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NPO法人シアター・アクセシビリティ・ネットワークからみなさまへ

「みんなで一緒に舞台を楽しもう!」を合言葉に活動中。
演劇・舞台を一緒に楽しむため、さまざまな観劇サポートを展開!
 
お問い合わせは「TA-netお問い合わせフォーム」よりお願いいたします。


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【アーツカウンシル東京長期助成事業】「盲ろう者観劇支援チーム活動報告」刊行 [2022年04月01日(Fri)]
平成30年度 東京芸術文化創造発信助成 [長期助成プログラム]
盲ろう者(視聴覚二重障害者)への観劇サポート支援
https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/what-we-do/support/program/30759/
 
長期3年目(2020年)事業を始めようとした矢先に全世界でCOVID-19が猛威を振るいはじめました。
ロックダウンや緊急事態宣言・まん延防止等重点措置が適用される中で事業継続の途を模索しましたが、招聘事業は断念し盲ろう者観劇支援チームのこれまでの活動をまとめたものを制作しました。
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中身をチラ見せ。
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ご希望の方は下記フォームよりお申し込みください。
https://mailform.mface.jp/frms/tanet/fn92veop697s
 
TA-netは今後も盲ろう者も観劇を楽しむ環境を整えるべく活動してまいります。
True Colors Festival- 超ダイバーシティ芸術祭-「ホンク!」公演にて盲ろう支援ワークショップしました(2月14日) [2020年02月17日(Mon)]
日本財団が主催する
True Colors Festival- 超ダイバーシティ芸術祭-
では、7月までさまざまな公演が行われていますが
2月は、アメリカからやってきたファマシー劇団による「ホンク!」。
みにくいあひるの子をテーマにしていますが、
車椅子などの障害を持つ俳優が演じると・・・というところが
見どころである公演。

さまざまなアクセシビリティを実施していますが
盲ろう者に対しては研究中、ということで、
この度、盲ろう支援チームがゲネプロにおいてワークショップを行いました。

ゲネプロは本番とまったく同じ状況で行うので、さまざまな通訳方法を試すことができます。
実際に行なってみることで見えてきた課題を主催者に伝え、さらによい環境を作ることを目的としました。

1)タッチツアー
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舞台の上に上がり、大道具や小道具、衣装をキャストから説明を受け、実際に触ってみることで
イメージを膨らませることができます。

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おもに視覚障害のあるお客様を対象としていますが、盲ろう者は実物を触ることが重要ですので、とても大切な時間となります。

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2)事前説明会
あらすじを写真パネルを使って説明するもの。事前に把握しておくことで、理解を助けます。
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3)客席にて
休憩を挟んで1幕、2幕とあったので、今回は通訳の方法を変えたり、座席を変えたりと試してみました。
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4)終演後
主催者に気が付いたところを伝え、翌日からの公演に活かしていただきました。
たとえば・・・
・休憩時間をはっきり伝えるために紙に終了時間を記載し、張り出す。
・トイレの場所を出入り口のスタッフが案内。

5)その夜はTA-net定例会へ。
ゲネプロの報告を行い、ほかのTA-net会員とともに、さまざまな意見を交換しました。
アーツカウンシル東京の担当者もご参加いただき、有意義な時間となりました。

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6)そして、翌日の公演にて!

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【アーツカウンシル東京長期助成事業】フランス視察速報会を開催しました [2019年07月17日(Wed)]
【アーツカウンシル東京長期助成事業】
先日2019年7月12日(金) 19時〜20時30分、東京都障害者福祉会館にてTA-net7月定例会を開催いたしました。
この日のテーマは「フランス視察速報会」。

盲ろう観劇支援チーム視察団は6月30日〜7月9日の日程でフランス国内三か所(パリ、ポワティエ、ランス)を回りました。
帰国したばかりの熱気のまま、各地で撮影した写真や動画の一部をご覧いただきながらご報告いたしました。
 
まずは事務局の石川より視察の目的や行先、スケジュールについて簡単に報告。
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次いで盲ろう観劇支援チームリーダーの高橋より、写真や動画を紹介しながらの報告。
日本ではまだまだ情報が少ない「プロ・タクタイル」をほんの少しですが動画で紹介することができました。
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質疑応答は会員・森岡の司会により進行。
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また、カンパも6月定例会に引き続き多くの志をいただきました、厚く御礼申し上げます。
 来年1月のシンポジウムではさらに整理してご報告できるよう頑張ります!
【アーツサポ東京助成】盲ろう観劇サポートワークショップ第8回目の報告 [2019年03月25日(Mon)]
3月16日(土)本年度最後の盲ろう観劇サポートワークショップのご報告です。

