アーティスト日比野克彦さんと対談してきました!
[2016年07月20日(Wed)]
アーティスト日比野克彦さんと当法人の理事長廣川麻子という
文化庁芸術選奨文部科学大臣賞、同新人賞の受賞者同士のトークショーが
7月20日(水)10時からぎふメディアコスモスにおいて行われました。
岐阜市のみなさんのご協力で、情報保障の環境は
手話通訳、読み取り通訳、文字通訳、磁気ループというパーフェクトなものになりました。
アクセシビリティの在り方について課題を提示するモデルとなるようなトークショーでした。
トークの中で日比野さんは、
*美術の面白さ、アートの魅力というものを社会の中に機能させたいという考えで活動を展開していること
*日常の中、身の回りにある美しさに気づくこと、気持ちを伝えるということを大切にしていきたいということ
*TA-netの活動は、演劇はこういうものをいう先入観を改めて考え直すきっかけになること
*今回さまざまな情報保障の手段を用意しているように、当たり前だと思っていることがいろいろな要素が重なって物事が伝わっているのだと気づくきかっけになること
をお話ししてくださったうえで
*TA-netの活動も、まさに芸術を社会に広めていく、ということにつながっていくと評価してくださいました。
そのうえで、演劇というのは日常とは違う空間で視聴覚、体感と様々な総合的な感覚の情報を必要とする作品だと思うが、その中で障害、聴覚障害に特化したサポートに力を入れている意味はなにか、と質問をされました。
廣川理事長は、日比野さんの質問に対して
聞こえる人とは違って、聴覚障害者の場合は見たい演劇を「選択する」という環境にないことがまず壁であることを説明しました。
聞こえる人でさえも100%作者、演出家の言いたいことを100%完璧に受け止めることができるわけではなく一人一人の受け止め方は異なっているはずだが、聴覚障害者の場合はまず観に行くことのできる舞台が限られてしまい、演劇を鑑賞するきっかけが少なくなってしまっている。
観劇サポート、というのは、その受け止める世界の広がりをサポートするものである、
くしくも岐阜の会場である「みんなの森」そして展覧会「みんなのアート」にある「みんな」というキーワードがTA-netの理念である「みんなで一緒に舞台を楽しもう!」と一致していること
しかし障害を持つ人たちはその「みんな」の中に果たして自分は含まれているのか、常に危機感を持ちながら生活していることを話し、問題提起をしました。
「みんな」でいることについての過渡期だね、と日比野さんは言い、「選択できることの大切さ」に大いに共感してくださいました。
1時間半の予定を15分延長し、充実したトークとなりました。
今後も様々な場で、シアター・アクセシビリティの充実が 「自分で選択できる」こと、「芸術文化を通じて豊かな楽しみを得る」ことにつながっていく可能性について、多くの皆さんに気付いてもらえるように活動していきたいと思います。
温かく迎えてくださった岐阜市のみなさん、ほんとうにありがとうございました!
最後に日比野さんが館長をされている岐阜県立美術館へお邪魔しました。
日比野さんの独特の発想による鑑賞を楽しむワークショップ、「ナンヤローネナンヤロネ」をやってきました。自分の感じたことを言葉ではなく目の前にあるいろいろなモチーフを「選ぶ」ことで自分の感覚を確かめる、という不思議な鑑賞方法でした。
どなたでも楽しめる内容になっていますので、みなさんもぜひお出かけください。
http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/
メディアコスモスでも開館一周年を記念して、まだまだイベントが続きます!
http://g-mediacosmos.jp/
文化庁芸術選奨文部科学大臣賞、同新人賞の受賞者同士のトークショーが
7月20日(水)10時からぎふメディアコスモスにおいて行われました。
岐阜市のみなさんのご協力で、情報保障の環境は
手話通訳、読み取り通訳、文字通訳、磁気ループというパーフェクトなものになりました。
アクセシビリティの在り方について課題を提示するモデルとなるようなトークショーでした。
トークの中で日比野さんは、
*美術の面白さ、アートの魅力というものを社会の中に機能させたいという考えで活動を展開していること
*日常の中、身の回りにある美しさに気づくこと、気持ちを伝えるということを大切にしていきたいということ
*TA-netの活動は、演劇はこういうものをいう先入観を改めて考え直すきっかけになること
*今回さまざまな情報保障の手段を用意しているように、当たり前だと思っていることがいろいろな要素が重なって物事が伝わっているのだと気づくきかっけになること
をお話ししてくださったうえで
*TA-netの活動も、まさに芸術を社会に広めていく、ということにつながっていくと評価してくださいました。
そのうえで、演劇というのは日常とは違う空間で視聴覚、体感と様々な総合的な感覚の情報を必要とする作品だと思うが、その中で障害、聴覚障害に特化したサポートに力を入れている意味はなにか、と質問をされました。
廣川理事長は、日比野さんの質問に対して
聞こえる人とは違って、聴覚障害者の場合は見たい演劇を「選択する」という環境にないことがまず壁であることを説明しました。
聞こえる人でさえも100%作者、演出家の言いたいことを100%完璧に受け止めることができるわけではなく一人一人の受け止め方は異なっているはずだが、聴覚障害者の場合はまず観に行くことのできる舞台が限られてしまい、演劇を鑑賞するきっかけが少なくなってしまっている。
観劇サポート、というのは、その受け止める世界の広がりをサポートするものである、
くしくも岐阜の会場である「みんなの森」そして展覧会「みんなのアート」にある「みんな」というキーワードがTA-netの理念である「みんなで一緒に舞台を楽しもう!」と一致していること
しかし障害を持つ人たちはその「みんな」の中に果たして自分は含まれているのか、常に危機感を持ちながら生活していることを話し、問題提起をしました。
「みんな」でいることについての過渡期だね、と日比野さんは言い、「選択できることの大切さ」に大いに共感してくださいました。
1時間半の予定を15分延長し、充実したトークとなりました。
今後も様々な場で、シアター・アクセシビリティの充実が 「自分で選択できる」こと、「芸術文化を通じて豊かな楽しみを得る」ことにつながっていく可能性について、多くの皆さんに気付いてもらえるように活動していきたいと思います。
温かく迎えてくださった岐阜市のみなさん、ほんとうにありがとうございました!
最後に日比野さんが館長をされている岐阜県立美術館へお邪魔しました。
日比野さんの独特の発想による鑑賞を楽しむワークショップ、「ナンヤローネナンヤロネ」をやってきました。自分の感じたことを言葉ではなく目の前にあるいろいろなモチーフを「選ぶ」ことで自分の感覚を確かめる、という不思議な鑑賞方法でした。
どなたでも楽しめる内容になっていますので、みなさんもぜひお出かけください。
http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/
メディアコスモスでも開館一周年を記念して、まだまだイベントが続きます!
http://g-mediacosmos.jp/