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祝公開!ふるさとプロボノ 豊岡市チーム [2011年12月15日(Thu)]
つ、ついに・・・・・サービスグラント初の”ふるさとプロボノ”
兵庫県豊岡市チーム入魂のプロボノプロジェクト、お披露目です。

地域行政×都心在住のプロボノメンバー による地域交流型プロボノとして今春にスタートしたチームのミッションは、豊岡市のサイトの中でも環境施策に関する情報をおさめられている「コウノトリと環境」というカテゴリーの完全リニューアル。

環境保護の象徴であるコウノトリを中心に、環境に配慮した市制の取組についていかに分かりやすく伝えられるのか。
大型連休を利用して実際に豊岡市を訪問し、合宿形式による怒涛の現地視察、聞取り調査から情報を得てマーケティング、そして、ここでは書ききれないさまざまな議論を経て、今日まさに無事にリニューアル公開の日を迎えました。




リニューアルしたサイトはこちらから


カテゴリーのタイトルを「コウノトリと環境」 から、コンテンツ全体を語る「コウノトリと育む」というキャッチコピーに変更し、本文も読み手に伝わる表現へ一文字単位で校正、朝と夜とで雰囲気が変わるデザイン、正しくヒットさせるための重要キーワードを意識した設計、コーディングなどなど、メンバーそれぞれの強みを生かした必殺仕事人の貢献で、これからの豊岡市の環境施策に関する情報発信をバックアップしています。

また、見た目がきれいになった、情報整理が進み見やすくなったというだけではなく、各ページをどれくらいの人に見られているのか、どのキーワードで辿りついたのかなどなど、
今後サイトの変化を定量的に測りながら運用していくための基盤整備も行いました。

11月下旬に行われた引継ミーティングでも、チームからは特に強く伝えていたのは
「ウェブサイトが完成したとはいえ、この先、見られなければ意味がありません。アンテナショップなどリアルな場も活用して、ウェブサイトをたくさんの方に訪れてもらう仕掛けもし続けながら、定期的にその効果・変化を見て検証し、次の施策に役立ててください。」とメッセージを送るのはデザイナーのたなかさん。


コウノトリと環境のページを訪れた方の豊岡市への理解がこれまで以上に深まり、ファンになってくれること。
プロボノチームとしてもそれを願ってやみません。


最後の豊岡市での合宿では、打ち合わせの後にプチお疲れ様会が。
名物カニさん を前に嬉々と写真撮影に挑むマーケッターコンビ大谷さん&武田さん。


真野副市長の音頭で、日本でも先行事例となる地域交流型プロジェクト、お互いに労います。


この日は朝の3:00まで、豊岡市の窓口としてプロジェクトをご一緒してくださった担当者と話し込む。。。
この春までは全く接点の無かったプロボノワーカーと豊岡市。
このふるさとプロボノを通じて、メンバーは豊岡市のファンになり、今や都内在住のビジネスパーソンの中で、おそらく最も豊岡市の環境施策に強いで賞にノミネートされるまでに理解を深めてきました。一緒に、いや時には担当者をも上回る熱でこれからの情報の届け方を話し合う姿に、見えない”絆”を見、宿泊所となった旅籠の雰囲気も手伝って「あぁ、なんだかいいなぁ」とほっこり、そしてじーんとする事務局でした。

豊岡市のみなさま、プロボノワーカーのみなさま、今回のプロジェクトで聞取り調査にご協力をいただいたみなさまなど関わって下さったすべての方に心から感謝しています。
ありがとうございました そして、お疲れ様でした。

文:お
ふるさとプロボノ 豊岡チームの課外活動 [2011年11月30日(Wed)]
 ふるさとプロボノ豊岡チームの最終合宿翌日、コピーライター田立さん、ウェブデザイナーの田中さんに別れを告げ、プロジェクトマネジャーの寺島さん、マーケッターの大谷さん、武田さんが向かう先は駅前の300人収容のホール。中に入ると、どどんっ!と「マーケティング手法を学ぶ 職員研修会」という大きなサインと、「演題 行政にマーケティングの発想を」そして、お三方の肩書の書かれた垂れ幕がぶら下がっているではありませんか!