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
皆さまこんにちは。古河です。原田です。
古河:今回は第8回、しかも今年度最後の盲ろう観劇サポートWSとなりました。今回の内容をご説明します。
まずは来週23日に行われます手話狂言の会の演目「口真似」「成上り」「六地蔵(聴者のもの)」のDVDを観て、内容を要約し表現する練習をしました。次にそれぞれの演目をシャドーイングし、講師から受講生の表現に対して指導をしました。実は「六地蔵」の手話狂言DVDが準備できなかったため、代わりに物語の内容を私が話し、それと同時に通訳方法や表現のコツなども説明しました。また「六地蔵」は地蔵のポーズが沢山出てくるので、スタッフが様々なポージングをし、そのCL表現の練習もしました。最後に一年間の振り返りとして、受講生全員から反省・感想を戴きました。その後、講師スタッフからも反省・感想をお伝えしました。
原田:内容は古河さんの通りです。私の感想としては、1年間のなんたる速さ、あっという間に終わってしまった感があります。受講生・スタッフそれぞれからは、勉強になった一年だったとの声が多かったです。始まったばかりの頃は、受講生皆さん表情が硬くて無表情、さらに手話表現もおぼつかないように見うけられましたが、一年の成果で表情も出てきて、手話も着実に向上されてきました。その変化にスタッフも安堵し、講師としても指導の甲斐があったと胸をなでおろしているところです。そうですよね!古河さん。
古河:その通りです!
原田:ウルウル(感動)。受講生の皆さんは毎回きちんと通ってくださり、雨にも負けず台風にも負けず豪雪にも負けず…(言いすぎですね笑)、頑張ってくださいましたね。スタッフもその姿に学び、頑張れました。一年間、懸命に共に努力してこれたことに安堵しています。
古河:当初は次年度も開催する予定でしたが、次年度はお休みをいただくことになりまして、講師スタッフの学びの年とし、技術研鑽・知識をさらに蓄えて、いつか再開したいと思っております。その時はぜひとも皆さまご参加ください!
原田:ご参加くださいね!
原田、古河:ありがとうございました!
ーーーーーーーーーー

本事業は「アーツサポ東京」(社会福祉法人トット基金が運営する厚生労働省・東京都の障害者芸術文化活動普及支援センター)の鑑賞支援者育成事業の一環として実施しました。
【アーツサポ東京助成】盲ろう観劇サポートワークショップ第7回目の報告 [2019年02月11日(Mon)]
2月2日(土)盲ろう観劇サポートWS第7回目のご報告です。

