
実施報告
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「COP21(パリ会議)報告会in仙台
〜「パリ協定」までの軌跡と、未来へ向けて私たちにできること〜」日 時:2月13日(土)13:30〜16:30
会 場:TKPガーデンシティ仙台
内 容:(1)講演「『パリ協定』への道とその成果
〜化石燃料から自然エネルギーへの大転換へ〜」
伊与田昌慶氏(認定NPO法人気候ネットワーク研究員)
(2)講演「パリ協定の歴史的意義と地域の課題」
長谷川公一氏(公益財団法人みやぎ・環境とくらし・ネットワーク理事長、
東北大学大学院文学研究科教授)
(3)パネルディスカッション
・事例紹介「COP21と若者の関わり
〜Climate Youth Japanの活動事例を通じて〜」
藤田遼氏(東北大学大学院理学研究科/リーディング大学院
博士課程後期1年、Climate Youth Japan)
・トークセッション「未来へ向けて私たちにできること」
パネリスト:伊与田昌慶氏、藤田遼氏
ファシリテーター:長谷川公一氏
参加者:50名
協 力:Climate Action Network Japan(CAN-Japan)
※この報告会は、平成27年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(環境省)を受けて開催しました。
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2015年11月30日〜12月13日にかけてフランス・パリで開催されたCOP21。
近年の中でも特に注目を集めていたこの会議で、京都議定書以来18年ぶりとなる新たな枠組み「パリ協定」が採択されました。
発展途上国を含むすべての国が参加して温暖化対策に取り組む初めての枠組みとなり、温暖化問題は歴史的な転換点を迎えました。
今回の報告会では、パリ会議に参加した3名を招き、「結果」「市民社会の動き」「若者の関わり」の3つの視点から、COP21会議の様子や結果の報告を行うとともに、未来へ向けて私たちに出来ることは何かを考えました。
長年COPに参加している伊与田さんからは「結果」について報告いただきました。

伊与田さんの講演
パリ協定のポイントとして「産業革命以降の地球の平均気温を1.5〜2℃未満に抑えることをめざす」を挙げ、化石燃料に頼らない低炭素から脱炭素への転換と、各国・各地域でのさらなる温暖化防止活動行動の展開が必要とのこと。
続いて、「市民社会の動き」についてお話しいただいたのは長谷川理事長です。

長谷川理事長の講演
COP開会の前日に世界全体で68.3万人が行動に参加、2000以上のイベントが開催されたことなど市民活動の大きな盛り上がりが紹介されました。また、南アフリカ共和国の代表によるスピーチ:ネルソン・マンデラの自伝の言葉を引用した「気候変動への長い闘いに終わりはない」という印象的なメッセージも。
現役学生としてCOPに参加した藤田さんからは、「若者の関わり」について紹介いただきました。

藤田さんからの話題提供
世界中の若者が気候変動をテーマに集う国際イベントCOY11(Conference of Youth)の紹介や、国際交渉や国内政策における日本政府の姿勢を向上させることを目的とした声明文を各省庁に提出した若者による活発な活動が報告されました。

当日は満席の会場で、参加者からも熱心な質疑応答も交わされました。
参加者からは、
「「パリ協定」の合意ポイントや世界が目指すべき目標が理解できた」
「CYJやCOY11の活動内容が情熱を感じる事ができた」
「新聞、マスコミ等では知ることが出来なかったことを知ることが出来て良かった」
などの感想もありました。
パリ協定はゴールではなく、新たなスタートです。
私たち一人ひとりの取り組みにも終わりはありません。
(スタッフ 古林)