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NPO法人シアター・アクセシビリティ・ネットワークからみなさまへ

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【アーツサポ東京助成】盲ろう観劇サポートワークショップ第6回目の報告 [2019年01月21日(Mon)]
1月19日(土)に実施した、盲ろう観劇サポートWSのご報告です。

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
お疲れ様です。弱視ろうの高橋です。よろしくお願い致します。
さて、盲ろう観劇ワークショップ第6回目のご報告です。
今回は「手話狂言の学習」というテーマで、日本ろう者劇団(代表)の江副講師にお越しいただき、盲ろう通訳の中での弱視通訳の方法に合わせた内容で、ワークショップを開きました。
例えば盲ろう者や視覚障害者のように視覚情報を得られない方たちには、触ることによってわかるような工夫(模型)をし、会場全体の雰囲気・座席・舞台配置などの情報提供をするようにとお話しくださいました。
とても良いことですね。(模型など)触ることによって得る情報が手話通訳の情報を補完してくれます。
次に手話狂言DVD【墨塗(すみぬり)】を流し、受講生によるシャドーイングを行いました。その後振り返りを行い、通訳しきれなかった箇所や内容の掴み方などをディスカッションしました。
江副講師からは指導だけではなく、舞台の裏話や狂言独特の役どころの説明など、観劇しているだけでは知ることのできない興味深いお話もありました。
こういった情報は盲ろう通訳には非常に役立ち、視覚聴覚情報以外の知識が状況説明の助け、盲ろう者の知りたいことに沿った通訳を行えることに繋がります。
手話狂言は日本の歴史ある狂言を手話で表現するもので、その通訳は通常の手話通訳とは違い、様々な知識が必要になります。それを意識しないで行うと、盲ろう者には通じません。
ですので、手話狂言の魅力を知る盲ろう者がほとんどいないのが現状です。ですから通訳者の皆さんは、通訳を行う前に事前に手話狂言についてしっかりと把握しておかなければなりません。
その体験も、今回行えたと思います。一人で何役かを演じ分けること、歩き方の違いなど、つまりRS(ロールシフト・リファレンシャルシフト)の練習です。江副講師に見本を示してもらい、それを受講生がシャドーイングしました。受講生も生き生きと積極的に参加し、有意義な学びの機会となったと思います。
次に私のような弱視ろう者が手話狂言を楽しむためには何が必要なのか、ということも皆で話し合いました。これも良い機会となりました。
来週末、国立能楽堂で実際に手話狂言の舞台が行われます。そこで何人かの盲ろう者が実際に鑑賞されると思います。手話狂言は今後も続いていき、盲ろう者の鑑賞も今後もあると思います。
その時に盲ろう者へ手話狂言の楽しみ方、その魅力、日本文化をもれなく通訳し満足してもらえる通訳技術を楽しく学べる場が必要だと思いました。
今後、盲ろう者のための手話狂言通訳コース、そして盲ろう者もお呼びして一緒に体験できる場、そういった企画を立ち上げられれば、という思いもあります。
最後に、今回はスタッフが少なく、江副講師に講座をおんぶにだっこですべてをお任せしてしまいました。申し訳ございませんでした。スタッフ一同心から感謝しております。これに嫌気を刺さず、今後ともご指導ご協力をよろしくお願い致します。
(今回は講師不在の動画撮影ですみません)

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本事業は「アーツサポ東京」(社会福祉法人トット基金が運営する厚生労働省・東京都の障害者芸術文化活動普及支援センター)の鑑賞支援者育成事業の一環として実施しました。
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