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
お疲れさまです。
高橋えりかです。原田です。よろしくお願い致します!
高橋:2月2日に盲ろう観劇サポートWS第7回目を行いました、そのご報告です。
去る、1月26日27日に国立能楽堂にて「手話狂言初春の会」公演が行われ、盲ろう観劇サポートWSの受講生も数名観劇しましたので、まずはその振り返りを行いました。
そこで、弱視ろうに対しての通訳方法の留意点を3つにわけて説明いたしました。
1つ目、公演当日は(手話狂言が始まる前に)今年初めて日本ろう者劇団様が視覚に障害を持つお客様への配慮として「触る舞台模型」というものをご用意くださり、盲ろうのお客様に対しての事前説明がありましたが、
(模型を使った)通訳方法はどうすればよいか、CLの表出方法はどうするか、わかりやすい説明はどのようなものか等々を説明し、話し合いました。
2つ目、能楽堂の舞台の形(設計)は普通の劇場とは異なり特徴的です。能舞台ならではの造りがあり、通訳者は事前に能楽堂や狂言の情報取集をしてしっかり把握し、当日迷わず盲ろう者に伝えられるよう、事前学習の大切さを話しました。
3つ目、当日配布されるパンフレットの内容説明についてです。パンフレットは情報が多いために文字が小さく、弱視ろうでは読むことができない、もしくは気づかずに捨ててしまう人もいるかもしれません。通訳者は舞台が始まる前の時間を有効活用し、パンフレットの内容を伝えます。その伝え方として、(原田:表紙をデモンストレーション)このようにします。
「はな」は「花」ではなく「華」という漢字であることもきちんと伝えてください。
次に(ページを開く)演目3つとそれぞれの演者が載っています。ここの的確な通訳方法や表現の仕方を説明しました。また、演目演者の下にあらすじが載っていますが、結構なボリュームがあります。時間との兼ね合いも考えて、日本手話でわかりやすく内容をまとめて通訳することが大切です。実際に、(弱視ろう当事者の)高橋が1対1で受講生一人ひとりからあらすじの説明を受け、内容が掴めず確認のやり取りが始まるとスタッフが補足説明をし、翻訳および通訳方法を指導しました。
観劇をする盲ろう者にとってあらすじを把握し、事前にイメージ作りをすることは大切です。パンフレットの文章のままだらだらと説明されても盲ろう者は内容を把握できません。ですので、わかりやすく内容を絞って通訳することの大切さをお話ししました。受講生の皆さんは最初緊張されていたものの、2回3回と繰り返すなかでコツをつかんでいかれたようです。
このようにパンフレットを通して弱視ろうに対する基本的な通訳方法を説明しました。
最後に恒例のシャドーイング、今回は手話狂言「盆山」を行いました。
以上、今回のWSの流れです。
原田:(高橋)えりかさんがおっしゃった通りDVDで「盆山」をシャドーイングしました。皆さん最初はぎこちなくて、表情のシャドーイングがない、盲ろう者の様子を見ない、タイミングが掴めない、内容に慣れていないということで、聴受講生はシャドーイングよりも音声に引きずられるということが見られました。先週手話狂言を鑑賞されたばかりのはずですのに大切なことを忘れてしまっているようでした。聴者は音声で理解しますが、ろう通訳は視覚での理解、演者の手話・表情・動きをそのまま通訳してゆきます。それを忘れてしまったようで、しっかりとシャドーイングすべきところを見取り通訳することの大切さを説明しました。
手話狂言とは、手話で観客の笑いを誘うものです。その笑いのポイントを通訳してほしいのです。笑えるところ(例えば、酔っぱらう、失敗する)を逃さずしっかりと通訳し、盲ろう者が他の観客と同等に笑い楽しんで貰うことが手話狂言における通訳の目的です。
高橋:ほかに例えば「サル」という手話の表現も、通訳者は「手の甲を掻く」で表していましたが、演者は「頭と顎を掻く」ほうの手話でした。確かに「サル」の意味は同じですが、自分の手話ではなく演者の手話をそのまま表すこと、それが盲ろう者への通訳です。
さて、次回3月は今年度最後のWSとなります。
原田:皆さん、最後ですので頑張っていきましょう!ご覧の皆さまも、応援をよろしくお願い致します。
高橋・原田:ありがとうございました。

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いろいろとやるべきことの多い盲ろう通訳ですが、舞台と盲ろう者を繋ぐ役割を果たすために必要な基本知識のひとつです。
シャドーイングだけでなく日本語から日本手話への翻訳、CLを用いた位置説明もこなせるようにならなければなりません。
ハードルが高くなっていくばかり・・・と思いきや、皆さんとても頑張ってくださっているのでスタッフ一同、最後まで気を引き締めていかなくては!と思いました。

*本事業は「アーツサポ東京」(社会福祉法人トット基金が運営する厚生労働省・東京都の障害者芸術文化活動普及支援センター)の鑑賞支援者育成事業の一環として実施しました。
【アーツサポ東京助成】盲ろう観劇サポートワークショップ第6回目の報告 [2019年01月21日(Mon)]
1月19日(土)に実施した、盲ろう観劇サポートWSのご報告です。

