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PALM9と3月のブレーキングニュース一覧 [2021年04月01日(Thu)]

今日、第9回太平洋・島サミット(PALM9)が6/28オンラインで開催されることが決定したと発表がありました。

大きな声では言えませんが、オンラインで粛々と開催できるのは日本にとって僥倖かもしれません。

コロナ禍で非常事態にあり、特にPNGは感染爆発が始まっていますが、14か国それぞれ状況が異なっています。それぞれ財政問題も経済問題も抱えています。ある意味有事であり、地域機関の枠組みも機能しません。

日本や先進国、台湾にとっては、中国との間の準有事の状態にあり、この緊張感のある状況を共有できる太平洋島嶼国はパラオ、次いでマーシャル、ミクロネシア連邦くらいではないかと思います(というか、個人的には太平洋島嶼国を巻き込んで欲しくない)。少なくないフィジー人が英国軍に従軍しているし、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャルから米軍に従軍している人もいます。英国、米国の戦いは、これらの国々にとって、他人ごとではありません。

一方、相手側に付く国が無いとも限らないでしょう。

このような現実的な緊張感があり、太平洋島嶼国が地域よりも各国の事情を優先しなければならないときにPALM9を開催するのであれば、ピント外れにならないように、相当なメッセージが必要で、もしくは、「太平洋島嶼国民全員にワクチンを提供する!」とか「すべての国の借金をチャラにしてやる!」といった、インパクトのあるタマが必要でしょう。そうでないと顰蹙を買ってしまいます。

その点で、オンライン開催は、そのプレッシャーを軽減できるかもしれません。

ここまでは、内緒の話として。


次いで、ブレーキングニュースについて。

実質、先月から始まったブレーキングニュース(https://www.spf.org/pacific-islands/breaking_news/)ですが、3月は次の10件を掲載することができました。

3/5
1. マーシャル諸島正式にPIF脱退手続き開始、パラオ、ミクロネシア連邦と足並み揃う
(2021年2月22日、MARIANAS VARIETY/PACNEWS)

3/9
2. コロナ禍で財政悪化の太平洋島嶼国、中国主導のAIIB頼りに
(2021年2月23日、REUTERS/PACNEWS)

3/10
3. キリバス政府、フィジー国内の保有地に中国の軍事基地計画はない
(2021年2月23日、ISLANDS BUSINESS/PACNEWS)

3/18
4. 2005年のPIF設立協定、フィジーは未批准
(2021年2月24日、FIJI TIMES/PACNEWS)

3/19
5. キリバス、中国の協力でフィジーの避難用地を開発へ
(2021年2月24日、THE GUARDIAN/PACNEWS)

3/22
6. 日本政府、ワクチン輸送でフィジー保健省を支援へ
(2021年2月24日、Fiji GOVT/PACNEWS)

3/22
7. エニミア総長(ナウル大統領)、南太平洋大学は一国のものではない
(2021年2月25日、FIJI TIMES/PACNEWS)

3/24
8. ツバル市民権及び旅券販売制度、野党が強く反対
(2021年2月25日、PACNEWS)

3/29
9. ザキオス駐米マーシャル大使、ミクロネシアのPIF復帰は「簡単な道ではない」
(2021年2月25日、ABC/PACNEWS)

3/31
10. パラオ大統領台湾訪問、トラベルバブル始動へ
(2021年3月29日、AFP/PACNEWS)


今回は、最初の取り組みということもあり、現在、そして今後の地域情勢を正確に理解していくために活かすことができそうな記事を選択し、コメントというか解説を書き続けました。

自分が書いているコメントというのは、これまで現地で何かの交渉をしたり、議論したりする際に行っていた手法を使っていますが、自己流であり、面倒で手がかかるものでもあり、必ずしも正しいやり方ではないかもしれません。

例えば、経済だけとか、中国関係だけとか、気候変動だけとかのように分野にとらわれずに、気になるもの(その時点で将来的に何かに繋がるという予感がある)を選んで、それぞれ勉強していきます。

