TA-net舞台手話通訳チームの集合研修を開催しました(2) 発表会へ
[2024年11月19日(Tue)]
☆1日目のBlog→ https://blog.canpan.info/ta-net/archive/835
研修2日目/6日(日)10時
発表会の会場で照明の範囲や操作卓の説明を聞いてから、各チームの稽古が始まりました。
3つの部屋を時間ごとに交代で利用し、それぞれが集中した時間を過ごします。
本番会場が使用できる時には、広さや照明を確認。
通しを撮影して確認し、また稽古を重ねるなど、発表会ギリギリまで今回の挑戦は続きました。
そして、いよいよ発表会へ。
途中で椅子を増やすほどの大盛況!
44名もの方にお越しいただきました。
・「公演」ではなく「発表会」である
・今回の研修の目的や意図
等の説明があり、上演が始まりました。
Aチーム/キンダイゲキセン「コンプレックス」
Bチーム/彗星マジック「深夜バス」
Cチーム/劇団ヘラヘラ企画「イス」
参加者も一緒に客席でそれぞれの作品をお客様と一緒に観劇しました。
これも発表会ならではの時間ではないでしょうか。
3チームの上演後は、「感想シェア会」へ。
観劇して終わるのではなく、観客と参加者が感想や意見を交換し、今後の「舞台手話通訳つき演劇」の在り方について一緒に考えていく大切な時間として実施しました。
チーム毎に観客から質問や感想、意見をもらい、演出家や手話監修者が応えていきます。
主な意見をご紹介
A
観客)舞台手話通訳者が複数人同時に通訳すると、一度に目に入らず見にくかった
監修)後方の席では一度に見えて良かった。色々な場所での見え方がある
研修なので、俳優1名に対し、1名の舞台手話通訳者が担当する形を取り入れてみた
B
観客)面白かったが、俳優のどちらが話しているのか分からなかった
演出)ただ通訳するのではなく、舞台手話通訳者も演者として作り上げたかった
観客)ピアノのシーン…何の意味があるのか分からなかった
監修)
・音楽…ピアノ(その場にはなく、音だけ聞こえる)の表現は課題である
・ろう者にとっての音楽とは何かと、様々な工夫をした
C
観客)通訳者なのか演者なのか、入れ替わったところが分からなかった
演出)分からなかったと、ろう者の方から意見をもらったが、きっと聴者も分からない人が多かったと思う。分かりやすくも作れたが、もっと複雑にした方が脚本の世界が伝わると思ってチャレンジした。
監修)固定型で作り最後に壊す挑戦をした。分からないのも正解だと思う。
他には、全体に関してこんな感想も
・3つの話を一度に観ることができる大切な機会だった
・情報保障として端についているのではなく、舞台手話通訳者も含めた演出プランを作る形は、近年広がってきていると思う
・観客にあらゆるパターン、ジャンル、種類、数を観せられると観客の想像力が広がる
・慣れていないと理解するのに時間がかかるが、このような機会が増えると良いと思う
ののさんの総評では
・舞台手話通訳つき公演に出演したことはあるが、観劇は初体験
・ジャンルの異なる作品に、それぞれのチームが「この方法が良い」と考えていた
・舞台手話通訳の種類が増え、表現の中により深く入り込むことになったと思う
・舞台手話通訳には多くの人が関わっていると改めて感じた
・課題も見つかった
観客の「分からない」にも色々な理由がある
・観劇の経験値がまだ浅い人が多いため、今回のような機会が増えると、新しい可能性が広がると思う
とのコメントをいただきました。(一部抜粋)
お客様をお見送りしたあとは、
A、B、Cチームに再び分かれて、この2日間を振り返ります。
手話チームは、「自分の役割を遂行できたのか」
劇団の方は「初めて舞台手話通訳つき演劇に挑戦しどう感じたのか」
もっと話したい!と各チームから声が上がるほど、熱い振り返りになりました。
それぞれが今後につながる何かを持ち帰る時間になったのではないでしょうか。
Aチーム
・チームの大切さを実感した
・会話が重なる部分をどう伝えていくのか考えたい
Bチーム
・一緒に作れて良かった
・見せ物として作るには、もっとやってみたい
C
・アシスタントの意見をもらいながら、みんなの意見をもらって監修できた
・初めて、舞台上に俳優以外が立っている経験をし、色々なことをしてもらった
・それぞれが、自分の役割を自分で考えて動けた
この発表を受け、ののさんから総評をいただきました。
・チーム毎に、さまざまなコミュニケーションがあり、それぞれのチャレンジやアプローチがあった
・舞台手話通訳の世界を経験すると、俳優以外の誰かがいる心強さを実感でき表現が深まる
・今日はこれがベスト。稽古を重ねたら違うものになると思うため、続けて欲しい
・色んな作品について、観劇できる機会が増えると良いなと思う
廣川理事長からは
・合同の稽古は計8時間と短い中で、一つの作品を創り上げられた
・これからまた繋がり、広げていって欲しい
・大きな一歩になったと思う
と参加者に対するコメントがありました。
本当にあっという間だった2日間。
なかなか顔を合わせることのない全国のTA-netメンバーが顔を揃えたこと。
参加してくださった三団体の皆様とご一緒でき、とても濃い時間が過ごせたこと。
そして、大阪市立芸術創造館の館長ののあざみさんのご協力があってこそ。
舞台手話通訳つき演劇の可能性が広がる大切な時間になりました。
次回はまた別の地で。
研修を開催したいと思います!
