長文ですが・・・プロジェクト全過程報告 [2009年07月01日(Wed)]
昨年秋から静かに進行していた『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会公式ウェブサイト制作プロジェクト、6月に無事に納品となりました。
1.採択〜チーム編成(2008年8月〜9月) 疲弊しきった小児医療の現場を守るために母親としてできることに取り組もうと2007年に設立された『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会(以下、「会」と呼ばせていただきます)。小児科医や行政担当者と協力して全国の母親に向けた小児医療の基礎講座を開催しながら、メディアやシンポジウムでも積極的に提言活動を行っています。その活動は着実に成果をあげており、貴重な情報を次々とブログで発信しながらも公式ウェブサイトはまだ開設されていませんでした。行政機関や企業との協業の機会も増え、その活動が全国的な広がりを始めた会は、一刻も早く公式ウェブサイトを開設して、組織として正確でわかりやすい情報発信をしたいと、昨年夏、サービスグラントに応募されました。 会は設立2年目に入り、受益者である子どもたちとご両親はもちろん、医療機関、行政、企業、メディアなどさまざまな関係者との関係を強化して基盤を固める重要な時期です。わたしたちは、ウェブサイトが果たす役割の大きさを考え、すぐに強力なメンバーで制作チームを結成してサイトの開設を急ぎました。 2.プロジェクト始動(2008年10月〜) 実のところ、会の皆さんは小さなお子さんを抱える働くお母さん、サービスグラントチームも各界で活躍中のビジネスピープルでスケジュール調整が困難な上に、プロジェクト期間は年末年始と年度末を挟むという厳しい条件で、どこまでスピーディに進められるか懸念含みのスタートでした。 それが実際はじまってみると、会、サービスグラント双方のチームが鮮やかな仕切りと進行で、予想外に順調な滑り出しとなりました。 ウェブ制作プロジェクトは発注側も負担が大きいものですが、会チームの皆さんは育児、家事、お仕事、会の運営、と大忙しの中で惜しみなくプロジェクトにご協力くださいました。ちびっこたち同席での打ち合わせでも集中力を欠くことなく、テキパキと進行しながら次々と意思決定されていく様子には圧倒されます。 サービスグラントチームも初顔合わせとは思えない連携プレー。それぞれの専門性をそのまま活かした建設的な意見交換と見事なファシリテーションで、打ち合わせやブレインストーミングでは必ず予定時間を余して結果が出るのです。また、皆さん忙しい中積極的にヒアリングや調査作業を進めてくださいました。全員が同じ目的を共有し、私心なくまっすぐにその実現を目指す―プロボノならではの効率のよさと言えるかもしれません。 こうして無事に年明けにはサイトコンセプトが決定します。 3.制作フェーズ(2009年2月〜) コンセプト決定まで順調だったプロジェクトも、既存サイトのない状態から新たにウェブサイトを制作する苦労は小さくありませんでした。これまですべての情報をブログで発信してきた会では、ウェブサイトとブログのあり方を再定義し、ウェブサイト用に新たにコンテンツを用意する必要がありました。サービスグラントチームも、会とさまざまな関係者とのスムーズなコミュニケーションのためのウェブ機能やブログとの連動を検討し、大量のコンテンツを精査、校正し、コーディングするきめ細かい作業が続きました。 忙しいメンバーばかりなので打ち合わせは最小回数に抑えつつ、Googlegroupsを最大活用して各自進捗共有しながら細かい部分までお互いに確認し合いながら着実に進めます。 4.祝ウェブサイト開設(2009年6月15日) そしてついに完成したウェブサイト。会の活動の意義と信頼性を存分に伝えながら、子どもたちへの愛情にあふれ、子どもたちの笑顔を中心にあらゆる関係者とのつながりを予感させる、すばらしいサイトに仕上がっていると思います。 サービスグラントのプロジェクトの素晴らしさは、苦労の末にもこうして必ず「作品」ができあがること、そして参加メンバーひとりひとりの努力をつないで作られた「作品」が、さらに受益者や協賛者・助成者へとつながりを生み出していくことにあります。 こうしてまたひとつの「作品」を送りだすことができ、会のメンバーの皆様、サービスグラントチームの皆様にはただただ感謝です。わたしたちの入魂の「作品」が、愛らしい子どもたちの笑顔を守るために会の活動を支える力のひとつとなることを願ってやみません。 by: 小児医療チーム 高橋 |