ヴァーチャルな目の前に広がる空間に、ランダムに点を投げていくイメージ(もしくは付箋に書いてホワイトボードや壁にランダムに貼っていくイメージ)です。やがて、どこかで繋がり、何らかの事象の背後関係や、事実関係が理解できるようになります。

自己流なので、正しいかどうか分かりませんが、自分は20年近く、このような感覚で仕事をしてきました。


今回は、PIFサーガ、USPサーガ、中国のアプローチ、より小さな島嶼国の視点や取り組み、太平洋島嶼国による違い、歴史的背景、経済、新型コロナウイルスワクチンなど取り上げました。きっかけとなる情報は頭にあったりしますが、思い込みも多いので、正確性を担保するために元となる協定や憲法やコミュニケなどを改めて見直し、かなり勉強になりました。

4月はどこまでできるか分かりませんが、元記事がたまっており、まだまだ出して行かなければなりません。

この先のアイデアもありますが、書くと実現しないので、実現したら書きます。


とにかく、目的は、ニュースの見出しや極端な解釈に煽られずに、冷静にニュースを読み解き、現状を理解し、近未来の情勢を予測し、それぞれの立場で効果的な活動に繋がるよう貢献できればな、というところにあります。

別の解釈をする人もいると思いますが、その方が枠が広がるので、読み手としてはプラスだと思います。

ということで、引き続きよろしくお願いします。
ブレーキングニュース、アップしました:PNGブーゲンビル自治州 [2021年04月02日(Fri)]

今日は、数年前から気になっていたパプアニューギニアのブーゲンビル自治州の独立問題に関する記事を取り上げました。

私としては、太平洋島嶼地域の秩序構造は、第一次世界大戦後、約100年前のベルサイユ条約から始まったと考えていますが、その後、第二次世界大戦、戦後秩序構築、脱植民地化(太平洋の場合は米英豪NZ仏蘭からの独立もしくは高度な自治権の確保)という過程があり、現在その最後の戦後整理の段階にあると認識しています。

その文脈では、現在も国連非自治地域リストに掲載されているニューカレドニア(仏)、仏領ポリネシア、グアム(米)、米領サモア、トケラウ(NZ)、ピトケアン諸島(英)において、住民が自治に関する選択を行うことで終わるともいえるかもしれません。なお、これらの地域はリストに載っていることから国連の枠組みを利用することができます。

ブーゲンビル自治州については異なる文脈にあるため、例えばニューカレドニアの独立問題とは背景が異なります。ブーゲンビルは民族的にはソロモンですが、戦前の列強の都合で結果的にパプアニューギニアの一部となりました。戦後整理の文脈で言えば、豪州が施政権を持つ信託統治領からパプアニューギニア独立国の一部として独立した段階で、終了しています。

記事を読んでいただければわかりますが、状況は異なりますが文脈としてはインドネシアの西パプア問題に近いものと思います。いずれも内政問題となります。

ブーゲンビルの場合は、内戦があり、国連が介入し、和平合意が結ばれ、その合意が根拠となり自治州が作られ、住民投票が行われた、そして結果がパプアニューギニア政府に出されたというところ。最後はパプアニューギニア議会が住民投票の結果を批准するか否かとなります。ポイントの一つは、独立賛成が98%を超えていることで、圧倒的支持のためパプアニューギニア政府は結果を覆す判断をするにはハードルが高そうです。批准しない場合、何らかの混乱が起こる可能性があります。

西パプア問題の場合は、国際社会としてはインドネシアの内政問題であるため、介入できません。そこで、人権問題という観点から国際社会が関与するようにとの動きが数年前から見えています。

長くなりました。

ブレーキングニュースのフロントページはこちら。
https://www.spf.org/pacific-islands/breaking_news/


今回の記事はこちらになります。
https://www.spf.org/pacific-islands/breaking_news/20210226-1.html
偶然 [2021年04月02日(Fri)]

