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舞台手話通訳、字幕、音声ガイドつき「メゾン」公演 2023バージョンで上演!(1月28日) [2023年01月30日(Mon)]
■舞台手話通訳、字幕、音声ガイドつき演劇「メゾン」(1/28)


「メゾン」は、TA-net舞台手話通訳養成講座(2018-2019年度・日本財団助成)の教材として書き下ろしていただいた30分のお芝居です。3人の俳優が両親と息子の家族の30年間を演じるという心あたたまるストーリーで、どなたでも楽しめる内容です。今回は舞台手話通訳・字幕・音声ガイドにより、視覚障害、聴覚障害のある方でも舞台作品を体感いただけるように上演しました。
画像1.png

(上演時間30分 アフタートーク60分)
作・演出 米内山陽子
出演:冨沢竜也、平塚正信、矢島理佐
音声ガイド:檀鼓太郎
舞台手話通訳:田中結夏
字幕:TA-net


最初に音声ガイドの檀鼓太郎さんと、舞台手話通訳の田中結夏さんとが最初に舞台説明を行い、会場の広さやセットの様子を伝えて舞台が始まります。

画像2.png

目が見えない方に、俳優の様子が伝わるよう音声ガイドが情景も含めて言葉で伝え、また3人の俳優のセリフは舞台手話通訳1人が手話で表出します。
お話の舞台はとあるマンションのダイニング。お父さんお母さんと、ひとり息子が、時には互いを励まし、時には気持ちがすれ違い、30年の日々が過ぎていく物語。その瞬間瞬間に精一杯の愛情が溢れている様子に、涙を流すお客さんもいらっしゃいました。


終了後は、意見交換会。

画像3.png

演出家や舞台手話通訳者、音声ガイド以外に、地元にお住いの全盲・平瀬徹さん、ろう者・平井知加子さんも交えて公演を振り返りました。感想から思いがけない演出のヒントが飛び出すなど、新しい発見もあり、有意義な時間となりました。

今後も「メゾン」公演は続けていきたいと考えております。再演をお楽しみに。

1月27日の「観劇サポートワークショップ」の模様はこちらからどうぞ。
TA-netによる、観劇サポートワークショップを刈谷市で開催しました!(1月27日) [2023年01月28日(Sat)]

近年「障害者による⽂化芸術活動の推進に関する法律」が成⽴・施⾏されるなど、障害者への観劇サポートへの関⼼が⾼まりつつある中、刈谷市総合文化センターアイリス主催によって「観劇サポートについて学ぶワークショップ」実施、字幕・舞台⼿話通訳・⾳声ガイドつきの短編演劇「メゾン」が上演されました。

素敵な企画案内サイトはこちら!

アイリスホールではこんな画像を流していました!
20230217032515.JPEG


■観劇サポート体験(1/27)

支援の必要性および具体的なサポートの知識、接遇を学ぶワークショップ。今回は視覚障害・聴覚障害を持った方を想定し、座学、ロールプレイング、ディスカッションが行われました。

最初に視覚障害の当事者である美月めぐみさんと、介助者である鈴木橙輔さん、そして廣川よりそれぞれの障害特性についてのお話。「バリアフリー演劇結社ばっかりばっかり」で点字朗読者として活躍される美月さんの声は、とっても素敵です。

画像4.png

目の見えない方にとってはセリフの「あれ」「これ」「それ」が何を指しているかが分からないというお話や、単独で劇場まで行く場合にガイドヘルパーが必要であり、その介助者分のチケット代まで負担することは大変であることなど語られました。劇場や劇団に理解が広がることで、こうした悩みが解決できればと思います。

その後、いよいよ鑑賞サポート体験。9名と10名の2グループに分かれて、ロビーで実践的に学びました。駅からの介助に始まり、トイレの案内や客席の誘導まで。お客さんへの声の掛け方や歩くスピード、階段を上がり降りする際の注意点なども伺いました。

画像5.png

<案内時のポイント>

・お客さまが白杖を持っていない側の半歩前に立つ
・介助者の背が低い場合は、お客さまに肩を軽く掴んでもらう
・お客さまの背が低い場合は、介助者の手首を掴んでもらう
・歩く早さは、からだを押したり引っ張ったりしていないか意識して調整する
・トイレの中については中の位置関係、便器の種類、トイレットペーパーや水栓レバーの位 置、鍵のかけ方を伝える
・盲導犬にさわったり、声をかけたり、餌をやってはいけない
 などなど

実際に目をつむって階段を歩いたり、客席誘導をすることで、ちょっとだけ慣れることができました。

1月28日の様子はこちらからどうぞ!
【文化庁受託事業】舞台手話通訳・字幕付公演「注文の多い料理店」終演しました! (2023年1月14日)@福岡県福岡市博多区 [2023年01月27日(Fri)]

令和4年度障害者等による文化芸術活動推進事業で実施した「全国への舞台手話通訳派遣」第5弾

舞台手話通訳・字幕付公演「注文の多い料理店」(主催:注文の多い舞台公演実行委員会)が、2023年1月14日(土)に2回公演で行われました。


今回は、実行委員のメンバーでもある中嶋さとさん(演出・出演)が主催されるFOURTEEN PLUS 14+の「注文の多い料理店」を舞台手話通訳・字幕付公演として再構築!

舞台手話通訳は、実行委員長でもある野上まり(舞台手話通訳養成講座受講生 @福岡)が担当しました。

初めての九州公演。また、今回の委託事業最終団体のこともあり、TA-netから全国各地のスタッフが駆けつけ、そして地元の福岡ろう劇団博多の方々も一緒に公演を支えました。


昼の回では、はじめに廣川理事長が「舞台手話通訳って?」というミニ講演を担当。

TA-netの事例や廣川の経験などを話し、「同じ作品を、同じ時間同じ空間で一緒に楽しみましょう!」と締めくくり、多くの方から勉強になった」、「目標が見つかった」などとの声をいただきました。


夜の回では、上演後にアフタートークを実施。

ろう者のお客様から「音が見えた」との感想をいただくことができました。

『音を知る』ではなく、『音が見える』。

このブログを読んでくださっている方は、ぜひ意味の違いを考えてみてください。

会場スタッフとして、この言葉を聞けてとても嬉しくなりました。

今回の字幕は、九州大学サポーター有志の方々が担当。

台詞のみではなく、『オノマトペ』を意識した、とても臨場感のある字幕でした。

また今回の公演は、舞台手話通訳・字幕付であること以外に、俳優の皆さまの動きにも様々な工夫が。一緒に手話を表現するほか、『見てわかる』ように様々な演出のある作品でした。

関係者が一丸となって取り組み、【みんなで一緒に楽しむ】を実現できた、新しいスタートの日になったと思います。


この新しい取り組みが今回で終わることなく

今後も九州の地でこのような取組みが発展していくことを期待しています!

Posted by 加藤 at 20:01 | 文化庁事業 | この記事のURL | コメント(0)