 そうです、今回のプロボノプロジェクトの醍醐味である行政に不足しがちなマーケティング視点、これを職員のみなさんにお伝えする講師役が今日のお三方の姿です。

 約90%が有意義だったと回答。
 約83%が講師の説明の分かりやすさを評価。

 見よ、プロボノワーカーの底力!という感じの数字は当日の参加者の皆さんからのフィードバックです。


「研修内容もさることながら、プレゼンが生き生きとして上手で、ボランティアとして取り組む姿勢に感銘を受けた。これで終わりではなく、引き続き豊岡へ関わってもらいたいと感じた。」

「初めてプロボノという言葉を聞き、自分が関わる公務の分野には関係が薄いかと思っていましたが、民間の意識が行政に生かされる大変良い機会であることがわかり、ありがたいことだと感じました。」

「対象者によって、伝え方を変えていくのは、大変参考になった。
講師の方の話を聞きながら、改めてもっと豊岡のことを知っていかないといけないと感じる研修でした。」

「マーケティングにおいて、what(何を)・who(誰に)・how(どのように)がとても重要であり、相手次第で伝える内容が異なることがよくわかりました。今後の業務に生かして生きたいと思います。」

「プロボノと言う言葉を初めて聞きました。豊岡市がホームページのリニューアルにあたって、プロボノを活用したプロジェクトが行われていたこともこの研修で知りました。
広く市民に広報する場合でも、市場調査を踏まえた結果に基づき、対象者を絞った広報の伝え方が必要であると理解できました。
今回の講演の内容は納得できるものであり、良い研修であったと思います。
What、Who、Howは頭に残りました。」

という感想が語る通り、3人のたすきリレー形式の充実のセミナーは豊岡市職員の方にもインパクト十分だったようです。


 セミナー内容は大きく、下記の3つのセクションより構成され、マーケティングの根本的な考え方を繰り返し伝えながら、今回のふるさとプロボノ、そして、豊岡市が発信している実際の情報発信をケーススタディーとして用いながら展開されていきました。


・ふるさとプロボノ 豊岡市プロジェクトのご紹介(寺島さん)


・地域行政とマーケティング手法(武田さん)


・情報発信Tips 
 コウノトリセレクション プレミアムスイーツ「co co ro」を例に具体的にターゲットが異なると発信内容はどのように変えていくべきか実践例(大谷さん)


 そして、一時間半の講師役を終えた後、お三方の課外活動はまだまだ続く。。。
次はFMスタジオへ。豊岡市とのかかわり、プロジェクトの中でどんなことに気付かれたのか、豊岡のおいしいもの話など、トピックスは色々な方向に広がり、楽しい25分の収録を終えられました。




尚、この日の放送内容は2つの番組で放送される運びとなり、サイマル放送としてインターネットでも聴くことができます。

http://www.simulradio.jp/#kinki

@番組名『ジャングルお助け隊』

 12月8日(木)10:00〜10:30

 <再放送>

  8日(木)19:30〜

  12日(月)13:00〜



A番組名『とよおか!もっと教え隊!!』

 ※2回に分けて放送

 ※放送された音声は、翌週月曜日にFMジャングルのホームページにアーカイブされます

 ■前半

  1月9日(月)12:40〜

  <再放送>

  1月12日(木)20:00〜

  1月14日(土)20:30〜

 ■後半

  1月23日(月)12:40〜

  <再放送>

  1月26日(木)20:00〜

  1月28日(土)20:30〜


本当に皆様、お疲れ様です。そして、ありがとうございます。

文:お
ふるさとプロボノ 下川町 [2011年07月14日(Thu)]
ふるさとプロボノ 北海道下川町チーム 第五章 
「中間提案 チームとしての方向性」


春のチームの立ち上げから約3カ月、6月には2回の1泊2日の現地合宿、加えて東京の関係各社へのヒアリングなど、精力的に下川町への理解を深め、思いを共有をし、今後の方向性について真剣に考えを重ねてきた下川町チーム。

この日は、下川町の環境モデル推進室の担当課長春日さん始め、高橋主査、吉野主査と共に、チームとして導き出したウェブサイトのターゲット、コンセプトについてのプレゼンテーションを行いました。




PM阿部さんから今回のミーティングのゴール共有など前段の確認を行い、



6月の2回の現地合宿でのヒアリング、及び、東京に戻って来てからの関係者ヒアリングなど様々な角度からの情報収集を行った結果、浮かび上がってきた下川町を取り巻く登場人物像を抽出。
その後、下川町との関係性、そして下川町がこう動いてほしい、と希望する行動変化の難易度、その2つの軸でマッピング。今回のウェブサイトで情報を訴求すべきターゲットの絞り込みについてプレゼンしました。



そして、主たるターゲットがどういう人で、ウェブサイトをコミュニケーションツールとして何を伝えるべきなのか、キーとなるメッセージを個別に検討したまとめた内容についても言及していきます。

今回、河野さんとともにマーケティングを担当し、提案内容を導き出すのに苦労していた宮本さん。「行政のウェブサイトの場合、たくさんステークホルダーがあるなか、”重要”の方向性がそれぞれに違って、町にとってのメリット、アピールポイントが違ってくるから難しいですね。でも、このウェブサイトは、下川の森林への取組や、特産物などを通じて何かしら町と接点を持っていたり、興味があって行動変容させやすい人の層をさらに町にぐっと近づける役割。基本ストーリーと共感しやすいものを創りだすことが重要で、町の取組も事業者も横で繋がり、そして、それぞれへのアクセスもよくなるサイトにしていくといいですね」