昨日、ほぼ半年ぶりに台湾の友人に連絡しましたが、今日から6日までTomb Sweeping Festival(お墓を掃除する祭り?)の連休と言っていました。その連休の初日の今日、台湾で脱線事故がありました。犠牲者が増えなければいいのですが。

今日は、1〜2カ月に数回連絡を取り合うパラオの仕事仲間に思い立って、メールを書いたところ、送信して数秒で返信がきたということがありました。内容は返信ではありませんでした。決まった日付があるわけではないのですが、同じことを考えて同じタイミングでメールを書いていたようです。

今年に、入ってから、他に2回、別の仲間とも同時に同じ課題に対するメールを出し合ったということがありました。

何か、離れていても、心は繋がっているよなと思える瞬間でした。

いつか、みんなと再会できるまで、お互いに無事でいたいですね。

今日は休養、明日は完全休養 [2021年04月03日(Sat)]

今日の都内は、どこか海外の街を思い出させるような空気でした。どこだろう。島ではなく、ロンドン、ウェリントン、ハラレ、トロント、そのような土地のような。

さて先週のことですが、少し調子に乗って走り過ぎた結果、日曜に足が故障していることが分かりました。膝に近い脛の部分に疲労骨折かというような嫌な痛みがあり(疲労骨折になったことはないですが)、歩くのも厳しい痛みでした。アラフィフの体では、残りの生き方に関わると悲観的になったりもしました。シュンとしつつも、月曜には走れば治るのではないかと、夜着替えて外に出るものの200メートル動いてみてあきらめ、火曜も同じ。これは1カ月運動できない可能性もあるなと。

ところが幸運なことに、火曜の朝から12時間ごとに痛み止めの薬を塗ると、少しずつ良くなり、多少痛みは残るものの水曜の夜からまた走れるようになりました。痛みは残るので様子を見ながらですが。

年のせいもあり、体の肉体的疲労回復のペースを守らないと閾値を越えて痛むということだと思います。昭和の人間は、根性で無理をしがちですが、無理はしない。休むときは休む。

夜走るというのは、昔からの認識で朝よりもケガをし難いということもありますが、1日の生活でお酒を飲む機会を減らす効果もあります。今日のような休みの日など、昼間からちょっと飲みたいなと思うときがありますが、「今日は夜走る予定だった」と思いとどまります。

ということで、今日は、CAPSULEから始まりPerfumeで終わるプレイリストを作り、恐る恐る走りました。30分以内と考えていましたが60分いけました。音楽は大切。

走った結果は2週間後に出ます。2週間後の自分のための先行投資。

しかし、今日は暑かった。走るときの気温は5度くらいがちょうど刺すような冷たさで気持ちいいのですが、15度を上回ると暑い。夏は厳しそう。



今日走っていて思い出しました。フィジー駐在中のこと、半年〜1年毎に1カ月の休暇を取ることになっていたため、7年前ほど前、最初の休暇で一時帰国し、白金台のあたりのウィークリーマンションで1カ月生活したことがありました。

財団に入ったのが2009年で一度辞めたのが2012年、その間に東日本大震災があり、そのあとから動ける体にしておかなければと走り始めたものの、基本的にはジムで室内でしか走らなかったんでした。体が衰えていたので、外で走るのが怖い状態でした。2012年末にフィジーに赴任してからも借りていたアパートの地下にあるトレッドミルだけで、外は怖くて走っていませんでした。ただトレッドミルだとカロリーは消費できるのですが、こう、地面をける感覚がなく、筋肉がつかない(自分の場合)。足の指先に力が入らないというか、神経か血行か何かが衰えているというか、そんな状況でした。

それで、その最初の1か月の休暇で白金台のあたりに滞在していたときに、PerfumeのSpring of Lifeを聴いて、ふと外で走ってみようかと思ったんでした(Bob DylanとかPearl Jamでは体に力が入ってしまい、外は走れなかった)。

それから少しずつ走るようになり、フィジーでも、土日はリセットし態勢を整えるために、走って泳いで、料理して、1週間の現地新聞紙2紙の記事をまとめて次の週に備える、という日々を送るようになりました。