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お疲れ様です。弱視ろうの高橋です。よろしくお願い致します。
さて、盲ろう観劇ワークショップ第6回目のご報告です。
今回は「手話狂言の学習」というテーマで、日本ろう者劇団(代表)の江副講師にお越しいただき、盲ろう通訳の中での弱視通訳の方法に合わせた内容で、ワークショップを開きました。
例えば盲ろう者や視覚障害者のように視覚情報を得られない方たちには、触ることによってわかるような工夫(模型)をし、会場全体の雰囲気・座席・舞台配置などの情報提供をするようにとお話しくださいました。
とても良いことですね。(模型など)触ることによって得る情報が手話通訳の情報を補完してくれます。
次に手話狂言DVD【墨塗(すみぬり)】を流し、受講生によるシャドーイングを行いました。その後振り返りを行い、通訳しきれなかった箇所や内容の掴み方などをディスカッションしました。
江副講師からは指導だけではなく、舞台の裏話や狂言独特の役どころの説明など、観劇しているだけでは知ることのできない興味深いお話もありました。
こういった情報は盲ろう通訳には非常に役立ち、視覚聴覚情報以外の知識が状況説明の助け、盲ろう者の知りたいことに沿った通訳を行えることに繋がります。
手話狂言は日本の歴史ある狂言を手話で表現するもので、その通訳は通常の手話通訳とは違い、様々な知識が必要になります。それを意識しないで行うと、盲ろう者には通じません。
ですので、手話狂言の魅力を知る盲ろう者がほとんどいないのが現状です。ですから通訳者の皆さんは、通訳を行う前に事前に手話狂言についてしっかりと把握しておかなければなりません。
その体験も、今回行えたと思います。一人で何役かを演じ分けること、歩き方の違いなど、つまりRS(ロールシフト・リファレンシャルシフト)の練習です。江副講師に見本を示してもらい、それを受講生がシャドーイングしました。受講生も生き生きと積極的に参加し、有意義な学びの機会となったと思います。
次に私のような弱視ろう者が手話狂言を楽しむためには何が必要なのか、ということも皆で話し合いました。これも良い機会となりました。
来週末、国立能楽堂で実際に手話狂言の舞台が行われます。そこで何人かの盲ろう者が実際に鑑賞されると思います。手話狂言は今後も続いていき、盲ろう者の鑑賞も今後もあると思います。
その時に盲ろう者へ手話狂言の楽しみ方、その魅力、日本文化をもれなく通訳し満足してもらえる通訳技術を楽しく学べる場が必要だと思いました。
今後、盲ろう者のための手話狂言通訳コース、そして盲ろう者もお呼びして一緒に体験できる場、そういった企画を立ち上げられれば、という思いもあります。
最後に、今回はスタッフが少なく、江副講師に講座をおんぶにだっこですべてをお任せしてしまいました。申し訳ございませんでした。スタッフ一同心から感謝しております。これに嫌気を刺さず、今後ともご指導ご協力をよろしくお願い致します。
(今回は講師不在の動画撮影ですみません)

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本事業は「アーツサポ東京」(社会福祉法人トット基金が運営する厚生労働省・東京都の障害者芸術文化活動普及支援センター)の鑑賞支援者育成事業の一環として実施しました。
【アーツサポ東京助成】盲ろう観劇サポートワークショップ第5回目の報告 [2018年12月16日(Sun)]
12月15日(土)盲ろう観劇サポートWS(第5回)を行いました!
今回は3人登場の舞台において、ロールシフトを使いながら”弱視ろう者に伝わる通訳”をねらいとしました。

(話し手:原田、高橋、古河)
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三人:お疲れさまでした!
高橋:12月15日、盲ろう観劇サポートワークショップ5回目が行われました。
(手話)狂言の中から「泣尼」という演目を取り上げ、「登場人物三人の演技を盲ろう者に伝わるシャドーイングをする」という練習をしました。
シャドーイングは三回行い、一回終わるごとに受講生同士で反省をし、また、講師からのフィードバックを貰うという方法です。内容は古河さんからお願い致します。
古河:ロールシフト技術の向上が今回の目的でもあったので、それを念頭に置いて指導いたしました。皆さん回を重ねるごとに技術アップがみられます。
また、盲ろう者観劇サポートに必要なことを理論としてはきちんと把握されていらっしゃると思います。しかし、通訳を始めると理論通りにスムーズにいかない上手くできない、というジレンマを抱えてらっしゃるようです。理論が入っていれば、技術も必ず追いついてきます。これからも着実に向上されると期待しております。
高橋:今古河さんのお話にあったロールシフトがどのようなものであったか、原田さんにお願い致します。
原田:まず(泣尼に登場してくる)高僧と、依頼した男(アド)が腰を低くして登場し、次に泣尼がひょこひょこと出てきます。泣尼は主人からお言葉を戴いて喜ぶのですが、肝心な時に居眠りをしてしまい、のちに目を覚まして驚く、という三人三様の演じ分けが必要となります。
高橋:このような方法で三人をロールシフトで演じ分ける、という指導をしました。また、通訳位置は、@盲ろう者と対面で通訳者二人が座る方法、A盲ろう者の横に座って体を斜めにしての通訳方法、を行いました。しかし、受講生は肝心なことをすぐに忘れてしまいます。(シャドーイングだけに夢中にならず)目の前に盲ろう者がいること、盲ろう者に通訳をしているのだということ、これを常に意識していなければ意味がありません!
原田:その通りです!
古河:そうです。
高橋:非常に大切なことです。「自分は盲ろう者に通訳をしているのだ」ということを常に意識して練習に励めば、必ず盲ろう者に舞台の感動を伝たえることができるようになると思っています。
原田、古河:その通りです。
高橋:今年は演者が二人の場合三人の場合の練習を致しました。来年は本番の手話狂言に合わせて練習を進めていきたいと思っています。皆さん、お疲れさまでした。
原田、古河:お疲れさまでした。
原田:皆さん、頑張りましたね!
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(1人で2〜3役を演じる観劇通訳について、ロールシフトは肩を動かすことがポイントです!)