チーム側からのプレゼンの後には、下川町側からの質疑応答や、提案内容に関する意見交換を行いました。
ターゲットの一つとする移住者の中でもこういう人に来てもらいたいがこういう人は受け入れることは難しい、という町の実情を踏まえた意見や、町外のヒアリングから得られた意見はどんなものがあったのか?といった質問などが続いた他、ウェブサイトを通じた情報発信の基盤整備が整うことによって、今度は町の中の受入体制についても同時に整備を進めていく緊張感も増した、というやり取りなど充実した情報交換が続きました。



おまけ:日本最北端の地で作られる手延べうどんや、トマトジュースなどの特産品を持つ下川町。毎回、役場の皆様が上京される際には、素敵なお土産をご持参頂いて、プロボノワーカーも大喜びなのですが、今回は、つやつや輝くフルーツトマト。今日のごはんにでも!と笑顔溢れる浅岡さん。



これからは、最終的な町側の提案に対するフィードバックをまとめて頂いて合意形成を図り進めていきます。早くも、コピーライター浅岡さんの頭の中には、下川町を表現するキーワードが頭を巡っていると言うことで、いよいよ実際のウェブサイト制作のイメージも膨らまし始めています。


(文:お)
下川町で合宿_ふるさとプロボノ現地入りpart.2 [2011年06月27日(Mon)]
第4章「下川のすばらしさを誰にどう伝えるか。第三者だからみえてくること」

環境モデル都市である下川町。その森林をめぐる取り組みやまちづくりの考え方を分かりやすく伝えるウェブサイトを製作する、ふるさとプロボノ下川町チームは、6月4日〜5日の第1回下川町合宿に続き、6月18〜19日に第2回目の合宿に行ってきました。

第1回から第2回までの2週間、チームメンバーは東京にいる下川町の重要ステークホルダーである、下川町の森林を活かしたサービスを利用している企業様へのヒアリングを行いました。

ヒアリング先の企業も、下川町の森林のすばらしさにどっぷりハマったチームメンバーのみなさまと同様、下川の素晴らしさに魅了されてサービスを利用している方々です。企業だからわかる下川町の特徴、下川町の人々や森林をめぐる取り組みのすばらしさを聞き取ることができたヒアリングとなりました。一方で、ビジネスとして企業と行政が継続的な関係を構築していく難しさを実感する場にもなったようです。

現地とは違った東京でのヒアリングを経て、少しずつ頭を整理しながら、客観的に下川町を見つめ直す気持ちで2回目の合宿に挑みました。

第2回の合宿では、前回ヒアリングできなかったこんな方々にヒアリングを行いました。
■Uターンで下川町に戻り活躍している町民の方
■NPO運営・議員として活躍されている方
■下川の森林の歴史を知る森林組合の組合長さん
■下川の産業・地域活性化を支援する開発振興公社の方

ヒアリングでは、時には厳しい意見もありましたが、
一度、外に出ていたからこそわかる下川の素晴らしさをもっと町内外の人に伝えたい、、、
下川の森林を活かすために一つひとつ挑戦していかなくてはいけない、やる気のある人達と一緒にやっていきたい、、、
というような、「下川が大好き」という想いが伝わってくるものでした。


そして、前回のお箸作り体験に続き、今回の合宿でも体験を通して下川への理解をさらに深めていきました。

一般向けに行われている林業体験のプログラムへ参加したり、町民の人と一緒に森の中を散歩することで、町内外の人々がどんな風に森を体感できるか、体感してもらうためにどのように工夫されたサービスを提供しているのか、を知ることができました。


メンバー全員で力を合わせて、1本の木を間伐


森の中を散歩する「ゆったりもりさんぽ」は、町内の方のための健康促進プログラムとして保健師さんと一緒に行っているプログラムです。散歩の前後に血圧を測ることで、森の中での散歩が自分の身体にどんな影響を与えているのかを知ることができるというものでした。

プロボノチームメンバーも、それぞれ血圧を測ってみたところ、散歩前と散歩後で20前後低くなるという結果に。保健師さんからもアドバイスを受け、自分の健康状態を確かめる良い機会になったようです。

2日目のお昼には、下川麺サミットへ参加。麺サミットとは、下川を含んだ上川郡の町村がそれぞれの特産麺を披露するイベントで、毎年それぞれの町が持ち回りで開催されています。今年は下川町での開催となり、下川の手延べうどんを初め上川ラーメンや美瑛のカレーうどんなど、町自慢の麺が販売されていました。町内だけでなく、町外からもたくさんのお客さんが参加され、会場は家族連れで賑わっていました。