そういえば、その時期のアルバムに入っているParty Makerという曲があるのですが、アルバムの中の1曲で、聴いただけではよくわからないものだと思います。しかし、EDM系のライブに行っていたり、Perfumeのライブを経験すると、まったく印象が変わります。体に吸収されるというか、これほど上がる曲はないかも。あの3人のライブのパフォーマンスは本当に凄い。イレブンプレイのパフォーマンスも、人の体の美しさと音と技術とテーマで脳の枠が広がりますが、それがさらにポップにEDMに昇華されています。経験者はきっと共感してくれるでしょう。走っているときも、もう一つ坂を越えていこうという気になる。


話は変わって、フライパン。

3週間前からフライパンを探しているのですが、なかなか決められずに時間だけが過ぎてしまいました。直径と深さと平底の大きさと。なかなか決められません。

来週の目標は、フライパン。

明日は、完全休養。

良い週末を。
日米と気候変動に関するニュースから思うこと [2021年04月04日(Sun)]

今朝、朝日新聞デジタルなどが今度の日米首脳会談で、気候変動に関する協定を結ぶと伝えています。
太平洋島嶼国各国は、強い期待を持つでしょう。太平洋島嶼地域が含まれるのであれば、今度の島サミットで強いインパクトを与えることが期待できます。


先日、オンラインで英国とIEAがCOP26ネットゼロサミットを開催しているように、世界は本気でネットゼロ社会に変えていくという流れなのだと思います。ジェトロによればこのサミットでは世界の温室効果ガス排出量の80%を占める40カ国以上が参加していたそうです。

気候変動を緩和と適応で分けた場合、特に緩和について(すなわち温室効果ガス排出削減について)、太平洋島嶼国と日米豪が対立(実際には豪のみが槍玉に挙げられていますが)するというのが、ここ数年の構造でした。(2019年には、いくつかの島嶼国は中国の方が話がわかるなどと発言しています)

自分が現場にいた2015年時点でもそのような空気感は強まってきていましたが、フィジーがPIFの枠組みに戻り、地域の結束が強くなった時期とも重なります。

ただ、問題は、太平洋島嶼国側の危機感は理解できるものの、太平洋島嶼国が望む通りの行動を行うことは現実的ではないところにあります。仮に現在の社会構造のまま排出量を減らすというのは、経済活動を止めていくということでもあり、日米豪それぞれの経済、そして世界経済への影響を考えると、インパクトのある行動は難しい。

太平洋島嶼国側はリーマンショックと穀物価格危機などで苦しい思いをしたのを忘れたのか、経済が落ちれば開発援助も減ってしまうだろう、といった疑問もありましたが、島嶼国側にとっては、それでも今行動を起こさなければ、持たないという危機感を持っているとも考えられます。あるいはそこまでの影響まで考えないようにしていたか。

一方で、見方を変えれば、社会構造を脱炭素社会に変えることが、その過程や革新的技術の開発を含めて、現在の成長頭打ちの社会を続けるよりも、経済的にプラスになるのであることがわかれば、また例えば国内の石油関連産業が経済的に大きなマイナスにならずに新しい産業に転換できるのであれば、ゴロンと岩が動き転がっていくように、世界の動きは加速していくでしょう。日本の安全保障にとっても、石油依存社会でなくなれば、シーレーン云々の話は変わるし、産油国との関係も変わるかもしれません。

コロナ前であれば、そんなことは無理で、できるにしても100年単位の話だったと思います。

しかし、コロナの影響で、実際に経済活動を止めるという経験をし、今もコロナ前のレベルには到底戻れないまま経済活動が続いています。そしてなんとか世界各国が生き残っています。脱炭素社会に世界の構造を変えていくという視点では、コロナが強制的に社会を変えたことがプラスに働きそうです。

