日本の温暖化対策はどこへ向かう!?〜COP18報告会開催報告〜 [2013年03月25日(Mon)]
日時:3月20日(水・祝) 会場:宮城県庁1Fみやぎ広報室 講師:平田仁子氏(気候ネットワーク東京事務所長) 参加者:66名 2012年11月26日から12月7日にかけて、カタールのドーハで COP18(温暖化に関する国際会議)が開催されました。 そのCOP18の結果について、今年も気候ネットワークの平田仁子さんを講師にお招きし報告会を開催しました。 (COP17報告会はこちら) 平田さんは今年も現地・ドーハからタイムリーな情報発信をされており、 今回の報告会では、COP18の結果を踏まえた今後の日本の温暖化対策について、 NGOの目線からお話いただきました。 ![]() 講師の平田さん(気候ネットワーク) ■ 気候変動枠組条約 1992年採択、1994年発行(194カ国参加)。温暖化防止のための初めての国際的な枠組みで、 CO2濃度の安定化が究極の目的です。 「共通だが差異ある責任」として、先進国と途上国をわけ、先進国により多くの義務を課しています。 ■ 京都議定書 1997年採択、2005年発行(192カ国参加)。先進国に2008〜2012年の削減義務(第一約束期間)を 課しました。EUは8%、アメリカは7%、日本は6%の削減です。 ■ ドーハの合意 京都議定書第2約束期間(2013〜2020)、議定書改正を採択し、2020年からの新たな枠組みを 2015年に合意するためのプロセスとその方向性などを決定しました。 ■ 日本の交渉姿勢 京都議定書には残らず、アメリカ・カナダ・ロシア・ニュージーランドとともに削減義務を負わない 自主的な取り組みを行うこととなりました。 ■ 国内動向 25%削減目標はゼロベースで見直しとなったほか、地球温暖化対策推進法は中長期目標なしの 改正案が閣議決定されるなど、消極的な動きです。 ■ NPOとしての今後 国の方針に依存しない自立的な地域づくりや、再生可能エネルギーと省エネの実践など、 地域からの地殻変動を行っていくことが重要となります。 ![]() 国際交渉となると難しいイメージがありますが、 平田さんのポイントを絞ったお話はとても分かりやすく聞くことができます。 参加者からも 「現状がよく分かり、大変有意義でした。」 「温暖化防止の取り組みの日本政府の温度差について考えさせられた。」 といった感想が寄せられました。 今、世界ではどんな議論がなされているのか、どんな方向へ向かっているのか、 そういったことを知ることも温暖化防止に繋がる一歩ではないかと思います。 1人でも多くの方に関心を持ってもらえるよう、情報を発信していきたいと思います。 COP18の結果についてもっと詳しく知りたい方は・・・ ■気候ネットワーク 会議場通信kiko ■全国地球温暖化防止活動推進センターサイト(第18回締約国会議(COP18)) ■外務省HP COP18の概要と評価 ■COP18公式ウェブサイト(英語) |