こんにちは。
スタッフの川口です。
今日は2022年11月21日(月)に雨の中行われた多賀城市の八幡保育所の避難訓練をレポートします。多賀城市は昨年宮城県が出した新しい推進想定で、土地の半分が浸水すると発表されています。
八幡地区の保育所周辺も2m以上の津波が来る想定となっています。
当日は雨が降ってしまいましたが、防災士の資格をもつ郵便局長さんや近くの町内会の方々や行政、社会福祉協議会や中央包括センターの方も参加しました。
そして東日本大震災で石巻の幼稚園でお子さんを亡くされた遺族の佐藤美香さんも訓練に参加し、雨の中一緒に歩きました。

まずは集まって訓練の確認です。災害はいつ起こるのかわからないので、雨でも実施します。

年長さんのみの参加になりました。しっかり先生の後をついていきます。

八幡保育所は砂押川のすぐ側にあります。いつもはとてものどかな風景ですが、災害時は堤防の決壊の恐れもあるのでルートです。
いつもは末の松山への避難の訓練をしていますが、状況によっては取り残されてしまう可能性もあります。安全な場所へ避難するにはどうしたらよいかを考える訓練です。今回は砂押川にかかる舟橋を渡り、対岸でのマンションでの垂直避難を体験しました。
対岸の東田中南自治会の会長さんと管理棟の方が事前にマンションを案内してくれており、災害時にどこの棟に避難するのかは状況に応じて自分たちで決めて避難するようにアドバイスしてくれました。

今回は年長さんの避難だったこともあり、近くの棟に避難しました。


マンションへの垂直避難後に水の来ない公園まで2次避難。町内会の人の誘導で安全に避難しました。

訓練を周囲の人に知ってもらうことも理解を深めるきっかけになります。

みんなで安全なルートを確認。無事に市役所前の公園まで避難することができました。公園へ到着。点呼を取ります。保育所の先生たちも真剣に取り組んでいます。

保育所に戻ってきてから「あいりちゃん」のお花を植えました。花を植えながらあいりちゃんの話を聞いた子どもたちは「痛かったかな」など話していました。
■参加した方の感想
「下見や事前の意見交換会でも、保育園のある町内会や住民さんの参加も増えるといいと
思う。その地域に多い災害や、地形の特性など住民さんの経験を活かせることも多いと思う」
「地図で確認するだけでなく、実際に歩くことで距離、時間、避難路の状況などが確認できて良かったです」
「保育所の散歩コースの町内会に訓練についてお知らせする、参加をお願いするなど、災害時に備えて関係を築いておくことも良いのではと思います」
2022年に多賀城市内の保育所3カ所で行われた地域の人を巻き込んでの避難訓練は、保育所の関係者だけでなく、関わった人たちにもいろいろな気づきを生みました。
2023年1月24日に3カ所で行われた地域と保育所の訓練を振り返る会が行われます。今後も子どもたちの安全を守るため、地域のネットワークを活かしつつ気の掛け合う関係性が継続していくよう話あいが行われます。