*本事業は「アーツサポ東京」(社会福祉法人トット基金が運営する厚生労働省・東京都の障害者芸術文化活動普及支援センター)の鑑賞支援者育成事業の一環として実施しました。
【アーツサポ東京助成】盲ろう観劇サポートワークショップ第4回目の報告 [2018年11月25日(Sun)]
ご報告が遅くなってしまいましたが、
去る10月20日(土)に行われた、盲ろう観劇サポートワークショップ第4回目の報告です。

ーーー
全員:お疲れさまでした。
高橋:弱視ろうの高橋です。10月20日に盲ろう者観劇サポートWS第4回目が行われました。そのご報告です。
田中:今日の内容は、まず表情(喜・悲・怒)の表出練習として、手話に頼らないように手形は〇の形にして行いました。方法は、古河さんどうぞ!
古河:(デモンストレーション)
田中:このように、手話で「嬉しい」などの言葉は表出せず、表情をどう表すかの練習をしました。
次の講座も私が担当し、日本語から日本手話への翻訳を用意したプリントにそって指導しました。皆さんから、新しい発見が沢山あったとの感想を戴きました。
その次の講座内容は古河さんからお願いします。
古河:その講座内容はドラマのセリフ練習。三役をRS(リファレンシャルシフト)で演じ分ける、私がいくつかのパターンを演じ、田中講師から演技指導を受けながら役柄を作っていくというデモをお見せしました。皆さんが演じ分けの方法を理解されたかどうか、その後お一人ずつ、三役を演じて戴きました。皆さん難しかったようで、表情、視線、RSともにはっきりせずに苦労されていました。ですよね、田中さん。
田中:そうでしたね。最後に私がデモを行いました。三役の演じ分けは体の向きを変えるのではなく、正面を向いたままでも役柄を分けて演じられる方法を指導致しました。でも、練習の時間が短かったのが反省ですね。
最後の講座は以前行われた手話狂言のDVDを鑑賞しました。
古河:まずスタッフからあらすじを説明し、その後DVD鑑賞、狂言ならではの古語や言い回しを聞き(本日の受講生は聴者のみの出席)手話表現を観て、内容を把握する練習をしました。その後、古河が高橋さんに(弱視ろう者への)シャドーイング通訳デモをし、皆さんに見て戴きました。皆さんの参考になったかどうか…どうでしたか?田中さん。
田中:なりましたよ!役者の表情もセリフ(手話)もすべてそのまま見事にシャドーイングされていました。聴者はどうしても音声に気を取られがちですが、古河さんが役者の表情を含めてすべてをそのまま通訳されていたので本当に見事だと思いました。素晴らしかったです。
古河:田中さんもです。(笑)
高橋:ろう、盲ろう、聴、それぞれの通訳がありますが、聴通訳者とろう通訳者が共に協力し合って通訳をする盲ろう通訳というのは、奥深いものがあると改めて思いました。でもそれが学ぶ楽しさでもありますよね。確かに内容は難しいけれど、様々な学びがあると思いました。今後も手話狂言の盲ろう通訳の専門性を身につけるために、皆さんと共にさらに研鑽してゆきたいと思っています。皆さん、今後とも応援をよろしくお願い致します。田中さん、古河さん、今日はありがとうございました。
古河・田中:お疲れさまでした。ありがとうございました。
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本事業は「アーツサポ東京」(社会福祉法人トット基金が運営する厚生労働省・東京都の障害者芸術文化活動普及支援センター)の鑑賞支援者育成事業の一環として実施しました。

