが、観光客が持ってきたエサは決められたボックスに入れ、エサやりは島民がするルールになっています。そして事故を防ぐために道路は徐行運転、犬の上陸は禁止など猫の病気やケガを防ぐためにさまざまな配慮がなされています。 田代島限定の猫グッズを扱っているお店もあり、その売り上げは猫たちのエサ代やワクチン代になるそうで「みんなで猫を見守り、島猫として幸せな一生を送ってほしい」という島民の思いを感じ取ることができます。 島民と猫が互いに助け合いながら暮らす島に、人と動物が共存するヒントがあるのかもしれません。猫島の世界をかいまみたい方はぜひ田代島を訪れていてはいかがでしょうか。 田代島へのアクセスや散策マップなど詳しくはこちら(石巻市ホームページ)をご覧ください。 |