ということでまずはメールで届いたレポート紹介。
（コメント投稿はなんかたまにうまく投稿できない
　時があって迷惑をかけていまるようですみません）
まずはデラさんの意見

スクールソーシャルワーカーとしてＡちゃんの不登校を調整するには、まず、担任・両親・校長・養護教諭など、それぞれがそれぞれの考えを共有する機会を提供する必要があるのではないでしょうか。
誤解を生じさせないためにも、各々がどういう思いで行動しているのかを伝え、認識しあってもらうことは大切だと思うからです。
その上で、Ａちゃんにとって無理のない、一番良いと考えられる方法を大事にして、支援していくべきだと思います。

そしてヒトミさんの意見

このケースの場合、Ａちゃんの将来を重視して価値観を調整すべきだと思う。本来ならば、主体はＡちゃんなので、Ａちゃんの価値観を最重視すべきである。しかし今回、Ａちゃんの価値観を最重視すると、残り2年間の小学校での生活を保健室で過ごし続けることになる恐れがある。保健室の中では、人と関わる機会がないというわけではないが、クラスで過ごすほうが何倍も人と関わることになり、社会性も身に着く。また、Ａちゃんのクラスでは、「Ａちゃんはいいな・・・保健室で休めて。」といった意見も出ており、保健室で過ごし続けることは、妬みやいじめの対象になりかねないと感じた。Ａちゃんが近い将来、小学校を卒業して中学校に上がる際、より多くの人と出会い成長していくために、今どのような対応をすべきか考えるべきだと思う。
Ａちゃんをとりまく人々の価値観の調整について。まず、それぞれが見るＡちゃん像（それぞれの場面でみせるＡちゃんの様子）について共有することが必要だ。Ａちゃんをとりまく人々すべてが集まるのが無理なのは承知の上で、SSWは場面で変わるAちゃんの様子を説明できるようにしなければならない。また、SSWはAちゃんが「みんな私のことを心配してくれるのに、なにもできない・・・。」という思いを抱き、不安になってしまわないように、配慮しなければならない。

今回は学校でよくある不登校傾向の
架空ケースについて「価値観の調整」という
キーワードで考えてもらいました。
「基礎編演習」でやっていることは
こういうケースに対応した時に
基本に立ち返ることのできる力をつけること。

そう考えると大事になってくるのは
ソーシャルワーカーにとってのクライエントは誰か？
そして演習中に何度も口にした
ソーシャルワーカーは「弱い立場や少数派」の人を
代弁したり味方になったり支援したりする
形での調整役になるので
「強い立場や多数派」にどう話を聞いてもうらのかが
ポイントになっていきます。

みんなのレポートで多数を占めた意見のように
ソーシャルワーカーとしては弱い立場のＡちゃんの
価値観を大事に調整することが基本ですが
仕事によってはクライエントは先生であったり
保護者であったりすることもあります。
この時にワーカーとしてのジレンマが発生します。

そんなこともこれからの演習やレポートで
考えていけたらと思っています。

さて次回の演習はいよいよ抽象的な演習から
物語を使った具体的なものになります。
遅刻すると参加しにくいので
朝一番の講義ですががんばって間に合うように来てください。

あとフィールドーワーク２の発表ですが
次々回は２コマ使っての基礎編になるので
発表に日程をそれぞれ１週間ずらします。

では木曜日。みなさんのフィールドワーク１の発表
楽しみにしています。