かけがえのない君への感謝状 [2007年11月25日(Sun)]
(68歳)/埼玉県
いつもやさしく、笑顔がすてきな君と結婚してから、はや三十八年。 さまざまな苦楽を共にしながら送日してきたこの重みある歳月を回顧するにつけ、時の流れの速さに驚き、万感胸に迫るものがあります。この間、君はいつも育児、炊事、家事の三じのあなた」として、全力で尽くしてくれました。特に、二人の子どもの良き母親として、他人に迷惑をかけることがない真面目さが取り柄の子に育ててくれました。仕事が趣味のように、教職に専念するばかりの私であったので、家庭内のことはすべて君だけに任せっきり、その負担の過重であったことを思うにつけ、心が痛みました。遅ればせながら深くお詫びします。 お陰で二人とも立派に成長し、良き社会人、良き家庭人として幸せに独立した生活を送ることができるようになったことに安堵し感謝したい。君の努力で、大きな成果をおさめるなか、私の四回に及ぶ入院生活(内科、外科各二回)、子どもたちの教育費、住宅ローンの返済、生活費等々は、日増しに困窮をきわめ、その救済のために、自ら病める時も休むことなく、ひたすら「三じ」を遂行したうえ、身を粉にしてアルバイトに必死の力をふりしぼってくれた君の献身的な姿には、頭が下がるばかりでした。いつも、癒しと慰めと励ましを与えてください、と神に祈りました。 君の支えと激励のお陰で、大過なく、結婚後、定年までの三十年間と嘱託勤務の五年間、職務を遂行することができたことは、無情の喜びであり心から感謝しています。また、物心両面にわたり、言語に絶する苦労をかけたことを心からお詫びします。 日本一の良妻賢母である君に深謝します。 やがて迎える終焉にあたり、君に残された人生を、いっそうの自愛のうえ、長男の家族、長女の家族と連携を密にし、悔いのないよう有意義に、そして可愛い孫たちと楽しく過ごしてほしい、と念願しています。二人だけの生活になってから、いままで楽しませてくれた芸術的な生け花、舌鼓をうつ美味い食事、古家にもかかわらず整理整頓された部屋での爽快な生活、君が奏でるエンジェルハープの音色、数少なかったが楽しんだ二人旅、かつての家族旅行の思い出等々は、愛しい君の姿とともにいつまでも私の心の中に宿ります。 君のようなすばらしい人と結婚できて本当によかった。 多くの迷惑をお詫びしつつ、このささやかな感謝状を贈ります。 今まで本当にありがとう。 |