2日間のヒアリングや体験を通して、印象的だったのが、下川の取り組みを町内の人々があまり知らないということ。。。外部からきた人にとって魅力的でも、町内の人にとっては当たり前すぎて、何が魅力なのかわからない、という課題が浮かび上がりました。

「もりさんぽ」では、こんなエピソードも。
森林の深さとトドマツの香りに癒され満喫しているメンバーの横で、「トドマツの匂いなんていつも嗅いでるから珍しいものでもないし、あんまり好きっていうものじゃないのよね。。。」という町民の方。見渡せばいつでも目に入る当たり前の森が、東京からきたチームメンバーにとってはとても貴重なものに映っていることを知って、「私たち、贅沢なのね〜」という声もありました。


森の中で深呼吸。。。


たしかに、自分の「ふるさと」や自分が住んでいる町の取り組みを知っていますか、と言われて答えられないかもしれません。田舎でも都会でも、自分が生まれた町や住んでいる町のことをよく知らない、広く考えると日本の良さを知らないという、今の日本全体に共通する課題なのかも知れません。改めて「ふるさと」ってなんだろうと考えさせられる、そんな2日間だったと感じています。


2日目の最後にはチームメンバーでミーティングを行いました。東京でもなかなか全員が揃わないチームメンバー。計4日間の合宿、東京でのヒアリングを経て、記憶が鮮明なうちに議論したことで密度の高いミーティングとなったと思います。

具体的には、ヒアリングや調査から出てきたあらゆる関係者洗い出し、ウェブサイトのターゲットを丁寧に抽出していきました。企業やNPOと異なる行政の特徴として、そのステークホルダーの幅がとても広いことが挙げられます。その中から、ウェブサイトのターゲットを選定し、コンセプトを固めていく難しさは、普段のお仕事とはまた違った視点が必要となってくるようです。それでも、チームメンバーが意見を出し合いながら、少しずつ見えてきたコンセプト案に、ワクワクする気持ちも膨らんでいきました。



ミーティングでは、仕事の進め方の違いが明らかになる場面も。一つ一つ丁寧に検証していくタイプと定めたゴールに向かって取り組むタイプ。進め方は違うけれども、「達成したいゴールは同じだよね」と確認しつつ、MKのリーダーシップが発揮された進行となりました。専門も違えば、仕事の仕方も違う、そして扱うテーマの専門家な訳でもない。そんな人達が集まって行うプロボノの難しさと面白さ、その両面を垣間見ることができました。
マーケティングフェーズの集大成、中間提案では、それぞれのスキル・経験を活かしたナイスな連携プレーが期待できそうです。

この後は、東京でのチームミーティングを経て、7月中旬には、ウェブサイトのコンセプトを提案する、中間提案を行います。どんな風にまとめられていくのか、乞うご期待です。


〜おまけ〜
2日目に参加した下川麺サミットでは、プロボノ代表としてMKの河野さんがプリンの早食い競争に参戦!!なんと、750ccのプリンを1分20秒で完食し見事優勝★
優勝商品は、下川の新商品「雪降りプリン」9個!「さすがにもうプリンは、、、」という河野さんに変わって、チームメンバーみなさんで美味しくいただきました♪


750ccのプリンとツーショット


(文: 吉原)
「ふるさとプロボノ・豊岡市」中間提案が完了 [2011年06月24日(Fri)]
ふるさとプロボノ「豊岡市」プロジェクトの中間提案が、6月12日に行われました。

濃厚な3泊4日のヒアリング合宿から6週間。メンバーは合宿でのインプットを消化しながら、東京に戻ってからも各種文献調査や追加のヒアリングを実施し、提案内容を練りました。追加のヒアリングとして、流通会社の方や、「豊岡応援隊」のブロガーさんにお話を伺いました。また、参考事例として、「トキ」を用いた佐渡市の取り組みなど、他地域との比較にも力が注がれました。



中間提案では、「豊岡市ブランドが確立するまでの流れ」を整理し、その中でウェブサイトの役割を明確にする…という流れで、提案書は実に57スライドに及びました。豊岡市からは市議会の合間を縫って、真野副市長と、エコバレー推進室の大岸さんがお越しくださり、午前中一杯を使って提案を行いました。



発表を終えて、ここまで強力にチームをリードしてきたマーケッターのお二人は、ほっと一段落です。プロジェクトマネジャー寺島さんからは、こんな感想がMLに投稿されました。

