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NPO法人シアター・アクセシビリティ・ネットワークからみなさまへ

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【文化庁事業】アートポイントさっぽろ2019「札幌劇場祭」座・れら「私」舞台手話通訳付き公演を視察しました(12月1日) [2019年12月04日(Wed)]


TA-netでは2018年から2019年度にかけての2年間、舞台手話通訳養成講座を行なっていますが
2018年10月に札幌会場における講座を、舞夢サポーターズのご協力により開催しました。

今回、その受講生の一人が舞台に立つということで視察してきました。
2時間5分の芝居を、2名が1時間ずつ、途中交代で担当しました。


さっぽろアートステージ2019実行委員会・札幌劇場連絡会
「座・れら」
「私 ミープ・ヒースの物語」
https://zarela2009.wixsite.com/za-rela

UNADJUSTEDNONRAW_thumb_4004.jpg

入り口付近に「手話通訳あり」と案内が出ています。
左から舞夢サポーターズ代表の武田啓子さん、作・演出の戸塚直人さん、TA-net 廣川。

また、この劇団は10年前から8作ほどに手話通訳をつけているとのことで作・演出の戸塚直人さん、代表の鈴木喜三夫さんにお話を伺いました。

UNADJUSTEDNONRAW_thumb_4002.jpg

終了後の打ち上げにも御誘いいただき、劇団メンバーやスタッフとも交流し、
舞台手話通訳に対する思いなどをお聞きしました。

札幌市を拠点に活動を展開している「座・れら」さんは、ろう教育をテーマにした漫画「わが指のオーケストラ」(山本おさむ作)の舞台化をきっかけに手話通訳の必要性を感じ、それから出来るだけ手話通訳を全公演でつけるようにしているとのことです。

もともと、「札幌ろう者劇団舞夢」さんは北海道演劇連盟に加盟しており、先述の「わが指のオーケストラ」舞台化をきっかけに関係が深まったことから
「聞こえない人にも舞台を見てもらいたい」と、「座・れら」さんが考え、実行するようになったそうです。
このように、アクセシビリティには「顔が見える関係」からスタートするのだなと感じました。

今回は、舞台手話通訳養成講座を受講したメンバーがデビューをしましたが
講座で学んだことを生かして、衣装を工夫したり、視線を工夫したりと講座の成果が出ていたようです。
またそれを見た劇団メンバーが、
「いままでは黒子みたいな服だったけど、今回は衣装を雰囲気にあわせてくれてよかった。
今度からは衣装担当が通訳さんの分も用意するといいね!」
とおっしゃってくださいました!

告知面でも、フェイスブックなどで積極的に公表することで観客へのアピールになっています。
以下の画像はフェイスブック掲載のものを許可をいただいてお借りしました。
zarera.jpg

また、受付には手話通訳を配置し、聞こえない観客の対応を行なっています。
舞夢サポーターズが協力しているとのことです。


課題として、費用面があげられます。
劇団全体の予算がもともと少ないことから、
手話通訳者の労力に対して十分な謝金を支払うことができていないと認識しておられました。
交通費程度で申し訳ない、もう少し支払いができるよう、
公的な支援があるとありがたいとおっしゃっていました。

また、舞台手話通訳は自己流で行なっているので、もっと意見が欲しいとのことでした。
今回、養成講座の講師陣はスケジュールが合わなかったため、稽古における指導ができなかったことが残念でした。

このように、小さな劇団がアクセシビリティを積極的に行っているので、これを支えるための仕組みづくりが急務と感じました。

また、本公演はさっぽろアートステージ2019
http://s-artstage.com/2019/
の一環として
札幌劇場祭
http://s-artstage.com/2019/tgr
の参加となっています。

イベント全体的にアクセシビリティの実施状況を伺ったのですが
座・れらさん以外は特に何も行なっていないとのこと。
これからの課題です。


なお、本作品は「令和元年度 希望の大地の戯曲賞「北海道戯曲賞」最終候補の8作品に選出されたとのこと!
http://haf.jp/gikyoku.html?fbclid=IwAR0qPzNXNq_Ll6S6mENZXjcylKrcQJSVbANqUFgVwwWx4FTUTvn0JfaMRWw
本当におめでとうございます。
最終選考(第2次審査会)は令和2年1月19日開催予定とのこと。


関係者の皆様、ありがとうございました!
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