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日常 [2025年03月01日(Sat)]

昨晩10時過ぎ帰宅しました。

この2〜3日の動きがややこしく頭がついていきません。日付変更線を跨いでいるので2日間で3日使った感じなのですが、2/27朝ミクロネシア連邦チューク州発、13時間かけて、2/27朝3時半ホノルル着。そのまま東京などとのやりとりをして7時半から12時過ぎまで会議出席。ホノルルを2/27午後3時過ぎに出て羽田着が2/28夜8時過ぎ。

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ホノルルを感じる時間がありませんでしたが、最後、空港でロコモコ

この一連の移動では、機内では仕事をしないようにし、できるだけ体を休めるようにしていましたが、夜10時過ぎに家につくと体が重い。

スーツケースを開けて、物を元の位置に戻し、洗濯3回、翌日(今日)のフライト調整をして、1時過ぎ、とにかく寝る。

今朝7時に起き、疲労で盛り上がらない気持ちをなんとかやりくりして、シャワーを浴び、シャツとハンカチにアイロンをかけ、靴を磨き、水回りを整え、神棚にお供えをして無事仕事を続けられていることに感謝し家を出ました。

30年近く前、JICAボランティアでアフリカのザンビアの丘という意味の地方の町に暮らしていましたが、そこであったウェールズ人のVSOボランティアやベルギー人専門家と交流がありました。彼らが言っていたのは自分を保つことの大切さ。

当時はよくわかりませんでしたが、今はなんとなくわかります。リセットして自分を取り戻すスイッチが必要で、自分の場合は日常のルーティーンがそのスイッチかもしれません。アイロンがけと靴磨き。

そんなこんなで、今、移動中です。
次のステップに [2025年03月01日(Sat)]

詳細は省きますが、2/16からの一連の出張では主に次の成果がありました。

豪州戦略政策研究所との協力進展
豪州国立大学との4月以降の調査協力
豪州科学アカデミーとの地域アカデミー支援
NZ外貿省との関係再構築(トラック1.5対話等)
南半球諸国視点の地域安全保障・地政学的状況に関する認識の把握
クック諸島の動き、NZ政府の怒り、中国の先を見据えた動きの把握
ニューカレドニア・仏間交渉の現状把握
サモア、トンガの政治情勢把握
日本人島専門家との7年ぶり再会と協力確認
先住民文化、アイデンティティの保護、自決権確保、現代社会との関係、さまざまな段階の把握
クリエイターの方々とのネットワーク構築
旧トラック諸島における海上保安庁MCTによる初の現地訓練
チューク州ウエノ島の現状確認
米国の地域安全保障への関与姿勢に関する空気感の確認
米国USAID活動停止の影響に関する意見交換
現状における日本への期待・日本にとっての機会といった空気感の確認
日本スタートアップ企業との意見交換
FLOWERS会議に向けた分科会設置案構築
3/14開催若手実務者会議準備
豪州の人の地域安全保障関連論考の査読
その他


そんな中、昨年9月からソロモン諸島と調整していた地域密着型エコツーリズム笹川モデルの導入に進展がありました。

きっかけは2023年8月の若手実務者会議。ソロモン諸島出身者のドリス(当時JICAプログラムの留学生)が我々が進める地域密着型ツーリズムの取り組みに関心を示していました。

昨年9月、ソロモン諸島を訪問する機会があり、ドリスに連絡するとまだ地域密着型ツーリズムに関心があり、自身の所属するマキラ・ウラワ州で実施したいということ。州政府は本気だと理解できましたが、国をスキップした州への直接関与はソロモン諸島が進める国の結束の取り組みに反する動きになりかねないため、国の観光省副次官に笹川モデルに関するプレゼンを実施、州と国の調整を求めました。

昨年10月、太平洋観光機構(SPTO)理事会で笹川モデルについて発表、ソロモン諸島観光大臣と観光次官に挨拶、両者とも発表内容に関心を示していました(挨拶した後、中国代表団(中国は2004年以来SPTOの正式メンバー)が大臣に近づき何か話していました)。