そして今回の繋がりが続いていくことも期待しています。
研修2日目/6日(日)10時
発表会の会場で照明の範囲や操作卓の説明を聞いてから、各チームの稽古が始まりました。
3つの部屋を時間ごとに交代で利用し、それぞれが集中した時間を過ごします。
本番会場が使用できる時には、広さや照明を確認。
通しを撮影して確認し、また稽古を重ねるなど、発表会ギリギリまで今回の挑戦は続きました。
そして、いよいよ発表会へ。
途中で椅子を増やすほどの大盛況!
44名もの方にお越しいただきました。
・「公演」ではなく「発表会」である
・今回の研修の目的や意図
等の説明があり、上演が始まりました。
Aチーム/キンダイゲキセン「コンプレックス」
Bチーム/彗星マジック「深夜バス」
Cチーム/劇団ヘラヘラ企画「イス」
参加者も一緒に客席でそれぞれの作品をお客様と一緒に観劇しました。
これも発表会ならではの時間ではないでしょうか。
3チームの上演後は、「感想シェア会」へ。
観劇して終わるのではなく、観客と参加者が感想や意見を交換し、今後の「舞台手話通訳つき演劇」の在り方について一緒に考えていく大切な時間として実施しました。
チーム毎に観客から質問や感想、意見をもらい、演出家や手話監修者が応えていきます。
主な意見をご紹介
A
観客)舞台手話通訳者が複数人同時に通訳すると、一度に目に入らず見にくかった
監修)後方の席では一度に見えて良かった。色々な場所での見え方がある
研修なので、俳優1名に対し、1名の舞台手話通訳者が担当する形を取り入れてみた
B
観客)面白かったが、俳優のどちらが話しているのか分からなかった
演出)ただ通訳するのではなく、舞台手話通訳者も演者として作り上げたかった
観客)ピアノのシーン…何の意味があるのか分からなかった
監修)
・音楽…ピアノ(その場にはなく、音だけ聞こえる)の表現は課題である
・ろう者にとっての音楽とは何かと、様々な工夫をした
C
観客)通訳者なのか演者なのか、入れ替わったところが分からなかった
演出)分からなかったと、ろう者の方から意見をもらったが、きっと聴者も分からない人が多かったと思う。分かりやすくも作れたが、もっと複雑にした方が脚本の世界が伝わると思ってチャレンジした。
監修)固定型で作り最後に壊す挑戦をした。分からないのも正解だと思う。
他には、全体に関してこんな感想も
・3つの話を一度に観ることができる大切な機会だった
・情報保障として端についているのではなく、舞台手話通訳者も含めた演出プランを作る形は、近年広がってきていると思う
・観客にあらゆるパターン、ジャンル、種類、数を観せられると観客の想像力が広がる
・慣れていないと理解するのに時間がかかるが、このような機会が増えると良いと思う
ののさんの総評では
・舞台手話通訳つき公演に出演したことはあるが、観劇は初体験
・ジャンルの異なる作品に、それぞれのチームが「この方法が良い」と考えていた
・舞台手話通訳の種類が増え、表現の中により深く入り込むことになったと思う
・舞台手話通訳には多くの人が関わっていると改めて感じた
・課題も見つかった
観客の「分からない」にも色々な理由がある
・観劇の経験値がまだ浅い人が多いため、今回のような機会が増えると、新しい可能性が広がると思う
とのコメントをいただきました。(一部抜粋)
お客様をお見送りしたあとは、
A、B、Cチームに再び分かれて、この2日間を振り返ります。
手話チームは、「自分の役割を遂行できたのか」
劇団の方は「初めて舞台手話通訳つき演劇に挑戦しどう感じたのか」
もっと話したい!と各チームから声が上がるほど、熱い振り返りになりました。
それぞれが今後につながる何かを持ち帰る時間になったのではないでしょうか。
Aチーム
・チームの大切さを実感した
・会話が重なる部分をどう伝えていくのか考えたい
Bチーム
・一緒に作れて良かった
・見せ物として作るには、もっとやってみたい
C
・アシスタントの意見をもらいながら、みんなの意見をもらって監修できた
・初めて、舞台上に俳優以外が立っている経験をし、色々なことをしてもらった
・それぞれが、自分の役割を自分で考えて動けた
この発表を受け、ののさんから総評をいただきました。
・チーム毎に、さまざまなコミュニケーションがあり、それぞれのチャレンジやアプローチがあった
・舞台手話通訳の世界を経験すると、俳優以外の誰かがいる心強さを実感でき表現が深まる
・今日はこれがベスト。稽古を重ねたら違うものになると思うため、続けて欲しい
・色んな作品について、観劇できる機会が増えると良いなと思う
廣川理事長からは
・合同の稽古は計8時間と短い中で、一つの作品を創り上げられた
・これからまた繋がり、広げていって欲しい
・大きな一歩になったと思う
と参加者に対するコメントがありました。
本当にあっという間だった2日間。
なかなか顔を合わせることのない全国のTA-netメンバーが顔を揃えたこと。
参加してくださった三団体の皆様とご一緒でき、とても濃い時間が過ごせたこと。
そして、大阪市立芸術創造館の館長ののあざみさんのご協力があってこそ。
舞台手話通訳つき演劇の可能性が広がる大切な時間になりました。
次回はまた別の地で。
研修を開催したいと思います!
そして今回の繋がりが続いていくことも期待しています。