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改めて、プロボノの「定義」について [2014年12月02日(Tue)]
アジア・プロボノラリーが終わって1ヵ月。
イベント期間の前後を通じて、さまざまな交流と刺激に満ちた時間だった。
アジア各国で活動するプロボノ団体との関係性を深められる手ごたえを感じたところもあるし、アジアの動きから着想を得て、日本でこれからやっていかなければならないことについても、いろいろなヒントが見えてきた。

そうした中でも、まるでスタート地点に戻るかのようではあるが、プロボノの「定義」については、世界にプロボノが広がりを見せるからこそ、いま改めて問い直し、その幹となる部分が何なのか、を世界各地と日本とも意識を共有することが必要なのではないか、ということを感じた。

というのも、アジア・プロボノラリーの終了後、今度は11月中旬に韓国を訪問して、現地のプロボノイベントに参加する機会をいただいた。拙著『プロボノ』の韓国語版が翻訳されており、有難いことに、日本以上に販売部数が多いというこの国では、お会いする人の中にも、本を読んでいただいた、という人を多数見かける。と同時に、そうした人から伝え聞いた話の中には、読者の中には、自分が著書の中で書いたプロボノのイメージが狭すぎるのではないか、もっとプロボノを広くとらえた方がよいのではないか、という意見も聞かれるという話を耳にした。

確かに、私の著書『プロボノ』は、サービスグラントの仕組みの説明に多くのページ数を割いていることから、こうしたコメントも出てくるのかもしれない。韓国では短期のプログラムを求める声が強く、サービスグラントがこれまで定番としてきた6ヵ月程度のプロジェクトへの関心は低い、ということにも起因するのかもしれない。

この本が出たあと、ここ3年間ぐらいで、サービスグラントもそれなりに現実の中でもがきながら「進化」して、短期のプログラムにいくつかの形で実践を始めたりなどしており、そこまでがこの本に掲載されていたのなら、こうしたリアクションは出てこなかったのかもしれない。

ただ、プロボノのやり方は、今後も様々な形で広がりを見せるだろう。アジア各国のプロボノのモデルには、CEO、CFOなど「Cレベル」つまり企業幹部が参加するものから、学生・大学院生などが参加するものまで、多彩なモデルが存在する。支援形態についても、1回単発のものもあれば、1年近く継続的に関わるというものもある。それらのどこまでがプロボノで、どこからはプロボノではないのか。モデルが多彩になればなるほど、一瞬、首をかしげて、これってプロボノ? と確認をしてみたい気持ちがふと浮かんでくるタイミングが出てくる。

タップルートファウンデーションでは、プロボノを説明するときに以下のような表現を使っている。
”Pro bono is donated professional services benefitting organizations working to improve society.”

直訳すれば「プロボノとは、専門的サービスを寄付することで、社会を改善する活動に取り組む組織に便益を与えることである」というような感じだ。

興味深いのはその先で、タップルートはまた、Skill-based volunteering(スキルに基づくボランティア)には、3つの種類がある、と説明している。それは、General skill(一般的スキル)、プロボノ、Board service(理事)である。同じスキルを提供するボランティアの中でも、プロボノと他とを分ける部分は、「日頃の仕事に近い作業内容」であり、規模や期間は様々だとしても何らかの「プロジェクト」として、「支援先にインパクトを与えるもの」という点のようだ。

こう定義を詰めていっても、企業人が、NPOに向けて、ビジネススキルの講習を行う、というようなセミナーのような活動でも、企業人が、NPOに対してビジネスの視点からアドバイスを提供する、といったようなことも、プロボノとして解釈されうるだろう。

ここまで書いてきて、自分が気にしているのは、実は定義の問題ではなく、質の問題なのだ、ということに気付いてきた。

どんな専門家が関わったとしても、NPOにとって、実践に結びつかない講習もあるだろうし、いわゆる上から目線のようなアドバイスもあるだろう。さらに、あるNPOのある瞬間にとっては効果的でも、他のNPOの別の場面においては有難迷惑な”支援”なんていうものもあるだろう。プロジェクト、セミナー、メンタリング、アドバイス、コーチング、カウンセリング、伴走、理事、顧問、・・・それがプロボノかどうか、という議論よりも、結局のところ、やること自体が目的なのではなく、その結果として、必要性を感じている支援先にどのようなプラスの変化をもたらし、前向きな成果を生み出しているのか、そこにこそ価値があるのだ、と思う。

現在サービスグラントでは、プロボノを「社会的・公共的な目的のために職業上のスキルを活かしたボランティア活動のこと」と定義しているが、もし、この定義を、よりバージョンアップするとしたら、プロボノによってもらたらされる支援先の質的変化を、簡潔に表現に反映させるべきなのかもしれない。

仮案ではあるが、例えば、こんなのはどうか・・・。
「社会的・公共的な目的のために職業上のスキルを活かしたボランティア活動を通じて社会課題の解決にインパクトをもたらすこと」

蛇足だが、こう言ったら、韓国の読者のみならず、日本の人たちからも、また敷居が上がった、とか、そんな声が上がったりして・・・。
Posted by サービスグラント at 02:16 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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