第2回推進員勉強交流会報告
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日 時:10月31日(土)13:30〜16:00
会 場:TKPガーデンシティ仙台勾当台
内 容:
(1)話題提供
・「海洋の温暖化・酸性化〜気象庁の観測から〜」
中村 辰男さん(仙台管区気象台 気象防災部 海洋情報調整官)
・「地球温暖化と水産業」
渡邊 一仁さん(宮城県地球温暖化防止活動推進員、宮城県気仙沼地方振興事務所水産漁港部 水産業普及指導員)
・「キリバスのお話」
ケンタロ オノさん(キリバス共和国大使館大使顧問)
(2)環境教材体験「○○ボックス(宮城版)〜川・海の恵み〜」
参加者:22名
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今年度、2回目となる推進員勉強交流会を開催しました。
(
1回目の様子はこちら)
今回は、一見温暖化とは異なる題材をテーマに、別の切り口から温暖化を考えることで、伝える相手や伝え方の手法の幅を広げることを目的としています。
今回のテーマは
「海」海洋や水産業と地球温暖化の関係、世界で温暖化の影響を受けている現状について、お招きした3名のゲストともに考え理解を深めました。

中村 辰男さん
中村さんによると、
「海洋は、人間活動によって排出されたCO2の約30%を吸収する。その結果、海洋の酸性化を引き起こしている」とのこと。
さらに、
「酸性化が進むと、サンゴの白化など海の生態系に影響が出る恐れがある」と懸念しています。
では、具体的に海の生物にどのような影響が出るのでしょうか。

渡邊 一仁さん
渡邊さんからは、温暖化に伴う水産業への影響についてのお話をおこなっていただきました。
イワシやサンマ、サケなどの私たちに身近な魚が、温暖化によって漁獲量が減ったり、小型化したり、漁獲時期が変化したりと、様々な影響が出ることが予測されているそうです。
そして、忘れてはならない、人への影響。

ケンタロ オノさん
太平洋上に位置する33の環礁からなるキリバス共和国は、世界で一番早く朝日を迎える国。
キリバス共和国の大使館大使顧問であるオノさんからは、キリバスの美しい海や暮らす人々の様子を写真などを用いて紹介いただきました。一方で、海抜の低いキリバスは温暖化による海面上昇によって水没の危機にさらされている現状も。
「キリバスのCO2排出量は世界の下から2番目。なのに、温暖化の影響を真っ先に受けるのです」というオノさんの言葉が突き刺さります。
私たちの暮らしが、その現実を引き起こしているということを忘れてはなりませんね。
最後には、「○○ボックス(宮城版)」の川・海の恵み編。

グループになり、話し合いながら水産物の旬の季節を考えました。
お魚の旬って難しいですね


渡邊さんから、宮城県で水揚げされるお魚についても解説をいただきました

今回の3名のゲストのお話しには、推進員のみなさんからもどんどん質問が出され、学びの多い機会となったのではないでしょうか。
(スタッフ 岸)