昨年11月、私から次官宛に正式にレターを発出。ポイントは笹川モデルの概要、マキラ・ウラワ州から要請があったがソロモン諸島の国内結束の取り組みを尊重し国を通じて協力したいこと、時間が限られているためマキラ・ウラワ州などいくつかの州とその中のコミュニティをモデル地域として取り組み手法を移転させ、その後はソロモン諸島自身で進めて欲しいこと、我々は資金供与も資機材供与もしないが住民との活動や人材育成を通じた技術協力を行うことなど伝えました。

ソロモン諸島政府はかなり忙しい状況で、なかなか反応がなく、ドリスが何度か動いていた様子でした。私の方では、相手がやると言わなければやらないだけという立場だったので、ソロモン諸島は無しという認識でした。ところがドリスから改めて連絡があり(1月下旬から話を再開していたそうで)進展があったと。そして、今週の初めに観光次官からSPFのパラオにおける笹川モデル導入の取り組みを明記した我々に対する敬意が伝わる丁寧な書簡が届きました。

この書簡を書くために、内部でどれだけの調整があったのかと想像すると胸が熱くなります。
というわけで、ソロモン諸島用の導入計画を立て、返信し、一歩一歩進めていこうと思います。
日本にとってソロモン諸島は忘れてはいけない土地であり、この取り組みを通じて日本とソロモン諸島の関係深化に貢献できればと思います。
(まだ移動中)
沖縄環太平洋国際映画祭 [2025年03月02日(Sun)]

昨日、那覇で沖縄環太平洋国際映画祭のクロージングイベントに参加させていただきました。
いろいろな方がおり、写真は控えた方が良いよなと思っていたのですが、最後、我慢できず東盛さんと尚玄さんにお願いしてしまいました。

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尚玄さん、かっこいい。東盛さん美しい。

正直なところ、この映画祭というものがこんなに素晴らしいものだとは思っていませんでした。一流の俳優、映画監督、クリエイターの方々が集まり、まるで海外のイベントのように壁がなく皆が話をしている。きっとそれが相互に反応し合い、新たな作品や映像表現に繋がるのではないかと思います。きっと沖縄だからこの雰囲気になるのだと思います。初日の挨拶で、尚玄さんが、この映画祭は堅苦しいものにしたくない、皆が分け隔てなく話ができる場にしたいという、一つの方向性を伝えていました。まさにそのような雰囲気でした。

その後、レセプションの場に移り、我々グループがパラスポーツでお世話になっている武井壮さんに勇気を出して挨拶しました。

また、なんと斎藤工さんが会場に来られていて、お話ができました。俳優、映画監督として真摯な姿勢のアーティスト、クリエイターなのだと感じました。この映画祭ではおそらくクリエイターの方々がこのようにビジネストークではない真剣な話ができる場なのだと思います。不思議な魅力があります。

その後、二次会に移動して、尚玄さんおすすめのハブ酒ショット。

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皆さんと話していて、我々の活動に関してもいろいろなアイデアが湧いてきました。今年は産学民連携FLOWERS会議を立ち上げる予定であり、今回の出会いと経験が必ず生きます。

宿に戻ると午前3時。良い一日でした。
太平洋島嶼国の青少年問題 [2025年03月04日(Tue)]

昨日、当財団を台湾のNGOであるCAPRIの代表御一行が訪問され、角南理事長と私が面会しました。米国にも事務所があるそうです。
お互いに非政府組織であり、地政学的情勢から離れた観点から、現地の課題解決について意見交換を行いました。その中の一つがメンタルヘルス。オークランド大学のサー・コリン・トゥクイトンガ教授は共通の友人であることもわかりました。

かつて自分が一等書記官としてフィジーにいた時、2014年前後のことだったと思いますが、現地地域保健大臣会合の結果、地域優先課題の一つとしてメンタルヘルスがあげられました。

当時大使と共に現地調査や日本の専門家などとの意見交換を行いましたが、結局のところJICAの対象ではないとして協力はできませんでした。優先課題はNCDs(非感染症)ということでしたが、メンタルヘルスも非感染症の一つ。しかし、実際は生活習慣病が対象だと。そして、昨年7月のPALM10では共同行動計画にようやくメンタルヘルスが載りました。