発表ギリギリまでプレゼン資料の修正をする姿は、通常のビジネスとなんら変わりない緊張感でした。

逆にボランティアといっても手を抜かない皆様のプロ意識を改めて感じました。


さて、その一週間後。

豊岡市のお二人が提案を持ち帰って、市役所内で検討会議を持っていただいたのですが、庁内の様々な部署から集まった関係者のコメントは、予想以上に多岐にわたりました。様々な角度からの感想・要望が書かれた議論メモを見せていただいたチーム側では、それらをどう反映していったらよいか若干戸惑いつつも、まずは、豊岡市と電話会議を行って議論の経過を把握しました。そして、受け取ったコメントの一つひとつの重要度・優先度を精査し、一つひとつ個別に対応を検討していきました。最終的には、多くのコメントは、何らかの形で、今後立ち上げていくウェブサイトのコンテンツに反映できるという前向きな見通しを立てることができました。

いずれにしましても、今回の学びとしては、自治体という組織が、日ごろサービスグラントでお付き合いしているNPOよりも職員も多ければ、部署も分化しており、多様な意見が出る可能性が高く、それぞれの部署のコメントを反映しながらも、きちんとした成果物につなげていくためのプロセス、つまり、提案自体もさることながら、提案後のフィードバックとその対応も、きめ細かさが求められる、ということが分かってきました。

その点、豊岡チームは、提案の内容もさることながら、その後のフィードバックを受けた対応もスピード感があり、いい形でマーケティングフェーズを締めくくれたのではないかと思います。


あっという間に夏至を過ぎ、プロジェクトは後半戦に突入しました。日本海のカニが美味しくなる冬の到来前の納品を目指して! 豊岡プロジェクトのプランニングフェーズに期待です。

(文:入谷)
下川町で初合宿_ふるさとプロボノ現地入り [2011年06月09日(Thu)]
ふるさとプロボノ 北海道下川町チーム 第三章 
「百聞は一見にしかず。。。下川町1泊2日の合宿へ・・・」


1週間の仕事が終わる金曜日、いつもであれば翌日のお休みに向けて少々OFF的モードになるものですが、この日に限っては「翌日の朝一の飛行機に乗り遅れない様に!」という緊張感を伴った眠りについた(と予想される)ふるさとプロボノのメンバーたち。全員が目指す先は、北海道下川町。この日からは1泊2日の合宿です。
最寄の旭川空港に到着後、すぐ目に飛び込んできたのは山の斜面に牛がゆったりと草をはむ穏やかな風景。30分もたつと東京のマンションが一体何千個建つのかという雄大な大地が広がり、もうそれだけで空気を胸いっぱいに吸い込んでみたくなってしまうのでした。

下川町から迎えに来ていただいた役場の吉野さんの運転で旭川空港から車で約1時間半走ると、東京都と同じ面積の9割が森林に囲まれた、自然の恵み溢れる下川町に到着します。

今回の合宿の目的は、
「環境モデル都市として認定されている下川町」の
「森林を巡る施策やまちづくりの考え方を分かりやすく正しく伝える」ための
「ウェブサイト制作」
というミッションの遂行にあたり、様々な関係者からの聞き取り調査の実施と町の取り組みについて実際に目でみて体感するという事にあります。

町役場に到着すると、さっそく環境モデル推進室の春日課長を皮切りにヒアリングがスタート。下川の歴史や森林を資源として実施している取組や今後のまちづくりの考えや思いの丈をお話頂きました。




それに続いて、滞在2日間であわせて12名を越える下川町に関わる皆様から、
「下川町について」「下川を取り巻く環境について」「これからの下川について」
の色々な思いや考えを伺うことができました。

皆様の顔ぶれとは、、、

■五味温泉の近くに建つ素敵なエコハウス 美桑 の建築設計者、また、そのエコハウスの普及を担う職員の方
※エコハウスとは、環境への負荷を低減した住宅のことで、下川町のエコハウス美桑は、原材料のほぼ100%が町にある資源を採用して建築されています。特に、木材は生産、伐採、加工に至るまで森林環境の保全に配慮されたと認められるもののみに付けられるFSC認証の木材が使用されています。町では、色々な環境配慮の機能をショーケースとして見られるモデルハウスとして、また、宿泊施設としても一般に貸し出しを行っています。
■製箸会社の社長さま
■下川森林組合の組合員
※下川は林業の世界では珍しく、通年を通して森林に関わる仕事を供給することで安定いた雇用を生み出している町です。加えて、人の魅力につられて町外から移住をし林業に携わる方が多いのも一つの特徴です。
■役場の森林つくりに関わる林務課ご担当者、町内の幼稚園・小・中・高校生への環境教育ご担当者
■下川の資源を利用して事業を実践している町民の方
■地域起こし隊として下川にいらした方
■町の古くからの建物の維持・保存活動を行っておられる町民の方