昭和時代を知っている自分など、固定観念を破っていかなければならないでしょう(温室効果ガスの話は環境問題とともに、自分が小学生の頃、40年近く前にはすでにありました。映画「ソイレントグリーン」とか。単純な自分のような子供は強い危機感があったものの、やがてバブルの時代になり、環境の優先度が低い社会だったと思います)。

一方、これからの世代の人たちは、我々の世代が躊躇したり、はなから無理と思うようなことでも、過去の記憶に縛られず、気にすることなく、アイデアを出し、行動していくのだと思います。

気候変動という観点とコロナ後の新しい社会という点からも、今度の島サミットには注目したいですね。
ブレーキングニュース、アップしました:FSM, ワクチン [2021年04月06日(Tue)]

1カ月以上前の記事ですが、ミクロネシア連邦でのコロナ対応を簡単に記録する意味も込めて取り上げました。4つの州を抱えるミクロネシア連邦という国の大変さも垣間見えるかと思います。また、解説の方には最近の情報も追加しました。

ブレーキングニュースのフロントページはこちら。
https://www.spf.org/pacific-islands/breaking_news/


今回の記事はこちらになります。
https://www.spf.org/pacific-islands/breaking_news/20210226-2.html

※各記事ページからブレーキングニュースのトップページに戻れるようにしました。早く気づけって話です。対応が遅れ申し訳ありません。
ブレーキングニュース、アップしました:パラオ、台湾、観光 [2021年04月08日(Thu)]

本年度の「持続型観光による島嶼社会の復興」事業に関して、今朝早くからパラオの友人と情報アップデートを行いました。彼女らは本当にスマート。そして強い。半年前に比べてかなり雰囲気が良くなっていたので、臨時に関連ニュースをアップしました。

ブレーキングニュースのフロントページはこちら。
https://www.spf.org/pacific-islands/breaking_news/

今回の記事はこちらになります。
https://www.spf.org/pacific-islands/breaking_news/20210402-1.html

最近分かってきたのは、パラオに限らず、太平洋島嶼国の人たちは、日本と同じで、言葉にしなくとも察する力が強いのではないかということです。

考えてみると、(パラオに限らず)間違って日本語で話していても、(英語ですが)ちゃんと答えてくれることもあったし、表情だけでお互いに読み取って意思疎通できたりということが何度もあったように思います。

ともかく、パラオの友人たちと話すのは楽しいですね。
パラオの外交権、安全保障・防衛の責務 [2021年04月09日(Fri)]

パラオは、1981年に自治政府を樹立、1994年に米国とCompact of Free Association(自由連合盟約、コンパクト、米国自由連合盟約、米国コンパクト)という条約を結び、独立しました。パラオの場合は有効期間が50年になります。日本では、15年前まではこのコンパクトは経済協力、もしくは経済援助を受けるための協定という見方が主流だったと思います。

このコンパクトは統治、経済関係、安全保障・防衛関係、一般規定の4つの柱からなり、パラオ国民の米国ビザ免除特権・準米国市民扱い、米国からの財政支援・開発支援、安全保障・防衛といった点に特徴があります。これにより、南側諸国の人々の中には、米国自由連合国は米国から完全には独立していないじゃないかという人もいます。しかし、外交権はパラオが有しているし、国際機関などへの加盟云々は、安全保障に関わらない限り、パラオ自身が決定権を有しています。

今日、注目したいのは、このパラオの外交権と安全保障・防衛についてです。

単純化すれば、このコンパクトの取り決めにより、外交権はパラオ、安全保障・防衛の責務は米国が有していることになります。


キリバスやソロモンの件があり、それ以前からパラオでも議会および民間ビジネス関係者らを中心に中国との国交を結ぶ(表向きは経済協定や貿易協定で、国交に関わらないとエクスキューズしていたようだが)といった動きがありました。そのことがあり、パラオでの中台関係は今も注目されています。ただパラオの場合は、首脳が「中国と国交を結ぶ」と言ったとしても、手続きが異なります(キリバスやソロモンの場合は、最終的には議会の過半数の賛成で変わったのか、閣議決定か忘れましたが)。