20年ほど前、マーシャル諸島でJICAボランティアとして高校教員、日本大使館で専門調査員をしていた頃、若者の自殺が大きな問題になっていました。現地の方々と生活している中で、そこには小島嶼国ゆえの閉塞感、伝統社会における越えられない壁があるように感じていました。

今も若者の自殺は問題として存在し、パラオにおいても若者が亡くなることが続いています。この状況に対し、科学的な根拠を見つけることができるのではないか。科学的根拠を示すことができれば、適切な対応方法を導入するなど(国か民間かわかりませんが)課題解決に取り組めるにではないか。そういった議論を行いました。

今後、この件も対象として関わっていくことになりそうです。10年前に諦めたことに、ようやく光があたり始めました。

今日、明日は代休を取り、体と気持ちを整えます。
3/14. 15時、太平洋島嶼国若手実務者フォーラム開催 [2025年03月04日(Tue)]

3/14、15:00-18:00、笹川平和財団11階国際会議場にて、第3回若手実務者フォーラムを開催します。
現地大学院生・大学生6名、国内留学生(若手行政官であるJICAグローバルSIDSプログラム参加者が中心)約25名によるもので、彼らの視点による現地課題の抽出と将来世代のネットワーキングを目的としています。

フォーラムはいくつかのセッションに分けられ、気候変動のコミュニティレベルの影響などをテーマに、発表やラウンドテーブルが行われます。

フォーラムの模様はライブ配信の他、会場で対面で参加していただくことも可能です。同時通訳付きです。

18時からは当財団の食堂でネットワーキングのための簡易レセプションを開催します。

国際協力関係者、人的交流に関心のある方、国際交流に関心のある高校生、大学生、大学院生など、参加していただけるとありがたいです。会議では質疑応答も行われる予定です。

で、まだ申し込みフォームができていないので、絶対参加したいという方は、下記メール宛に事前にご連絡ください(ネット環境の悪い土地に出張するため3/9まで)。こちらで登録させていただきます。

kuroshio.bwebwenato@gmail.com

3/10以降については、今後公開される申し込みフォームからお申し込みをお願いします。3/14 午前10時まで受け付けます。
第3回太平洋島嶼国若手実務者フォーラム(3/14 15:00-)参加受付開始! [2025年03月07日(Fri)]

3月14日開催予定の第3回太平洋島嶼国若手実務者フォーラム参加受付開始しました。

日本語
https://www.spf.org/opri/index.php?prev=1&d=event&p=20250314.html

English
https://www.spf.org/opri/en/event/20250314.html


会場参加とオンライン参加があります。

会場参加お申込み(日本語)
https://f.msgs.jp/webapp/form/19951_jndb_1150/index.do

Registration for in-person participation (English)
https://f.msgs.jp/webapp/form/19951_jndb_1152/index.do

オンライン参加申し込み(日本語)
https://f.msgs.jp/webapp/form/19951_jndb_1151/index.do

Registration for online participation (English)
https://f.msgs.jp/webapp/form/19951_jndb_1153/index.do

よろしくお願いします。

インド洋に第一歩 [2025年03月12日(Wed)]

昨日、インドのクルクシェトラ大学のアトリ教授と意見交換を行いました。モーリシャスにあるIndian Ocean Rim Association(IORA)の議長をされていた方でもあります。

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左から、私、教授、イスラムさん

うちのイスラム上席研究員のおかげで初めてお会いしましたが、本気の本当の話ができとても建設的な内容になりました。今後のビジョン、フレームワークができてきました。
南太平洋大学の学生・院生一行到着 [2025年03月12日(Wed)]

昨晩成田に移動し、午前4時起き、6時着フィジー航空で到着する南太平洋大学の学生・院生5名を出迎えました。
メンバーは、
Salote Nasalo (Fiji)
Viliami Vakapuna (Tonga)
Sanjita Maharaj (Fiji)
Gavin Smith (Samoa)
Mayren Wichep (Federated States of Micronesia)

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もともとの予定では車を用意していたのですが、若者に贅沢させてはいけないと思いキャンセルしてもらいました。到着早々みんなに電車とバスどっちがいいか聞くと、狙いどおり電車を希望。

成田エクスプレスで東京に向かい、出勤時間の東京を見せることにしました。荷物が多いので東京駅からはホテルまではタクシーにしましたが、バスよりも東京の空気に馴染む時間を短縮できたと思います。

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足!サロテ、足!!