【アーツサポ東京助成】第3回盲ろう者観劇サポートワークショップ報告 [2018年10月01日(Mon)]
9月29日、第3回盲ろう者観劇サポートワークショップを実施しました。
今回は登場人物が3人の舞台観劇通訳に備えて、ろう者のゲストを3名お招きしました。
まず、実技トレーニングでは事前にスタッフがゲストのトークを撮影しておいた映像を上映し、受講生がそのミラー通訳をし、ゲストに盲ろう者役を担当していただき、一人ひとりが意見や要望を出し合いました。
次に、ディスカッションでは通訳方法や合図などについて受講生同士で話し合い、登場人物が3人以上の観劇通訳は通訳交代のタイミングや合図の指示、通訳位置などの事前打合せが重要だということを認識し、その中でも登場人物(話し手)の合図をどう指示するかの工夫によって盲ろう者にスムーズに伝わるようになったり、通訳体勢でチームワークを発揮できるようになれば今までの課題の突破口が見えてくるようになるのではないかと感じました。
最後に、ゲストにミラー通訳のデモをお願いし、宮崎さんが盲ろう者役、寺澤さんと山岸さんが通訳役をしてくださいました。しかも、新たなアイデア(合図)を加えてのミラー通訳だったのにスタッフたちも感心してしまいました。
全員が「難しい!」と口を揃えるほど難度は高いものの、受講生はじめゲストやスタッフが一緒になってアイデアを出し合いながらトレーニングができ、有意義な機会になったと思います。
皆さん、お疲れさまでした!

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皆さま、お疲れ様です!高橋(エ)と原田(ゆ)です。
エ)今日、盲ろう者観劇サポートワークショップの第3回目が行われました。そのご報告です。
ゆ)そうですね。今日9/29、明日の台風の影響であいにくの雨でしたね。それでも今回は素晴らしいろう者ゲスト3人(男性2名女性1名)をお招きし、事前に撮らせていただいたビデオ映像をもとに、3者会話の通訳技術を受講生に学んで戴きました。
エ)ミラー通訳に関する意見交換もしましたね。
またろう者ゲスト3人にそれぞれ盲ろう者役をお願いし、受講生が2人ないし3人ついてビデオ映像の模擬通訳をしました。その後、ろう者ゲストから様々なご意見を戴けました。「初めてでは(3人会話は)難しかったと思う」「通訳者が名乗らなかったので誰かわからなかった」「ところどころ見落としている箇所があった」など、受講生も色々と反省に繋がったと思います。
ゆ)そうですね。ゲストのお三方、手話が本当に素晴らしく、今後本格的に通訳のご依頼をしたいと企てております(笑)さて、ゲストのお三方に今から感想を戴きたいと思います…が残念ながらお二人は帰られたので、残ってくださった方をお呼びしたいと思います。
エ)ゲスト代表として(笑)。
宮崎)皆さま、宮崎と申します(サインネーム)。先に帰った二人は、寺澤と山岸でした(サインネーム、表出方法)。ご挨拶できずすみません。
改めて私達三人のビデオ映像を見ましたが、これを通訳するのはかなり難しいと思いました。会話ですので三人の話が被ってしまったり、NMM(顔による文法)が目まぐるしく変わったり、リファレンシャルシフト(ロールシフト)も多用され、模擬通訳はかなり苦労されておられるようでした。しかしながら、今後演劇の通訳技術を学んでいかれる皆様には良い教材となったようで、我々もお力になれたのではないかと思います。いかがでしょうか。今後ともよろしくお願い致します。
エ・ゆ)ありがとうございました!
エ)ではまた次回のWSでお会いしましょう!皆さん頑張りましょうね!
ゆ)頑張りましょう!
宮)頑張ってくださいね!

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*本事業は「アーツサポ東京」(社会福祉法人トット基金が運営する厚生労働省・東京都の障害者芸術文化活動普及支援センター)の鑑賞支援者育成事業の一環として実施しました。