10/5(日)実施「きっずボランティア講座B」レポート [2025年10月09日(Thu)]
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本日は10月5日(日)に実施した「きっずボランティア講座 第3回」の様子をご紹介します。 きっずボランティア講座は、小学生を対象に、ゲストのお話や活動体験を通して、ボランティアや地域・社会の課題を学び「自分にもできることは何か」を考え、行動するきっかけをつくることを目的にしています。今年で4年目となりました。 第3回は「アートでひろがるみんなのチカラ だれもがフラットにつながるために」をテーマにNPO法人ワンダーアートの高橋雅子さんをゲストに迎え実施しました。 NPO法人ワンダーアートは「誰もが活かされる社会をアートの力でつくる」ことを目指して活動している団体です。高橋さんは、病院や地域を舞台に「ホスピタルアート」を展開し、アートを通してどんな人ともフラットにつながるきっかけを届けています。 講座が始まる前、高橋さんは子どもたちにフェイスペイントをしながら、楽しそうにおしゃべりをしていました。絵の具を頬にのせながら「どんな形にしようか?」とやり取りするうちに、子どもたちの表情もどんどんやわらかくなり、会場全体があたたかな雰囲気に包まれました。 ▲フェイスペイントを描かれているときは ちょっぴりドキドキした様子。 講座の前半では、高橋さんから、これまでワンダーアートで取り組んできた活動や「Happy Doll Project(ハッピードールプロジェクト)」について、スライドを使ってお話しいただきました。 お話の中で、古い建物や公園の遊具が色あせてしまっていた場所、そして東日本大震災で被害を受けた岩手県大船渡市の仮設住宅などで、みんなで力を合わせてペンキを塗り直し、明るく生まれ変わらせたことを紹介してくれました。 「みんなで塗れば、すぐきれいになるんですよ。明るく生まれ変わると、自然と心も元気になるんです」と語る高橋さんの言葉に、子どもたちはアートが“誰かを喜ばせるための力”になることを感じ取っているようでした。 また、「手術を控えて不安な気持ちの人が、少しでも明るい気持ちになってほしい」という想いから、手術室前の廊下や病院の壁に絵を描いている活動も紹介。ビフォーアフターの写真を見た子どもたちは、殺風景だった院内がアートの力で温かく明るい空間に変わったことに驚きの表情を浮かべていました。 「Happy Doll Project」は、作った人の願いを込めて世界にひとつの人形をつくるプロジェクトです。高橋さんは「アートには、人と人とをつなぐ力があるんですよ」と語りかけ、子どもたちは真剣なまなざしで聞き入っていました。 ▲「障がいのある人も、色が大好き。 色を塗ったり、触ったりすると、 自然とみんなから笑顔がこぼれるんですよ」 と話す高橋さん。 後半は、ワークショップの時間です。テーブルには、色とりどりの布やボタン、ビーズ、糸などの素材がずらり。子どもたちは布やボタンを手に取り「どんな人形にしようかな?」と考えたり、大胆に布に下絵を描いたり切ったりして、ホチキスやボンドなどで貼り付けながら、思い思いの作品づくりを楽しんでいました。保護者の方も一緒に参加し、親子でアイデアを出し合ったり、縫い方を教えたりと、にぎやかで温かい時間が流れていました。 「何を作ったらいいか分からない」と迷う子もいましたが、高橋さんや周りの子どもたちが声をかけ合いながら進めていくうちに、少しずつ形になっていきました。 ▲カラフルな素材がたくさん! 見ているだけで楽しくて元気な気持ちになりますね。 出来上がった作品は、一つひとつに願いごとを込めます。 たがさぽからの「どんな願いがあったら、“みんな”といっしょにたのしめるかな」という問いかけをテーマに、子どもたちは「“みんな”の中にはどんな人がいるんだろう」とじっくりと考えながら言葉を選んでいました。願いごとを考えるのは少し難しかったようですが、それぞれの胸の中に“誰かのことを想う時間”が生まれたようでした。 完成したハッピードールを手にした子どもたちは、満足そうな笑顔を見せていました。 保護者からは「作るのは楽しいけれど、家ではなかなかやらない。こうして作ったものが誰かのもとに届くならうれしい」という声もありました。自分のためではなく“誰かのために”作品をつくる体験は、子どもにも大人にも、あたたかい気づきをもたらしてくれたようです。 次回は、11/29(土)に開催予定です。 「みんなでつくるクリスマス雑貨市」でボランティアをする団体との顔合わせやTYC部に参加している少し年上のお兄さん、お姉さんたちによるワクワク体験を予定しています。 次回のレポートもどうぞお楽しみに! |




