3泊4日のキックオフ合宿が完了(ふるさとプロボノ豊岡市PJ) [2011年05月06日(Fri)]
この春新たに始まった、地域交流型プロボノプロジェクト「ふるさとプロボノ」が、本格的に動き始めました。第一弾となる兵庫県豊岡市プロジェクトは、先日のキックオフ事前ミーティングに続いて、4/29から5/2まで、3泊4日の日程で現地入りし、「キックオフ合宿」を行いました。
![]() 大阪伊丹から小型機で30分。コウノトリ但馬空港に着いて最初に向かったのは、「県立コウノトリの郷公園」です。ここには飼育ケージの中で、野生復帰を目指すコウノトリが飼育されています。また、公園の外には、減農薬・無農薬の農法である「コウノトリ育む農法」を実際に行う田んぼが広がっていました。プロジェクトメンバーは小雨の降る中、豊岡市コウノトリ共生課・農林水産課の方々の案内で、田んぼを見学し、豊岡市で実践されている環境復元の取り組みの基礎を学びました。 ![]() 遠くに見える田んぼでは、野生復帰したコウノトリが本当に降り立っていましたし、市内を移動する中で何度も、悠然と空を舞うコウノトリの姿を目にすることができました。象徴的な存在として語られるコウノトリですが、実際に現地を訪れ、コウノトリの姿を目にすることで、プロジェクトのリアリティはぐっと高まったように感じます。 ![]() さて、キックオフ合宿の最大の目的は、「ヒアリング」。政策に関わる様々な人々から話を聞いて、政策の内容を理解したり、市外の人々とどのようにコミュニケーションしていくべきなのか、ヒントを得ていきます。 窓口部署である、エコバレー推進室情報戦略係の方々にセットアップしていただいたヒアリングは、4日間でなんと21件! 対象は、 ・市職員の方 ・「コウノトリ育む農法」を実践する農家の方々 ・農産品の流通に携わる農協(JAたじま)の担当の方 ・食品加工会社の社長さん ・環境経営を推進する企業の社長さん ・ビオトープの管理や「生き物調査」などを推進する市民団体の代表の方 ・環境教育に携わる教育委員会の方 など、多岐にわたりました。限られた時間を有効に使うため、2人のマーケッター、武田さん・大谷さんを中心に、二手に(一部は、3グループに)分かれてヒアリングを進め、後から情報共有を行う形で、ヒアリングを進めていきました。 ![]() 2日目・3日目に行われた農家さんへのヒアリングは、夜19時から始まるグループインタビュー形式。それを終え、車で30分の宿泊施設に向かった後、一日の振り返りと方向性の議論が、連日夜遅くまで行われました。 ヒアリングの合間には、息抜きがてら豊岡の観光名所を訪れました。志賀直哉で有名な城崎温泉、白磁のお皿に小盛りで出てくる出石(いずし)の皿そば、どちらも市町村合併後の新豊岡市が持つ、魅力的な観光資源です。今回は、観光の促進はスコープ外ということもあり、食事や温泉の時間も限られていましたが、お楽しみの時間も必要ですね。 ![]() 予定がみっちり詰まった濃厚な4日間を過ごして、プロジェクトメンバーからは「都会で暮らしている中ではなかなか出会えない方の話を聞けて、視野が広がった」との声が聞かれました。事務局から同行した私も、すっかり豊岡のファンになってしまいました。プロジェクトはこれから中間提案に向けて、今度は都市住民側のヒアリングや消費者調査を進め、豊岡ブランドをどのように確立していくのか、議論を進めていきます。 (文:入谷) |