こんにちは。スタッフの川口です。 前回は「Tagajo Sustainable Relationship2021〜防災とインクルーシブなまちを考える〜」の基調講演をレポートしました。 詳しくはこちら→https://blog.canpan.info/tagasapo/archive/3139 当日は基調講演の他に多賀城で活動する5組の多様なゲストのみなさんと共に、「防災とインクルーシブなまち」について多賀城を一つのまちに見立ててテーブルトークを行いました。 TSR2021の全体の流れはこちら→https://blog.canpan.info/tagasapo/archive/3055 ゲストのみなさんのテーブルトークを3回に分けてレポートします。 今日は、NPO法人筋強直性ジストロフィー患者会の副理事長の佐藤美奈子さんとてんでん宮城代表の佐藤夏色さんのトークをリポートします。 NPO法人筋強直性ジストロフィー患者会 副理事長の佐藤美奈子さん 佐藤さんは多賀城市在住で車イス生活。浸水域に家族と住んでいる。 病気を発症したのは20年前。疲れるなと思いながら仕事をしていた。10年前の震災から症状が進んでいってまっすぐ歩けなくなってきて、その年に仕事を辞めた。 それまでは仕事をして子育てをして健常者として生活してきたが、10年前から障害者としての生活が始まった。 ○団体について 筋強直性ジストロフィーの患者は、10万人中7〜10人の患者がいて、日本の患者数は1万人〜12000人くらい。筋ジストロフィーという病気は8〜13種類ある。1割の人が先天性で発症している。 患者団体がなかったので、ないならつくろうと活動を始めた。 活動内容は、社会的認知度の低い病気を広めていくこと。この病気は治療薬も治療法もない。開発もない。しかし困っている人が一定数いる。世界の患者会も活動している。治療方法がないなら仕方がないとはいかないことである。なにかできることがあるか、先生方の役に立つように、泣いて暮らす人も多いので、生活の質を向上するための情報提供などの活動を行っている。 ○災害時大切キーワード: 「備える」「話し合う」「考える」「動く」 その命をつなぐために、その人に必要な備えは何か。 35年前に8.5水害があった。その当時、妊娠していたが、床上90pの被害を受けた。その3〜4年後にまた水害にあった。その時は子どもも大きくなってきていたので、家族の中で水が来そうだったらどうするかを決めていた。畳をあげて、その上に大切なものをあげようということを役割分担をしながら夕食を食べていたら、また浸水するという経験をした。気持ちを備えるということが大切だと感じた。 高校生「その人の命をつなぐためなにができるのか その人のためになにができるのかが本当に大切なこと。防災の勉強をしているが、その大切な所が抜けてしまっていたりする。あらためて大切だと実感した」 佐藤「以前は階段を上り下りできたが、今はできない。新たな備えが必要と感じている」 高校生「手助けはどういう時に必要になるのかを周囲に知らせることもすごく大切なことと思う」 てんでん宮城代表の佐藤夏色さん おもに性的マイノリティのLGBTの活動をしている。LGBTは性的マイノリティのこと。活動をしている中で、聴覚障害者の方と活動したりもしている。 災害時の大切キーワード:「想像力」 災害時、多賀城市にいた。学校に迎えに来るまで家に帰れない子どもにも出会ったし、赤ちゃんを連れて給水所を探す人にも出会った。自分は3〜4日目にイライラしてものに八つ当たりをはじめた自分に驚いた。それまで想像したこともなかった。 常日頃から防災のことなど話していたら、こんなことはなかったのかなと思った。 高校生「LGBTで世間で一番知って欲しいことって何ですか。」 知ってもらうために活動しているが、知られると困る人も多い。自分も知られたくないから顔出さずに活動している。知って欲しいと知ってほしくないの間で活動している。 いかがでしたか? 次は、全員登場するまちのテーブルトークの模様をレポートします! お楽しみに! ○以前のブログはこちらから ・Tagajo Sustainable Relationship2021シンポジウム https://blog.canpan.info/tagasapo/archive/3055 ・水辺の防災SUP体験&ミニ防災まちあるき https://blog.canpan.info/tagasapo/archive/3084 ・多賀城みんなの防災ワークショップ https://blog.canpan.info/tagasapo/archive/3100 ・モリス氏の基調講演のレポート https://blog.canpan.info/tagasapo/archive/3139 ・Tagajo Sustainable Relationship2021〜防災とインクルーシブなまちを考える〜 ゲストトーク@をレポートします! |