米国とパラオの間で、中国関連が外交問題であると認識されている場合、決定権はパラオにあります。その場合、次に注目すべきはパラオ憲法。パラオ憲法では、コンパクトを含む外国や国際機関との条約・国交に関する決定は、議会の3分の2の賛成が必要と規定されています。(また、決定が住民の意思と大きく異なる場合、国内が混乱することが想像できます。)

米国とパラオの間で、中国関連が安全保障・防衛問題であると認識されている場合、責務は米国に移ります。この場合、パラオの主権を尊重しつつも、安全保障・防衛に関わる問題とされれば、米国の意思が優先されます。仮にこの状況があるとして、中国と国交を結びたい場合には、コンパクトを破棄しなければなりません。コンパクトの破棄には、議会の3分の2の賛成が必要であり、住民投票も必要になるでしょう。さらに準市民扱いを基盤として構築された人的繋がりを考えれば(ミクロネシア3国の中で、パラオは最も米国に近く、同志といった空気感もある)、コンパクト破棄は難しいでしょう。

そのため、自分が中国側にいるとすれば、パラオとの関係では米国との関係も含め、安全保障・防衛のレベルにならないように、慎重に活動すると思います。

何かに書いてあるわけではありませんが、パラオにおける中国の位置づけが、近年は次のように移り変わっているように思います。

経済 → 外交 → 安全保障・防衛


少なくとも2017年までは、パラオの問題でした。パラオ自身が決定できる範疇だったとおもいます。ところが、表から見ると2018年後半ごろから(2018年5月にはミクロ3国の大統領が史上初めてホワイトハウスで米国大統領と会談した)、空気が変わってきました。表向きなので、実際にはそれ以前から動きはあったものと思います。

空域と海域をカバーする米軍のレーダー施設建設の話が出始めたのは、2017か2018でした。その時は中国が相手ではなく、北朝鮮のミサイル対策とパラオの要請による海域管理が理由とされていました。

2020年9月には当時のエスパー国防長官が米国国防長官としては初めてパラオを訪問しました。そこで、公に、中国の脅威について発言しています。これにより、パラオでは空気がピリッと引き締まったというか、そのような変化がありました。

タイミングとしては、パラオの大統領予備選(同9月下旬)の直前になります(大統領選は同11月)。

ここで、明らかに、中国問題は外交ではなく、安全保障・防衛の範疇にあると認識されました。すなわち、米国とパラオの関係で言えば、実質的な決定権はパラオではなく米国になったといえます(表向きはそうしないと思いますが)。

当時、すでにレーダー施設は完成しており、その運用のために、2カ月に1回のペースで米海軍がパラオを訪問しているという状況にもなっていました。

ここで止めます。
ミングル [2021年04月11日(Sun)]

今日は休日。昼からパラオの仲間と近況報告しました。バーチャルにミングルする感じです。
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嬉しいのは、離れていても、限られた情報交換でも、ほぼ同じビジョンを持っていること。議論はするけれども、方向性が同じなので、分かり合えます。

例えば、「〇〇」というキーワードがあるとすると、それを捉えるアングルによって無駄に話がずれていくことが少なくないですが、持っているビジョンの方向性が同じだと、無駄な議論、言葉遊びだったり、言葉尻を取るような誤魔化しがなく、率直に話ができ、イメージを共有しながら先に進むことができます。

1時間半ほど話し合った後は、30分ほどバーチャルに現地訪問。

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5年前から(さらに遡れば2010年)から、20回以上訪問していたガッパン州。友人が、ただただゆっくりと景色を見せてくれました。

家にいながら、ほんの少しだけ、現地の光と空気を思い出し、いつになれば渡航できるようになるのかと思ってみたり。

映画「ソイレントグリーン」でソルが亡くなる直前のバーチャルツアーのような世界観かもしれません。

コロナ前の空気感が残っている貴重な土地ですが、観光客を受け入れていくことで、変わっていくのでしょう。もしくは、これを維持できるのであれば、コロナ禍がおさまらない限りは、貴重な土地としてプレミアがつく気もします。マスツーリズムとは合いませんが。