ヒアリングの間には、豊かな資源を無駄にしない森林経営とエネルギー活用など、ウェブサイトの大事なコンテンツにもなるその現場を実際にご案内いただきました。



林業のサイクルは60年。資材として切り出すまでには何十年というスパンが必要であり、良い木を育てるためには間伐も不可欠です。そうした手入れの結果でた木材は、割箸や加工して製品となる他、細かいチップにして燃やすことで代替エネルギーを生みだし、公共施設の暖房などに利用する。。。そんな無駄のない循環型社会の実践が下川町では行われています。メンバーにとっては、本当に為になる環境の社会科見学。実際の循環の流れに沿って案内して頂いたことで、理解の進む有意義な時間となりました。



また、エミューを軸に地域活性を睨む今井さんのエミュー牧場に立ち寄ったり、下川の木材でお箸づくりを体験したりと、ヒアリングのみならず、体験型コースもありと、インプットの方法もバラエティー豊かな1泊2日の合宿となりました。



初日は生憎の曇、大体雨ながら、翌日には見事に晴れ渡った下川の大地を背景に撮った一枚。(PMの阿部さんは下にて待機中)チームは、今度は東京にて下川町の提供するサービスを利用されている企業様を中心にヒアリングを進め、また翌々週18日-19日の1泊2日の予定で下川に戻ります。




都内を飛び出て取り組む初めての地域交流型プロボノ、まず第一弾のメンバーの口ぐちからは「いや、本当に勉強になる。。。」「キックオフや懇親会で聞いてきた情報は、平面的だったけれど、今回実際の繋がりの理解が進んだので段々と立体的に見えてきた気がする」という声が。
普段の生活ではなかなか接点を持つことができない本当にいろいろな方の生き方、考え方に触れ、訪れたメンバーの中で、「幸せの定規」を改めて見直し時間にもなったような気がします。
下川町に学びつつ、集まった情報をいかに組立て分かりやすい編集を行うのか、いよいよこの先からプロボノの神髄へと進んでいきます。

(文:お)



ふるさとプロボノ懇親会 [2011年05月14日(Sat)]
ふるさとプロボノ 北海道下川町チーム 第二章 
「下川のアントレプレナーに触れて・・・」



つい先日、チームメンバーの顔合わせを行ったふるさとプロボノ、下川町チーム。本日は、下川町役場の皆様との懇親会。

お酒で気分を和らげながら、環境モデル都市をはじめ、下川町の環境施策をリードする現場の役場の担当者の皆様とチームメンバーとのアツイ語りも含めた時間を過ごしました。

町の主要産業である林業を支える森林組合は60名超の雇用を生み出しているのですが、その半分以上は町外からの移住の皆様。
豊かな自然の資源と共に、思わず引き込まれる溢れる人の魅力をメンバーも直に感じた様です。


□下川町役場の皆様とチームメンバー
下川町の特産品であるトマトジュースや、手延べそうめん、お箸などお土産とともに!




□最後には、PM阿部さんと春日課長 ふるさとプロボノ、成功させましょう!よろしくお願いしまっす!と固く握手。


6月初旬の土日、いよいよ下川町へ現地入りです。

(文:お)
【ふるさとプロボノ】 下川町チーム始動です。 [2011年05月10日(Tue)]
ふるさとプロボノ 北海道下川町チーム 第一章 
「チームメンバーが出会った!」




都心に集中するプロボノワーカーの力を地域の力へ!
地方自治体の独自の取り組みを、第三者であるプロボノワーカーが日頃のビジネスで培ったスキルや経験を活かして後押しする地域交流型プロボノプロジェクト、その名も「ふるさとプロボノ」が今年から開始となりました。

兵庫県豊岡市、そして、北海道下川町を支援先とするふるさとプロボノの初年度は、豊岡市チームが先行してGW中に3泊4日の合宿を敢行。
続いて、下川町チームもいよいよ本格的に始動です。


東京23区とほぼ同じ面積のある町の、うち9割を森林が占める自然の恵み豊かな下川町は、過疎化・高齢化に直面しながらも、町の資産である森林資材の活用による循環型社会への取り組みをはじめ、森づくりを柱とする環境施策では先進的な取り組みを行い、全国で13しかない環境モデル都市にも認定されています。

パワフルな役場の職員の方が中心となって数々の環境に関わる施策に取組む結果、単年度でも500名以上の視察者が訪れるという下川町ですが、現状のホームページ上ではその成果が十分に伝えられているかといえば、まだ改善の余地が残されている!といえます。
町の特質を映し出す取り組みをどの様に分かりやすく、伝えるべき対象者に広報し、町が期待する変化を起こしてもらうようにするのか。。。

