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アイリンブループロジェクト・佐藤美香さんの講話を聴いて [2024年10月04日(Fri)]

スタッフのあべです。

9月19日、多賀城市教育・保育施設長会で行われたアイリンブループロジェクト副代表・佐藤美香さんの講話を聴いてきました。


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アイリンブループロジェクトは、東日本大震災による津波による火災で亡くなった佐藤愛梨ちゃんの最期の場所に咲いた白い花(フランスギク)をとおして、命の大切さを未来につなげる活動をしています。



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はじめに、多賀城市危機管理課から保育の中で防災の不安を解消するために「災害から子どもたちの未来を守るために〜 地域と幼保施設が連携した避難訓練」の話がありました。

多賀城市内の幼稚園・保育所では大規模災害を想定し、地域の皆さんと一緒に行う避難訓練を目指しています。これまで実施した避難訓練を例にあげて、日頃から「顔の見える、いざという時に助け合える関係性づくり」の重要性を話しました。

たがさぽブログで、今年行われた防災訓練を紹介しています。





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次に、佐藤愛梨ちゃんの母親・佐藤美香さんによる講話「命の犠牲の上に成り立つ教訓はあってはならない」に耳を傾けました。震災発生時、石巻市内の幼稚園に通っていた愛梨ちゃんは、本来乗るはずのなかった幼稚園バスに乗せられ津波被害の犠牲になりました。


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「いってきます」「いってらっしゃい」と送り出し、「ただいま」「おかえり」と家族が帰ってくる喜び。震災前に当たり前だったこと、何気ない日常がこんなにも幸せなことだったんだと話す美香さん。「命の犠牲の上に成り立つ教訓はあってはならない。娘は教訓のために生まれてきたのではありません。このような形になってしまいましたが、せめてもの教訓として活かしてほしいです」


アイリンブループロジェクトは、避難訓練において「保育所と幼稚園の格差をなくしたい」と活動しています。保育園(厚生労働省管轄)は、毎月1回以上の避難訓練が義務づけられていますが、幼稚園(文部科学省管轄)は、年2回以上の実施で良いことになっています。

震災時に毎月の避難訓練の積み重ねが活かされた門脇保育所の例をあげました。この保育所は、高台にある石巻保育所へ避難。1.8キロメートルの道のりを歩ける子は歩いて、小さい子は避難車に乗せるなどして子どもたち全員の命を守りました。何かあったときのためにと、日頃から積極的に訓練を兼ねたお散歩を取り入れていたそうです。

「一日一日を大切に、自分の家族や大切な人の命を守るために、防災についていま一度考えていただきたいです」と美香さんは力強く話しました。


講演終了後、参加した先生方からは、「園の防災について参考になった」「防災意識が高まった」という感想が多く寄せられました。

多賀城市内で行われた美香さんの講演は今回で2回目。この会議の様子は動画撮影され、市内の幼稚園・保育所を対象に観てもらうことになっています。


一番の防災。それは震災を忘れないこと」。美香さんの思いが広く伝わり、愛梨ちゃんの花と一緒に次々と花開いていきますように。


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