先週は休講でご迷惑をおかけしました。
さて今回からミニレポートがはじまり、
何となくこの講義の流れが見えてきたかなと思います。
プレレポートの希望では、「課題レポート形式」を
希望していた学生が1割程度でしたが、
実際はそちら選んだ学生が
4割近くに増えていたのでちょっとびっくり。
そのみなさんは今回の映画と同じく
車イスで生活する若者たちが出てくる
コミック『リアル』か『flower』を読んで
課題レポートに挑んでもらっています。
そちらの意見もまたブログで紹介できればと考えています。
ではさっそく前回の「ミニレポート」を
読ませてもらってコメントさせてもらいます。
考えてもらったのはこのテーマ。
あえて男子学生と女子学生で設問の内容を変えてみました。
まずは男子学生向けがこちら。
「つきあっている人が病気や事故でジョゼのように足が不自由になったら、自分の今度の恋愛観に何か影響がありますか?」「本当に愛していたら何も変わらない」というだけの意見が目立ちましたが、
それだけの人は恒夫の行動の変化を見ていてどう考えましたか?
なぜ彼が最後にあのような行動をとり涙していたのかということと丁寧に考えてほしかったと思います。あくまで講義のレポートなので、せっかく時間をかけているメディア素材は最大限利用してレポートと向き合ってくださいね。
そんな中、なるほどと思ったレポートの一部を紹介します。
「つきあう中で限界がきて障がいと向き合わざるを得なくなると思う。けどそれは相手のことを考えることが増えることでもあり、自分の恋愛についても考えることにもつながっていく気がする」
「ジョゼのように身体障がいなら受け入れられると思うが、精神的な知能的な障がいなら恋愛感情はわかないと思う」
「自分たちカップルには出来なくて他の人たちに出来ることが気になって、いざこざが出てくるかもしれないと思う」
「人を愛したり人と接するということは、自分の思いや考えだけではうまくつきあうことができないことである」
「今まで自由に出来ていたことができず生活環境が大きく変わってしまう。その時に改めて彼女との恋愛について深く考えるのだと思う」
「映画の中で恒夫の弟が『実家につれてきたら母が喜ぶ』と言っていたように、彼女が障がいをもてば、社会的に立場の弱い人を守るというふうに社会から見えるので、優越感にひたって、自分がそばにいなければと考えそうだが、介護に一生懸命になって恋愛感情が薄れそう」
「苦労することは増えると思うが恋愛だけでなくいろんなものの見方が違う角度から見ることが増えると思う」
レポートで聞きたいことはただ「障がいがあってもつきあうのか、つきあわないのか」ではなくて「障害があることでのつきあいをどう考えるのか」を聞いていたので、そのあたりが書けている人と書けていない人とはっきり差がでましたね。
ちょっと考え方が浅いかなと感じたレポートが多かった男子学生に対して、女子学生はなかなかの迫真せまるリアルなレポート(つまりそれだけ考えたもの)が多かったです。女子学生のレポートテーマはこちら。
「つきあっている人が恋愛感情は持っていないと言いながら、仕事ではなく身体障がいのある同世代の女の子の介護に励んでいたらどう考えますか?」まずはなるほどという意見を箇条書きで紹介
・きょうだいや家族なら許せる
・自分も介護や障害に興味をもちそう
・仕事で介護しているなら許せるけどそうでないなら許せない
・その子がかわいかったらイヤだ
・彼に優先順位を間違ってほしくない
・がんばっている彼に対していい気持ちにならない自分に腹を立てそう
・彼一人でなく何人かチームで介護してほしい
これらの意見のあとにその理由が丁寧に説明されているレポートが多かったです。
一つだけ紹介するとこんな感じ。
「介護する男の子が何とも思っていなくても、介護される女の子が好きになっていて告白されたらどうするだろうかと思う。ふれば女の子は傷つくし、その後に介護されるのはイヤだろうし。その女の子はきっと障がいがなければと自分をせめそう。そう考えたらその気がないのに、やたら介護するのは逆に相手を傷つける気がする」こちらは男子学生のレポートと比べてメディア素材を最大限に活用しているレポートが多かったように思えます。この調子でがんばりましょう。
ということで明日の3回目の講義では、このコメントをうけての
レポートを書いてもらうのでよろしくお願いします。
さて明日の講義のテーマは「知的障がい」です。
今回はテレビドラマを使うので映画とのメディアの
違いもぜひ感じてくださいね。
あとすでに掲示で確認済みと思いますが
あの教室では映像が見にくいという意見が
多かったので400人教室に変更します。
使用不可のエリアも決めておくので
ちょっと早めにきて確認よろしくお願いします。
では明日、講義でお会いしましょう。