今回のふるさとプロボノでは、町のホームページの中でも、環境モデル都市を巡る施策を対象に、見る側にも伝わりやすい、理解しやすい情報発信に取組みます。それによって、町の内外からの視察をさらに増やし、取組への理解・協力を募り、その結果、継続的な森づくりや、それを支える担い手の雇用創出にも貢献する役割が期待されています。


このエキサイティングなプロジェクトには、年代もお仕事の業界、職種も異なる多様な5人のメンバーが参集し、初めて顔合わせを行いました。


☆プロジェクトマネジャー
 本業にてIT系プロジェクトのマネージメントのご経験豊富な阿部さん
☆マーケッター
 代理店にて企画提案の営業に勤しむプチ体育会系 河野さん、食品や消費財などあらゆる商品、サービスのマーケティングリサーチに日々取り組む宮本さん
☆コピーライター
 ご自身の地元富山の活性化にも取り組む浅岡さん、最近の愛読書は「ふるさと再生」
☆ウェブデザイナー
 広告制作をメインに、NPO/NGOの広報活動にも取り組む神田さん 

この日が初対面ではあるものの、緑豊かな下川町になんだかぴったりな自然なペースでのコミュニケーションが心地よいドリームチームです。




まずは本業やそれぞれのふるさとについても触れながら、メンバーの自己紹介の後、プロジェクトの進め方の説明、そして、今回応援することとなった下川町の概要などについて事務局から提供できる情報をお伝えし、メンバー同士で現地でさらに確認したいこと、疑問に思っているところなど、ブレストを行いました。

   

いよいよ次は、ふるさとプロボノの一つの醍醐味、6月という北海道のベストシーズンに現地に入り、今回のホームページの制作にあたって情報収集が必要な下川町の方々へのヒアリング実施へと進んでいきます。

ふるさとプロボノが運ぶ、「まだない出会い」。 
これをご縁に新たな地域と都心住民とのつながりが生まれる合宿になれば素敵です♪



下川町情報 
下川町は北海道の旭川の北部に位置し、東京23区と凡そ同じ面積、
東西約20Km、南北約30Kmに及ぶ64,420haの広大な面積の90%が
森林に覆われる、という非常に恵まれた森林資源と美しい自然が
残された町です。
三菱金属鉱業の鉱山によって、農林業と鉱業の町として発展し、
一時は15,000人にまで膨らんだ人口ですが、鉱山の休山などに
より今では3700人まで減少、行政上は過疎地域に指定されています。

しかしその下川町民の中には冬季オリンピックのスキージャンプで
有名な葛西選手・岡部選手などがおり、人口比率におけるオリンピック
輩出率はずば抜けて高い!というニュースもある町。

この下川町では、その豊かな森林資源を有効に活用した低炭素モデル
社会の創造に早くから取り組み、全国に先駆けた様々な環境施策は
地方自治体の中でも注目を集めています。

(文:お)

3泊4日のキックオフ合宿が完了(ふるさとプロボノ豊岡市PJ) [2011年05月06日(Fri)]
この春新たに始まった、地域交流型プロボノプロジェクト「ふるさとプロボノ」が、本格的に動き始めました。第一弾となる兵庫県豊岡市プロジェクトは、先日のキックオフ事前ミーティングに続いて、4/29から5/2まで、3泊4日の日程で現地入りし、「キックオフ合宿」を行いました。



大阪伊丹から小型機で30分。コウノトリ但馬空港に着いて最初に向かったのは、「県立コウノトリの郷公園」です。ここには飼育ケージの中で、野生復帰を目指すコウノトリが飼育されています。また、公園の外には、減農薬・無農薬の農法である「コウノトリ育む農法」を実際に行う田んぼが広がっていました。プロジェクトメンバーは小雨の降る中、豊岡市コウノトリ共生課・農林水産課の方々の案内で、田んぼを見学し、豊岡市で実践されている環境復元の取り組みの基礎を学びました。



遠くに見える田んぼでは、野生復帰したコウノトリが本当に降り立っていましたし、市内を移動する中で何度も、悠然と空を舞うコウノトリの姿を目にすることができました。象徴的な存在として語られるコウノトリですが、実際に現地を訪れ、コウノトリの姿を目にすることで、プロジェクトのリアリティはぐっと高まったように感じます。



さて、キックオフ合宿の最大の目的は、「ヒアリング」。政策に関わる様々な人々から話を聞いて、政策の内容を理解したり、市外の人々とどのようにコミュニケーションしていくべきなのか、ヒントを得ていきます。

窓口部署である、エコバレー推進室情報戦略係の方々にセットアップしていただいたヒアリングは、4日間でなんと21件!
対象は、

・市職員の方
・「コウノトリ育む農法」を実践する農家の方々
・農産品の流通に携わる農協(JAたじま)の担当の方
・食品加工会社の社長さん
・環境経営を推進する企業の社長さん
・ビオトープの管理や「生き物調査」などを推進する市民団体の代表の方
・環境教育に携わる教育委員会の方