ホテルに9時20分頃に到着。30分ほど部屋で休んでもらってから朝食会議に向かいました(本当はもう1人パプアニューギニア出身の院生がいるのですが、羽田着で部屋で休憩中)。


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朝食会議には、14日の若手実務者フォーラムの調整を担っている立命館アジア太平洋大学博士課程のマリニさん(フィジー)と熊本大学博士課程のアレタさん(サモア)も合流。

アレタさんとマリニさんは修士課程の頃からの知り合いだそうです。アレタさんは修士を取った後、サモアにある地域環境機関SPREPで数年働いたのち、自費で1年日本に語学留学し、今、JICAのグローバルSIDSプログラムで留学中とのこと。その人生の組み立て方がかっこいい。

実は南太平洋大学組もそれぞれ今回初めて知り合ったそうで、アレタさん、マリニさんとも初めて。自分もマリニさんとサロテさん、サンジタさんしか知らないところでしたが、とりあえずお互いに和平協定を結ぶため朝食に繰り出した、といったところです。

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赤坂のマック美味しい。驚きました。

マリニさんが彼らに私のことを「この人は日本人に見えるが、中身は太平洋島嶼国の人で感覚がわかる人だ」と言っており、良い雰囲気で、自分もすっと混じることができました。

今回はとにかく彼らの能力と創造性を信じて、自分は一歩引いて彼らを応援しています。

この後、国内の残り20数名の留学生が続々合流します。彼らはこの1週間、オンラインで議論してきたようですが、初めての全員の顔合わせになります。

揉めないようにカバを持っていったほうが良いだろうか。
明日へ向けて [2025年03月14日(Fri)]

今日、3/13、財団に留学生と南太平洋大学から来た学生たちが、明日の第3回若手実務者フォーラムに向けて朝9時から夕方6時まで、当財団ビルで準備を行っていました。
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自分も明日のフォーラムに向けて準備があったのですが、来客が3件あり、ツバル、豪州、バヌアツ、パラオ、パプアニューギニアなどとメール対応をしているとあっという間に午後4時。ようやく準備に取り掛かることができ、午後11時に終わりました。

明日は9時から都内で会議に出るので、なんとか終わらせました。9時からの会議は、東京に来ている地域機関の方から、おそらくLinkedInを見て自分の経歴や活動を確認したらしく、参加しないか?と連絡があったものです。

メールの最後に長年に渡り太平洋島嶼国の人たちと活動してくれてありがとうとあり、見ていてくれる人がいるんだなと心が熱くなりました。
第3回太平洋島嶼国若手実務者フォーラム終了 [2025年03月14日(Fri)]

3/14、笹川平和財団国際会議場で第3回太平洋島嶼国若手実務者フォーラムが開催されました。
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4つのセッション(気候変動・災害への強靭化、幸福と公衆衛生の強靭化、強靭な太平洋のための社会文化と経済の連結、教育と調査による太平洋の未来形成)、そして昨年11月のエッセイコンテスト受賞者らによるプレゼンが散りばめられ、適切な時間進行で進められました。

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本来、外部の人たちとの議論ではなく(なぜなら現地を知らない人と現地の情報をできるだけ伝えようとする人の間の議論では、私が求める情報、より深掘りした話にならないため)、彼らの話を中心にしたかったのですが、当財団の参加者が持論を展開してしまい、求めていた成果が少し弱くなってしまいました。学術的な発表ではないにも関わらず、あのような長いコメントはいらない。今後、参加者の選定を慎重に行うことにします。

例えば、太平洋島嶼国の課題として、麻薬問題、HIV問題を彼らが提示したのに対して、それは世界で共通に課題だと批判的に指摘する声がありましたが、このような発言はすべきではない。自由な発言ができる環境にしたけれども、これにより現地事情を深掘りできなくなりました。15分の中で5分以上話続けるなど壊された感があります次回は現場は招待制にします。

それでも全体的には皆よくやりました。皆感謝してくれ、今後の活動に繋げられると思います。
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