5月にはグアムからユナイテッド便が週1便程度再就航するようです。日本〜グアム便も同様らしいですが。

グアムは感染を抑えきれていないし、パラオにとってはリスクが高くなります。いつか必ずウイルスが来ると考えて、備えている雰囲気も感じました。

ウイルスが入ってきても、人の動きを管理できていれば感染拡大は防げるので、そのような準備をしているよう。ワクチン接種も非常に高いレベルで進んでいます。

ただ同時に変異株(彼らも警戒している)が入ってくることも十分に考えられるので、元のコロナウイルスを対象とした備えでは十分ではない可能性もあるでしょう。住民の生命を第一に、試行錯誤を繰り返しながら道を切り開いていくということなのかもしれません。


今週(先週)の目標はフライパンでした。

しかし、26センチか28センチか。深いタイプか普通のか。取手が木製か金属か。重さはどうかなど考えているうちに時間切れになってしまいました。

今、家にあるのは何かのツアー?のときに買ったパフュームパン(パンケーキ用で使っていないけど)。

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そろそろ本気でまな板も鍋も買わないと。


そのかわり、ついに、この2か月迷って悩んでいたソファとテーブルを手に入れました。ワンルームなので、ベッドは廃棄。

考えてみると、マーシャル時代もフィジー時代も部屋では多くの時間をソファで過ごしていたので、ほぼ6年ぶりに、ピースがはまったようです。

(それぞれ役割があると思いますが)割り箸から塗り箸に変えたり、器を安価なものから良いものに変えたときのように、少し生活の文化度が上がったような気もします(自分の文化度が上がったわけではない)。

また一週間、健康に気をつけて頑張りましょう。
テイラー太平洋諸島フォーラム事務局長の声明 [2021年04月14日(Wed)]

今朝のPACNEWSに、日本政府の福島第一原発の汚染処理水の海洋放出承認に対する、メグ・テイラーPIF事務局長の声明が掲載されていました("Forum SG Dame Meg Taylor statement regarding Japan decision to release ALPS treated water into the Pacific Ocean")。

PIFは戦後太平洋島嶼地域が核実験場に使われてきたことを背景に、設立時から反核を対象の一つとしています。1980年代前半には、日本の放射性物質海洋投棄の計画に対して、地域として日本に抗議し、それが切っ掛けでフォーラムと日本の対話が進み、関係が構築されていったという経緯もあります。

テイラー事務局長の声明からは、個人的には第一印象は冷静という印象を受けました。そして冷静に事実関係を述べつつ、太平洋島嶼国が管理する青い大陸に影響を及ぼさないようにと、その懸念を伝えています。

最後には(PACNEWSの許可を得ているので引用します)”We therefore urgently call on the Government of Japan to hold off the conduct of the discharge of the ALPS Treated Water until further consultations are undertaken with Pacific Island Forum Members and an independent expert review is undertaken to the satisfaction of all our Members.” (2020年4月14日、PIFS/PACNEWS、"Forum SG Dame Meg Taylor statement regarding Japan decision to release ALPS treated water into the Pacific Ocean"の最終段落)

フォーラムメンバーとの更なる協議と独立専門家の評価がなされ、全てのメンバーが満足するまで、汚染処理水の海洋放出実施を延期するよう求めるとしています。

日本政府は、福島第一原発事故以来、毎月のように太平洋島嶼国各国にレポートを提出し、説明を続けていたはずです。また、更なる協議とあるので、今回に関しても事前に説明をしているものと思います。その上で、フォーラムの立場として、懸念を明確に示した、ということなのだと思います。

また、別の記事では、島嶼国ではなく、日本の決定に反対する国、支持する国が記載されていました。

いろいろなことが考えられるので迂闊なことは言えませんが、今後の対応次第では、6月の太平洋・島サミットの大きなテーマとなりそうな気配です。

フォーラムの役割がよくわかる事案でもあります。
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