など、多岐にわたりました。限られた時間を有効に使うため、2人のマーケッター、武田さん・大谷さんを中心に、二手に(一部は、3グループに)分かれてヒアリングを進め、後から情報共有を行う形で、ヒアリングを進めていきました。



2日目・3日目に行われた農家さんへのヒアリングは、夜19時から始まるグループインタビュー形式。それを終え、車で30分の宿泊施設に向かった後、一日の振り返りと方向性の議論が、連日夜遅くまで行われました。

ヒアリングの合間には、息抜きがてら豊岡の観光名所を訪れました。志賀直哉で有名な城崎温泉、白磁のお皿に小盛りで出てくる出石(いずし)の皿そば、どちらも市町村合併後の新豊岡市が持つ、魅力的な観光資源です。今回は、観光の促進はスコープ外ということもあり、食事や温泉の時間も限られていましたが、お楽しみの時間も必要ですね。



予定がみっちり詰まった濃厚な4日間を過ごして、プロジェクトメンバーからは「都会で暮らしている中ではなかなか出会えない方の話を聞けて、視野が広がった」との声が聞かれました。事務局から同行した私も、すっかり豊岡のファンになってしまいました。プロジェクトはこれから中間提案に向けて、今度は都市住民側のヒアリングや消費者調査を進め、豊岡ブランドをどのように確立していくのか、議論を進めていきます。

(文:入谷)
豊岡市ふるさとプロボノ、スタート [2011年04月19日(Tue)]
関西プロジェクトに続く新規プロジェクト、「ふるさとプロボノ」豊岡市プロジェクトがスタートしました。今回のプロジェクトの目的は、豊岡市の公式ウェブサイト「コウノトリと環境」セクションのリニューアルです。

豊岡市は兵庫県の日本海側に位置する自然豊かな地域ですが、戦後の環境破壊の中で日本で繁殖した野生のコウノトリが絶滅した地でもあります。それから、コウノトリの人工繁殖と野生復帰、コウノトリが象徴する豊かな自然環境を目指して、豊岡市の50年近くに渡る長い取り組みが始まります。そして現在、豊岡市は、自然と経済の共鳴を実現する環境経済政策を打ち出し、自然との共生がもたらす豊かな市民生活が約束された「小さな世界都市」への道を歩んでいます。

この壮大なストーリーを受けて、プロボノワーカー5名のチームが4月9日(土)、始動しました。週末の朝から事務局に集まったチームを待ち受けていたのが、豊岡市から届いた段ボール1箱分の資料の束。みなさん一瞬動揺しながらもパンフレットを手に取って豊岡市の魅力発見に余念ありません。首都圏ではあまり馴染みのない地域ながら、情緒あふれる城崎温泉をはじめ、歴史・文化・自然と数々の魅力スポットがあるようで、少しずつ豊岡への関心が高まりつつあるところへ・・・

豊岡市の中貝市長、名産のスタイリッシュな豊岡鞄を手にご登場です。さらにそこから取り出されたのが、美しいコウノトリお守りとコウノトリの蒔絵シールのお土産。都会派プロボノワーカーたちも、ふるさと発おしゃれグッズに心奪われた模様です。

その後は、中貝市長から理路整然ながらも情感豊かなお話をいただき、私たちは「コウノトリが悠然と舞う」ことの意味を深く知ることになりました。環境政策の効果を実現するために環境行動の経済性を実証していくこと、空を舞う鳥を見てうつくしいと感じることに価値を見いだせる文化を守ること、固有の資産を守りぬく取り組みを世界に発信し、市民の誇りを醸成してまちづくりの力にすること。その明快なビジョンは、有機農業の導入、有機農産物のブランド化、エコツーリズム、環境企業誘致、環境教育、他地域との連携など、地道な努力に裏打ちされています。


明快なビジョンとブレのない取り組み姿勢、市内外で大人から小さな子どもたちまでを巻き込んでいく豊岡市の姿に、NPOや社会事業へのヒントも多く得ることができ、大変貴重な時間となりました。チームメンバーも、豊岡市構想の一端を担う参画者としてすっかり巻き込まれ、懇談会後半ではさっそく環境経済政策やコウノトリ関連施策の広報について意見が交わされ、今後の展開が実に楽しみなスタートとなりました。

来週はいよいよ、サービスグラントでも初めての試みとなる現地キックオフ合宿です。第一印象では全体に知的で大人な雰囲気のチームが、山奥の合宿所で夜な夜なコウノトリ育むお酒片手に、どのような熱い議論を交わすことになるのでしょうか。乞うご期待です。